未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle






ベイビーわるきゅーれ』を観て来た。

面白かった。

ここ20年位の間に見た映画の中で、一番面白い。

いや、ホントだって。

映画を観に行く時、基本的には何の先入観も持たずに観に行きたいと願っている。

とは言え、劇場で観るのは月に一度程度なので、さすがに行き当たりばったりで観ることも出来ない。

Twitter でお気に入りの監督や好みのジャンルに強い映画評論サイトをフォローしていると、複数のソースから同じ映画がお勧めされることがある。

記事は読まない。「ポスタービジュアル」で決める。

「ベイビーわるきゅーれ」も気になってはいたのだが、公開が2021年7月とのことなので、「プロミシング・ヤング・ウーマン」とか「孤狼の血 LEVEL2」とかの方にビビッと来てたのかもしれない。

最近になってまた思い出し、観たくなって検索したのだが、劇場公開は既に終了していた。

情報が欲しくて「伊澤彩織」をフォローしていたところ、「立川シネマシティ」での上映を知った。


これは、行くしかない。

立川シネマシティは「4D」とかのオモチャではなく、「ラインアレイスピーカー」を導入するという「正しい発狂の仕方」をした劇場で「シネマシティズン」会員なのだが、もう何年も行っていなかった。

『映画館の常識を破壊した男からの手紙』
https://ascii.jp/elem/000/001/154/1154147/

テレビで見るアクションシーンって、元々その俳優のファンである視聴者をキャアキャア言わせるために「恰好付けてみました」的なのが多いような気がする。

勿論、見逃してしまっている「そうではない作品」も多いとは思うものの、いつもなんとなくどこかで見たようなアクションばかりが目立つ。

限られた予算で、スタント初心者でもそれなりに見栄えのするものを選んでいるので、結果としてそうなってしまうのであろうが。

ハリウッドのCGバリバリのアクションシーンも、良く出来ていて感心はするのだが、「良く出来てるねぇ~」との印象で、あまり心には響かない。最近はもう、それだけで観る選択肢から外してしまっている。

韓国のバイオレンスアクション物の「痛いアクションシーン」が大好きだ。

それなりの需要があるので、それなりの予算がかけられることが、大きな理由の一つではあろうが、やはり根底には「もっと凄いアクションシーンが観たい!」との渇望があり、それに応えようとするクリエイターの意気込みがある。

日本ではこの「凄いアクションシーンへの渇望」が圧倒的に不足しているように感じる。

採算重視で腰が引け、似たり選ったりのメロドラマばかりを提供されて来たのも一因ではないのか。

アクションシーンがある物もハリウッド風を目指してしまっては、予算の制約からどうしても見劣りしたものになってしまう。

子ども向けの特撮物などでも、昔は面白いアクションが色々あったのだが、最近のはCG頼りの「ちゃかちゃか」としたものばかりになってしまったので、文化的素養が身に付かないと偏見している。

本題に戻ろう。

「ベイビーわるきゅーれ」、期待していたほど、アクションバリバリの映画ではない。

※2022/05/09 追記
後で読み返したらアクションにちゃんと触れていなかったので補足。「アクションが凄いのは誰が見ても明白」との前提意識があったので、すっぽりと抜け落ちていた。
「世界に通用するレベル」ではなく、「世界レベルで唯一無二のアクションシーン」である。この殺陣は他の誰にも編み出せない。「園村健介X三元雅芸」であっても、これの実現にはそれなりの幸運が必要であったはずだ。


だがその反面、その他の部分が期待以上に面白い。

面白過ぎる。

私のツボにドンピシャであったことを指し引いて、そうではない人向けにちょっとクールダウンして言ってみたとしても、傑作である

・・・表現が固いな。

ありえねぇ~。ちょー面白いんですけど!!

・・・

劇場で逢った伊澤彩織は、劇中の「まひろ」との印象とは違い、素敵な人であった。

控えめな振る舞いながらもその瞳には、輝きと自信と誇りが満ちている。

もっと世の中に知られれば、十分に客を呼べる女優さんになる。

とは言え、ただ単に「とても可愛いから」との理由だけでキャスティングして欲しくない。

ヘタにバラエティとかに出て、「ちょっとアクションを披露」などもやめておいた方が良いだろう。周りの芸人の「鳥肌立ったぁ~」などの薄いリアクションが、視聴者の信頼感と評価を下げてしまう。

NHKのたとえば「プロフェッショナル」とかで密着してもらうのが、一番だと思うのだが。

そんな伊澤彩織と阪元裕吾監督の今後の活躍に期待大だ。

「伊澤彩織がスタント」と言うだけで、客が呼べるような、そんな明るい未来にワクワクする。

ちょっと見てみようかと思った方は、是非、先入観を持たずに観てみよう。U-NEXTで独占配信中らしい。私はCS日本映画専門チャンネルの「阪元裕吾特集」で他の作品も観た。いずれも傑作。

伊澤彩織が気になった方は、是非このビデオで惚れ直して欲しい。

スタントパフォーマー伊澤 彩織 YouTube START!!! アクションってどうやってつくるの?


んー、どうしようと思っている方、しかたないので「特報」を観てみよう。

映画『ベイビーわるきゅーれ』特報


んー、まだちょっと良く解んない。と迷われている方は「予告」観てみようか。

映画『ベイビーわるきゅーれ』予告編


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