未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




お気に召すまま』を観て来た。

舞台は、楽しかった。

「良かった」とか「面白かった」とか「素晴らしかった」とかでなく、『楽しかった』がドンピシャな感じだ。

以前観た舞台が、シェイクスピア原作を基本そのまま演るというものであったのだが、全く面白くなくて驚き、「しばらく、舞台は(観なくて)いいかな。」と思っていた。

チケット発売日もうっかりと忘れており、午後になってから覗いて見ると、休みの日の公演は全て売れ切れていた。

まっ、いーか。と、いつもの諦めモードであったのだが、スマホのgoogleのトップページでサジェストされていた記事にて、追加講演があることを知り、小躍りした。

GAFAによるプライバシーの侵害がどーのこーのとの議論があるが、こういう自分の知らない、しかし自分が興味あるニュースを、向こうから教えてくれるって、もの凄くありがたい。

そのためなら、自分の閲覧記録をどう使ってもらっても、自分的には全然OKなのだが。

話が反れた。

追加講演の発売日も、うっかり忘れており、確か昼頃に覗いたのだが、奇跡的にまだ発売中であった。

まっ、お盆の時期だし、休めないことはないだろう。と、購入した。

座席は『G29』であった。

ピンと来ない。

良く行く映画館の通路を挟んだ最前列が、確かF列であり、真ん中辺の前の方との感じがあったので、「まぁ、真ん中辺なら、良しとするか。」と思っていた。

以前、満島の舞台を観に行って、殆ど最後列で、余り良く見えなくて、ガッカリしたことを思い出した。

「Gはいいととしても、29って結構端の方だよな。」

劇場に着いてみると、なんと、結構前の方だ。

だが、一番端だ。座ってみると、やはり端っこ感はハンパないが、舞台に近い。

「こりゃ、いいかもしれない。」


正直な感想を書くと、セリフは早口で捲し立てることもあり、かなり聞き取り辛い。ストーリーは、解らない。解り辛いのではなく、解らない。

だが、楽しい。

客席の通路を使う演出というのは、たまに見るのだが、これ、客席を使いまくっている。

最近は、ライブビューイングと言うのか、舞台をそのままスクリーンで上映する動きもあるが、確かに舞台の上だけで演じられるのであれば、それでも十分かもしれない。

映画に比べると、どうしても舞台は退屈になりかねない。

舞台が映画に比べて優れていることは何か?

そりゃ、ライブ感だろう。

ライブ感って何?

役者さんが、すぐそこで演じている。それプラスの観客と役者さんとの掛け合い?

そう言った意味で、今回は満島を堪能出来た。

のっけの坂口健太郎の登場から、楽しませてくれる。

舞台上手で演じる時の満島は、ほんの数メートル先に居る。

座るときには気付かなかったのだが、F9~21 までの席を空けて、通路にしている。

あまり舞台は観ないのだが、それでも、これには喜んだ。

そして、ちょいちょい、役者さんがそこに座って出番待ちとなる。

んーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。後、8席中央側だったら、満島が前の席に座っているという、夢のような状況になっていたかも。

途中、温水氏などは、わざわざF列が空けてあるにも関わらず、無理やりE列を通過していた。

楽しいねっ!

舞台の楽しさの、あるひとつの正解を観たような気がした。

終盤、満島のお尻ばかり気になった。

気になったのだが、お尻に注視していると、満島にバレてしまいそうで、真面目な顔で満島を見つめながら、目の端では、お尻を追っていた。

ごめんね、満島。

だが、満島の演じた満島は、満島らしい、満島の魅力が全開の役どころであったのも、今回のワクワク感の大きな一因であった。

結論。

シェイクスピアは、つまらない。

つまらくても、いくらでも面白い、楽しい舞台は出来る。

そしてそこで生き生きとしている役者さんがまた、とても眩しく感じられる。

久々の良い休みであった。

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