ミツバチで爆弾探知 米研究所が「訓練」に成功
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/world/K2006112902580.html
ロイター通信によると、ミツバチに爆弾のにおいをかがせて、そのあとで砂糖水を与える訓練を繰り返した。すると、爆弾のにおいをかがせただけで、花の蜜を吸うための管状の口を伸ばすようになった。
同研究所によると、ミツバチを虫かごに入れて運べば、イラクで米軍を悩ませている仕掛け爆弾などを見つける「携帯爆弾探知機」として使えるという。
蜂を訓練して兵器(?)に利用することが流行っているようだ。
人類は、道具を使うという能力を獲得してから、新たな進化の道を歩き始めた。
その技術力により他の生物を制圧し、今ではピラミッドの頂点に立っているかに見える。
だが、一部では、必要以上に過大な力を手に入れてはいるものの、蜂の様な小さな昆虫が何気なく持っている能力ですら、人類の技術が模倣出来たものは、まだほんの一部に過ぎない。
自然の持つ能力は素晴らしい。だが、それを機械的に解釈して、その全てをコンピュータのディスプレイ上に、デジタル表示しなければ気が済まない。と言う傾向が、現代の科学技術にはある。
過度なデジタル社会の行く末には、高度に情報化された文明が待ちうけているであろう。だがそこは、ロボットこそがその住人に相応しいような、無機的な味気のない世界になってしまいそうだ。
物質文明を営めるのは、人類だけである。だが人類は、単なる動物の一種類に過ぎないことも、忘れてはならない。
もっと原初に戻って、自然の能力を、自然のままに受け止めるという文化もまた、人類のより人間的な文明の構築には、なくてはならないはずだ。
「既に移動した後ですね。」
「あぁ。だが、最後の連絡からまだ2時間くらいだ。そんなに遠くまで運ぶ時間はなかったはずだ。」
「とは言え、この『携帯爆弾探知機』で捜せる範囲ではありませんね。」
「蜂を放つぞっ。」
「はいっ?」
「早く、虫カゴから蜂を外に出すんだ。」
「その後を追うんですか?」
「バカやろうっ!蜂には帰巣本能があるんだ。早く放てっ!!」
「飛んで行きましたね。ですが、蜂が帰って来ても、行動解析ソフトが無ければ、行く先が解りませんよ。」
「全く最近のやつは、基本的な訓練も受けていなのかっ。蜂のダンスなんか、そんなに複雑なものじゃないんだ。」
「じゃぁ、ソフトなしで、解るんですか?」
「あぁ、勿論だ。8の字を描く傾きで方向が、回る回数で距離が解るんだよ。」
「一匹戻って来ましたね。」
「良しっ。ここから北北東に2kmの地点。この4ブロック内のどこかだ。」
「凄いですね。」
「昔の現場要員は、皆、そのぐらいのことは出来たもんだ。早く行くぞっ。」
「応援を呼ばないんですか?」
「2人居れば充分だ。」
「この地区は雑居ビルが多いですから、部屋数にすれば、軽く1000は越しますよ。」
「だから最近の若い奴は困るんだよ。やはり、ちゃんと基礎訓練はするべきだな。」
「どうやるんです?」
「そこまで範囲が絞り込めれば、後は自分の嗅覚で探知できるだろ。」
「・・・まさか、本気で言ってるんじゃないでしょうね。」
「冗談に見えるか?」
「いえ。」
「いいから、付いて来いっ!!」
・・・
「凄いですね。私の未熟さを痛感致しました。是非、私にも教えて下さいっ!!」
「この訓練には根気が必要なんだ。さっきは、ああ言ったが、今時の若いもんには無理だろうな。」
「そんなことはありません。必ず、やり遂げて見せますっ!!」
「そうか。じゃぁ、今、押収した爆弾の匂いを嗅いでみろ。どうだ?」
「なんか、あまり匂いなんてしませんが。」
「最初はそれでいいんだ。じゃあ、次はこれを舐めろ。」
「なんです?」
「砂糖水だよ。」
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