未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




「いよいよトーキョーですね。」
「あぁ、そうだな。」
「トーキョーでも頑張って欲しいですね。」
「あぁ、だがメダルの数ばかりを偏重する報道は、好きになれんな。」
「嫌いですか?メダル。」
「いや、メダルに至らずとも、個々の選手が頑張っている姿は、大きな励みになるよ。俺にはな。」
「そうは言っても、やはり、メダルが一つも取れないと、盛り上がりに欠けますよね。」
「まぁ、それは、そーなんだが。」
「思い切って、今回好調だった種目を、トーキョーでもやったらいーんじゃないですかね。」
「東京は夏にやるんだよ。知ってると思うけど。」
「もちろん知ってますよ。」
「室内スケートリンクででもやろうってゆーのか?」
「それじゃ、夏に行う意味ないですよね。」
「んー。。。解っては、いるようだな。」
「だから、そのままやる訳ぢゃなくて、夏向けにアレンジした新種目を設置するんですよ。」
「言いたいことはなんとなく分かるけど、無理だろ。それ。」
「なぜですか?」
「たとえば、どんなやつだよ。」
「『ビーチカーリング』とかどうです。『ビーチカーリング』!」
「バカかよ、お前。」
「いやむしろ、自分でも今、天才ぢゃないかと思いましたよ。」
「そんなもん、競技が成立しないだろ。」
「そんなこと、やってみなれば、解らないぢゃないですかっ!!」
「あのな、世の中、やっみなければ解らないことも勿論あるが、やってみなくても解ることの方が、実は多いんだよ。」
「そんな聞いた風な事を言って、初めからなにもしようとしない態度からは、何も生まれませんよ。さっき『頑張っている姿は励みになる』って、言ったばかりぢゃありませんか。」
「この場合に限って言えば、やってみなくても結果は解り切ってるだろ。」
「『ビーチカーリング』のいったいどこが問題だって言うんですか。」
「実際にビーチでカーリングしてる姿を想像すれば、直ぐに解ると思うんだけど。砂ぼこりで何も見えないだろ。」

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