未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




「透明マント作れます」英の学者ら開発理論
http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/science/20060526/20060526i307-yol.html

 英米の科学者らが26日、米科学誌サイエンス電子版に、「物体を見えなくする素材の開発は可能」とする論文を発表した。
 この理論を基に開発が進めば、小説「ハリー・ポッター」に登場する透明マントの作製も夢ではなくなりそうだ。

さて。久し振りにワクワクする話題だ。だが、「透明になれるマント」など、本当に実現できるのであろうか。

たぶん、ムリであろう。

だが、発表は「サイエンス電子版」で行われているようだ。であれば、科学的な根拠に基づくものであり、その現実性は非常に高いと考えなければならない。

だが、もう一度記事を良く読んでみよう。発表の内容は「光の進む方向を制御できる特殊な微細構造を持つ複合素材」についてであり、レオンハルト教授は「透明マント」の可能性については、何も語っていないようだ。

目新しい技術に出会った時、そこに謳われている内容を良く吟味せずに、思いつきで手を出してしまうと、ヒドイ目に遭うかもしれない。


「これ、返品させて下さい。」
「何か、不都合がごさいましたでしょうか?」
「このマント、スイッチを入れても、マントしか透明にならないんですよ。」
「ええ。それは、そういった商品でございます。」
「マントを着ている本人が、透明になるのではないのですか?」
「それはムリですね。商品名の通り、それは『透明になるマント』であり、『透明になれるマント』ではございませんので。」
「そんなもの、一体誰が必要とするんですかっ!?」
「それでは『透明になれるマント』を、お客様はどのように必要とされているのでございましょう?」
「とにかく、私は危うく、逮捕されるところだったんですよ。」
「逮捕?マントが透明になったぐらいで、なぜ逮捕されなければならないのですか?」
「とぼけないで下さい。透明になるために、裸の上にこのマント1枚で出かけたんですよ。近所のスーパーでスイッチを入れたところ、店員さんに悲鳴を上げられて、ようやく事の重大性に気付いたんですが、スイッチまで透明になっていたんで、大慌てでしたよ。ちゃんと、慰謝料も払って頂きますからねっ!!」

「ひとつ、お伺いしてもよろしいでしょうか?お客様は、普段でも、裸の上にコート1枚でお出かけになるのでございますか?」
「そんなワケないでしょう。」
「ではなぜ、今回に限って、そのようなコーディネイトで、お出かけになられたのでしょうか?」
「せっかくマントが透明になっても、パンツを履いていたら、周りから見えてしまうからに決まっているでしょう!!」
「やはり、そうですよね。」
「やはり?」
「ええ。つまり、『マントが透明になっても、中のものは見えてしまう。』とういう認識は、おありだったわけですね。」
「そう来ましたか。では逆にお尋ねしますが、『マントが透明なっても、中のもは見えてしまう。』という認識がなかったのであれば、返品可能なのですね?」
「解りました。今ここでそれが証明できるのであれば、御代はお返し致しますし、慰謝料として100万円お支払い致します。ですが、それができない場合には、速やかにお引取り頂けますね。」
「解りました。この写真を見てください。私はいつも、コートの上からパンツを履くんですよ。」

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脳血流の変化でロボットにじゃんけん ホンダとATR
http://news.goo.ne.jp/news/infostand/it/20060525/1430389.html

 国際電気通信基礎技術研究所(ATR、本社:京都府精華町)とホンダは2006年5月24日、人間の脳の血流の変化を読み取ってロボットを操作する技術を発表した。電極の埋め込みや特殊な訓練が不要で、リアルタイムに近い速度で動かすことが可能という。実験では手のロボットにじゃんけんをさせた。

考えるだけで機械をコントロールする。既に脳波を利用した方式などが研究されているが、今回はMRIを利用することにより、ユーザーへの負荷を低減しているとのことだ。

確かに精度が向上すれば、便利なインターフェイスとなりうる可能性を秘めている。

だが、この方式は、利用者にとっては『コントロールしている』という感覚が希薄なものになりそうだ。

音声により人に命令をする場合、自分の発生させた空気の振動が、最終的に相手の脳の中で、どのような思考を生み出し、その結果として、どのような行動を引き出すことができるかを、予めかなり正確に予測することができ、その結果が一致した場合に『コントロールしている』という満足感を得ることができる。

だが、この手の方式の場合には、脳の中で発生している血流のパターンなどを、数学的な手法により、予め想定されているいくつかの選択肢に分類しているに過ぎない。

そこには、意思は存在せず、想定されている以上の結果を導くこともない。

外部からの観察では、意思の伝達が行われているかに見えても、実際にその行為を行っている当事者の脳内では、全く別の感情が働いている可能性もある。

だが、それですら、慣れて来れば意思の伝達として認識されるようになるのであろうか。

今では単にキーボードを叩いているだけであっても、チャットなどしている時には、そこに明確な意思の伝達感を感じる。

人間の意思は、ひょっとすると、我々が思っている以上に、平易なものなのかもしれない。


「どうだね?進んでいるんだろうね?」
「ええ、『グー』『チョキ』『パー』などの簡単な形状の識別から始まり、かなり複雑な形状の判別も可能になりました。手始めに、これはどうでしょうか。」

『カニ』。

「おお、結構やるね。」
「動物の種類による、微妙な違いも識別可能です。」

『イヌ』。『キツネ』。

「どうやら、君を見損なっていたようだな。」
「鳥類の種の識別など、もっと微妙な差の判定できます。」

『ハト』。

「素晴らしい!!生物以外でも、できるのかね?」
「ええ、勿論です。これなど、いかがでしょうか?」

『ヤカン』。

「・・・お前さ、さっきからオカシイと思ってたんだけど、それ、影絵だろ。」

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SCEのスタッフに問いたい -「あなたはPS3を発売日に買いますか?」

http://news.goo.ne.jp/news/rbb/it/20060510/30738-rbb.html?fr=rk

 プレイステーション3の本体価格が発表されたとき、会場は一瞬の静寂に包まれた。聴衆はみなこの情報をどのように受け止めたらいいか、とまどっているように見えた。少なくともテレビゲームの発表会につきものの、歓声やスタンディングオベーションなどは見られなかった。その後、動揺のさめやらぬままに説明会は終了した。

半年程前、ブルーレイ・ディスクとHD DVDの覇権争いが報じられていた時、ブルーレイ・ディスクの勝利は必然のものに思えていた。

やっとDVDが身近になったばかりで、高々3倍程度の容量向上のためだけに、コレクションを買いなおす必然性を感じない。むしろ、もうちょっと待ってくれと思う気持ちが大きい。

HD DVDの利点に、既存設備を利用できるのでコストが押さえられる。というものがある。だが、その恩恵に預かれるのは、メーカーのみだ。消費者はコンテンツに対して金を払うのであって、ディスク1枚がいくらでできるかには、全く興味がない。

主流がどちらになるのか解らないうちに、専用機を購入する者は余りいない。だが、ディスクの規格に関らず、『PS3』は確実に売れる。

しかし、ここで今日の発表だ。

 もっとも、SCEアメリカのCEOである平井一夫氏は、壇上でPS3を「世界最高のエンターテイメント向けコンピュータ」で、単なるテレビゲーム機ではないと強調した。

確かに、このスペックでこの値段は、妥当なものなのかもしれない。

だが、お気に入りのゲームの新作をプレイしたいために『しようがなく』新しいゲーム機を購入する大半の消費者は、「世界最高のエンターテイメント向けコンピュータ」を必要としていない。「世界最高」を味わうための、フルスペックHDTVを持っていない一般ユーザーには、今のゲーム機の能力で充分であろう。

Wiiにしろ、PS3にしろ、今回の発表の主眼はコントローラだ。

本体のスペック向上だけでは、一般ユーザーへの訴求効果が薄いと、彼らも気付いてるのであろう。だが、新しいコントローラだけ売ってくれればそれで良い。と、思われてしまうのでは、ないのだろうか。

覇権の行方を握る者は、もはやPS3ではなく、青く塗られたWiiの出現にかかっているのかもしれない。


「どうだね?何か思いついたかね?」
「半径3mのドームは、既に家庭用としては、大き過ぎると言われてます。画像の粒度はナノのオーダーになっていますし、映像照度も白昼の屋外光を再現できます。温湿度コンディショナーは、至近距離での爆風を再現できるレベルですし、音響や重力の制御に到っては、これ以上の技術革新はありえないと言われて久しいです。人工皮膜の民生品への転用が認可されてからは、奇抜なコントローラへの需要はなくなってしまいました。正直、『PS13』として、新たなゲーム機を発売することは、不可能なんじゃないでしょうか。」
「ソフトウェアのニーズはどうかね?逆にそちらから、新たなハードウェア開発のヒントが掴めないのかね。」
「深宇宙の惑星で生活し、成人男性の90%以上が3年間の兵役にて異性人との空中戦を実体験している若い世代には、ゲームなど退屈なものでしかないようです。『PS12』ユーザの殆どは、現役を退いた高齢者であり、しかもその大半が、オンラインの2000年代地球環境シミュレータで『遊ぶ』ことが多いようです。」
「特にゲーム的な要素があるわけでもなく、ただ、当時の生活を実直にシミュレートしただけという、あれかね?」
「ええ。子供のころに戻って、そのころの遊びを再体験しているようです。」
「では、現状で満足し切っているわけだね。」
「・・・実は、彼らには大きな不満があり、以前から、渇望されているアイテムが1つだけあるのですが。。。」
「何か技術的に問題でもあるのかね。」
「いえ。技術的な問題は全くありません。ソフトウェアでシミュレートすることも、思い切ってハードウェアで再現してしまうことも可能です。」
「そんなものがあるのなら、なぜ、企画に上がってこないのかね。」
「子供のころに毎日の様に遊んでいた、『ニンテンドーDS』が何故ないのか?と、お怒りのようですよ。」

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子どもに読ませたいおすすめ絵本ランキング
http://news.goo.ne.jp/news/gooranking/it/20060505/20060505-grnk.html

 子どもに読ませたい絵本として堂々の1位を獲得したのは『ぐりとぐら』。青いぼうし、赤いぼうしのなかよし野ねずみ「ぐり」と「ぐら」が繰り広げる素朴で楽しい作品です。『はらぺこあおむし』、『ノンタンシリーズ』、『エルマーの冒険』、『いやだいやだの絵本』など、ロングセラーの名作たちがランク・インしました。

 いわゆる『名作』揃いだ。半分が60年代、残りのさらに半分が70年代の作品だ。良い作品は長く読まれる。と言う理由も勿論あるだろう。だが正直、ちょっと違和感を覚える。この3・40年の間の絵本業界は、そんなにも不毛であったのか。

そんなはずはないであろう。

 また、子供に読ませる本を、わずか20冊に絞り込む必要もない。この辺の本は、近所の市民図書館に必ずあるはずだ。是非、20冊とも借りて、読んであげよう。

 だが、「バムとケロ」シリーズだけは、是非買ってあげて欲しい。毎回、新しい発見がある。そんな、素適な本だ。そしてその素晴らしさは、子供が勝手に見つけてくれるであろう。

 人に本や映画を薦める場合、ちょっとした躊躇いを覚える。それはその内容により、推薦者の趣味や嗜好がバレてしまうことだ。さらには「こんな本を薦めたら、変に思われないだろうか。」「良いものが解らないと思われないだろうか」。こうした不安を覆い隠すために、無意識のうちに、『名作』との定評を得ている中から、無難な一冊を選んでしまっていないであろうか。

 最も大事なことは、子供が本に興味を持ち、自ら進んで沢山の本を読んでくれるようになってくれることだ。自分がどう思われるかばかり気にせず、自由に、子供が喜びそうな本を、推薦してあげよう。

 今度は是非、定番作品を外した「知られざる子供大好き絵本のランキング」をやって欲しい。ちょっと検索すれば得られるような、王道ランキングの焼き直しをしても、今更な気がしてしまうのは、私だけであろうか。


「どうです?研究は捗っていますか?」
「申し訳ありません、完成まで後、少しなんです。」
「レポートが上がって来ないので、監査委員会が心配しているんですよ。先生のご研究のテーマは、『虚飾のない叡智を観察するための動物との意思伝達手段の開発』でしたよね。何の報告も上がって来ませんと、さすがにここでも、そんな夢のような研究に予算を出し続けることは、難しいようです。」
「申し訳けありません。没頭すると、他のことは何も出来なくなってしまうタチでして。」
「良く存じております。口頭で結構ですので、進捗状況をざっとお話頂けますか?」
「犬が会話できるようになる薬は既に開発済みです。ですが・・・」
「ちょっと、待って下さい!!今、なんておっしゃいました?」
「はい?ですから、もう少し待って頂きたいと。」
「いえ、その前です。既に犬と会話できる薬は出来ていると...」
「ええ。ですが、熱耐性が、まだ充分ではないのです。」
「熱耐性?」
「ええ。現在のままでは、3分以上鍋で煮こむと、成分が分解されてしまうんですよ。」
「良く分からないのですが、出来あがったエサに、後から混入すれば良いのでは?」
「既に実験済みなのですが、さすがに犬であっても、生のマカロニの入ったスープは食べないようです。」
「いえ、ですから...」
「解りました。正直に申し上げましょう。実は先ほどの研究テーマは、予算を確保するためのものであって、私の真の目的は、別にあるんです。」
「?」
「それを食べると、たちまち犬が喋り出すような、『あいうえおスープ』用のマカロニを開発することです。」
「??????????」
「子供のころに、『いぬのマーサがしゃべったら』という絵本を読んで以来の、私の夢であり、私が研究者になった、そもそもの理由なんです。」

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