未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle





電極ビリビリで育毛を促進:「ケアッパー」

http://www.gizmodo.jp/2007/08/post_2131.html

「ケアッパー」は低周波微電流を放出して毛穴を広げ、毛細血管も瞬時に開かせて、この状態を1時間以上持続します。つまり、毛穴を広げて太い髪がはえる環境をととのえ、毛細血管を拡張して血液を毛乳頭に充分にゆきわたらせ、育毛剤の効果を格段に高めて、健康な髪をよみがえらせるのです。

「禿げ、風邪、ガン。この中のどれかを完璧に解決した人には、ノーベル賞が授与される」とのことらしい。

だが、『禿げ』には他と大きく異なる特徴がある。

それは、『禿げ』で死ぬことはない。という事実だ。

生命の本質が、「個体の維持」にではなく、「種の繁栄」にあるのだとすれば、自分という個体が滅ぶことよりも、子孫という形で自分の遺伝子を後の世に残すことができないことの方が、苦しみはより大きいのかもしれない。

そういった意味では、女性にモテないという悩みは、時として「風邪」や「ガン」をも上回る、大きな問題と成り得るのであろう。


「今までにない、全く新しいコンセプトによる、『禿げ』の治療薬だと伺っていたのですが。」
「ええ。治療を開始して、3か月になりますが、効果の方はどうですか?」
「どう?って、あなたの目は節穴ですかっ!!3ヵ月前に比べて、全く髪が増えていないのは、どういうワケですかっ!?」
「どのように使用されていますか?」
「ちゃんと言われたように、一日に一度、頭皮に振りかけて、良くマッサージしていますよ。」
「それは、おかしいですね。普通、一か月ほどで、効果が現れる来るんですが。。。」
「だったら、今頃は、もっとフサフサとした頭になっていて良いはずですよね。」
「良く聞いていらっしゃらなかったようですね。髪は生えて来ませんよ。」
「生えて来ない?」
「ええ。髪は、生えて来ません。」
「それの、どこが画期的な治療法なんですかっ。」
「実は、『禿げ』が直接の死因で死んだ人はいない。という事実を、ご存じでしょうか?」
「はっきりとは知りませんが、たぶん、そうでしょうね。」
「つまり『禿げ』の病根というのは、毛髪がないことによる肉体的な疾患ではなく、それを気にすることにより発生する、様々な精神的な疾患にこそ、問題があるわけです。」
「良く解りませんが。。。」
「『禿げ』の治療には、失われた毛髪を取り戻すことばかりではなく、そのような精神的な疾患を治癒するというアプローチもまた、有効であると言うことです。」
「つまり、私が毎日塗っていた薬は、精神的な効果を導き出すための『プラシーボ』であったということなのですか?」
「いえ、それは違います。この薬を頭皮に直接塗布することにより、頭皮から頭蓋遺骨を浸透して、脳細胞に直接、効果を及ぼします。その結果、ニューロンの再配置が行われ、『禿げ』であることを何も苦に思わなくなるばかりか、むしろ誇りに思うようになります。」
「でも、髪が薄いままでは、女性にモテないことには、何ら、変わりはありませんよね。」
「その場合には、パートナーの方にも、この薬を使用して頂くことを推奨させて頂いています。」
「パートナー?」
「ええ。彼女や奥さんにも、同じ薬を使用して頂きます。あなたは『禿げ』であることに誇りを持ち、あなたのパートナーは、『禿げ』であるあなたを誇りに思うようになることでしょう。」
「何か、腑に落ちませんね。。。」
「とりあえず、精密検査をしてみましょう。」

・・・

「どうでしょう?」
「おかしいですね。ニューロンは、ちゃんと活性化していますね。ただ気になるのは、活性範囲が通常の場合よりも広範囲に渡っています。何か、別の薬を併用されていませんか?」
「いえ、何も使用しておりませんが。。。」
「ひょっとして、奥様は、脱毛クリームの様なものを使用されていませんか?」
「いえ。そんなものは必要ありません。ウチの家内は脇毛がとても良く似合うんです。一緒に歩いていて、周りの人の視線を感じる度に、とても誇らしい気持ちになるんですよ。」


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機関銃搭載の兵器ロボット、イラクに初配備
http://wiredvision.jp/news/200708/2007080723.html

ロボットがイラクの市街地を走り回るようになったのは、イラク戦争が始まってすぐのことだった。だが、今回初めて銃を搭載したロボットが登場した。これは、イラクだけでなく戦闘地域全体で初めてのことだ。
数年にわたる開発を経て、3台の『SWORDS』(特殊兵器監視遠隔偵察直接戦闘システム)ロボットがイラクに配備されたのだ。

「ロボット兵器」とあるが、動画を見た限りでは、ラジコンカーに機関銃を乗せただけ。と、言う印象が拭えない。

デモ中の模擬戦闘シーンも、まるで、おもちゃで遊んでいるかのような感が否めない。

自律走行するわけでもなさそうだし、照準も、遠隔操作で人が合わせるようである。

そこには技術的な崇高さは感じられない。

ただ、遠隔操作で銃を発射するだけであれば、工学部の学生や、ラジコンマニアの高校生でも制作可能だ。

開発期間のほとんどは、安全性を確保することにあったものと思われる。

今まで実践配備されなかったのは、主に倫理的な問題があったためであろう。

最大の危機は、一度倫理的なタガが外れてしまえば、対戦相手も容易に導入できる技術であるということだ。

白兵戦において、マシンガンを乱射しながら、自爆すら辞さずに肉薄するラジコンカーの群れは、戦術的にも大きな脅威となりうる。

禁を打ち破るような一歩を踏み出す場合、それが与える社会的な損失について、十分な考慮が必要であろう。

タブーがタブーであることには、それなりの大きな問題があることを忘れてはならない。


「倫理的な問題は、どう解決するつもりかね?」
「現時点では、保身のために、携帯している銃を使用して敵を倒す行為に対しては、容認する風潮ができ上がっています。」
「ミサイルはどうかね?」
「ミサイルや魚雷は、基本的には航空機や戦艦などの、人工物を破壊するための兵器であるとの認識が強いため、それを使用することに対する抵抗感が薄いものと考えられます。」
「では『SWORDS』の場合は、どうなるのかね?」
「マシンガンは、明らかに人体を攻撃対象として開発されています。ですので、それを使用するためには、飽くまでも『保身のため』という理由付けが必要となります。ですので、銃弾を発射できる無人車の場合、『殺戮のための機械』という印象を拭うことは難しいでしょうね。」
「では、実践配備するのは、やはり不可能ではないのかね。」
「それを打開する術が見つかりましたので、今日、こうしてご報告に上がりました。まず、この新型の『SWORDS』をご覧ください。」
「中央部に、小さなシートのようなものが取り付けてあるようだが?」
「ええ。このスペースに。小型犬が一匹、リラックスして搭乗できるようになっています。」
「犬を乗せるのかね?」
「はい。安全のため、人が遠隔操作で、銃の発射を抑制することはできますが、それが全て解除されている場合、トリガーが引かれるのは搭乗している小型犬が、身の危険を感じて吠えた場合に限られます。これでしたら、『犬が保身のために銃を発射するのも仕方ない。』と、世論の了解を得ることが可能であると考えられます。」
「ばかなっ。動物愛護家から、いや、全世界の愛犬家が黙っていないだろう。」
「このシートには、完全な空調設備が備わっています。砂漠地帯での戦闘中であっても、『わんちゃん』は避暑地さながらの温湿度に保たれた、快適な環境を過ごすことができます。」
「そんなことでは、誤魔化されないだろう。」
「いえ、良くお考え下さい。これが、実践配備されて普及すれば、兵士はまず、犬に恐怖心を与えない方法を訓練されることになります。人間社会における、犬の地位向上に繋がるとは思いませんか。」
「思わんね。だが、そんなことより一番肝心なことは、我々がその一線を越えてしまったら、相手もただ犬を乗せただけの安価なラジコン機関銃を、大量に実戦投入して来る可能性があるということだよ。」
「その点なら心配いりません。イラクでは、ペットとして犬を飼うという習慣がありませんからね。」

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