週末を通して好天に恵まれたセパン・インター
ナショナル・サーキットで2日(日)、2016年FIA
F1世界選手権第16戦マレーシアGP決勝レー
スが開催され、多くの脱落者が出る中で好パ
フォーマンスを発揮したレッドブルのリカルドが
トップチェッカーを受けた。
メルセデス勢が圧倒的な速さを示し、レッドブ
ルとフェラーリがしのぎを削る展開となった予
選ではメルセデスのハミルトンが圧巻のスピ
ードを発揮してポールポジションを獲得。Q3最
初のアタックでミスがあったパートナーのロズ
ベルグはラストラップでなんとか立て直し、フロ
ントローを確保している。2列目にレッドブル、3
列目にフェラーリが並んだ。
マクラーレンのアロンソは初日のフリー走行で
新たにアップグレードされたホンダエンジンを
試しており、すでに30グリッド降格が決まった
中で、予選前に旧スペックに戻すにあたってタ
ーボチャージャーとMGU-Hを新品に載せ替え
たため、さらにペナルティが科せられて合計45
グリッド降格となった。それを踏まえて予選に
臨んでおり、22番手の最下位で終えたアロン
ソは最後尾グリッドに着いている。
56周で争われた決勝は気温33℃、路面温度
52℃、湿度53%のドライコンディションでスター
ト。フォーメーションラップが始まって10番手ス
タートのマッサ(ウィリアムズ)が身動きを取れ
ず、いったんピットレーンに戻されたが、無事
にトラブルを解消して最後尾で隊列に加わっ
た。
シグナル消灯と共に好発進を決めたハミルト
ンが先頭に立つ中、うまく防御して2番手を確
保したかに思われたロズベルグがターン1で
追突されてスピン。ロズベルグがアウト側に
陣取り、レッドブルの1台を挟んで一番内側に
いたフェラーリのベッテルが行き場を失ってロ
ズベルグのマシンにぶつかってしまった。ベ
ッテルはこれで左フロントサスペンションにダ
メージを負ってレースを終えている。バーチャ
ルセーフティカーが一時的に発令されたが、
3周目には解除された。
ロズベルグはスピンを喫したものの、レースを
続けており、序盤は下位グループを相手に次
々とオーバーテイクを決めていった。スタート
の混乱を生かしつつ、大きく順位を上げたのは
アロンソだ。オープ二ングラップの終わりには
⒓番手まで上がり、さらに追い抜きを成功させ
て入賞圏内に入っていった。
フィールド全体でポジションの入れ替わりが相
次ぐ一方で、ハースF1のグロージャンがブレー
キトラブルに見舞われてクラッシュ。タイヤバリ
アにぶつかってマシンを止めた。グロージャン
にケガはない。これで2度目のバーチャルセー
フティカーが発令されたが、2周後の11周目に
は解除されている。この間、一時10番手にポジ
ションを回復させていたロズベルグをはじめ、中
団の数台がピットストップを実行。スタートのイン
シデントで戦略変更を余儀なくされたロズベルグ
は第2スティントにハードタイヤを選んでいる。
3番手にいたレッドブルのフェルスタッペンもこの
タイミングでタイヤ交換を行うも、ハミルトンともう
一台のレッドブルを駆るリカルド、フェラーリのラ
イコネンはステイアウトを続けた。ラップリーダー
のハミルトンがピットに向かったのは21周目。
フェルスタッペンに追いつかれていたライコネン
も続き、リカルドは1周遅れてタイヤ交換を済ま
せている。3人はいずれもハードタイヤを選択。
この頃、すでにロズベルグは5番手に浮上して
おり、ピットアウトしてきたライコネンのすぐ後ろに
並んだ。
フェルスタッペンがラップリーダーとなったレース
中盤はどのドライバーもしばらくタイヤとマシンを
いたわりながらのレース展開となり、ペースをコ
ントロールする陣営が多かった。
フェルスタッペンは28周目に2度目のピットストッ
プを行い、新しいハードタイヤのセットに交換。
アロンソとヒュルケンベルグもタイヤセットを新し
くし、ウィリアムズがボッタスの最初で最後のタ
イヤ交換を終わらせた。第1スティントにミディア
ムタイヤを選んだボッタスは第2スティントにハー
ドタイヤを履いてチェッカーを目指すことに。
ハミルトンが32周目を走る頃、メルセデスがロズ
ベルグをピットに呼び入れて最後のタイヤ交換を
完了。これを見てフェラーリがすぐさま対応し、ラ
イコネンも2度目のピットインでロズベルグの前の
ポジションをキープしている。ただ、ペースが上回
るメルセデスに追い上げを食らったライコネンは
あまり良くないマシン状態とあって防御一方の戦
いだったが、ロズベルグがオーバーテイクを仕掛
けた際にフェラーリマシンのボディにぶつけてし
まい、スチュワードの審議対象となる。幸い、2台
とも影響は大きくなかったようでロズベルグが前
に出てレースを続けた。
レッドブルはフェルスタッペンがリカルドに接近し、
ポジションを入れ替えると考えらえていたが、リ
カルドが道を譲らずフェルスタッペンとの接近戦
に発展。しかしながら、ゆうゆうとトップを走って
いたハミルトンを悲劇が襲う。ホームストレート
からターン1へのアプローチでリアから白煙が上
がり、ターンインしたところでエンジンが火を吹き、
そのままマシンを止める事態に直面した。「ノー、
ノー、ノー」と悲痛の叫びを上げたハミルトンだが、
無念のリタイヤを喫している。
三度のバーチャルセーフティカーを受けてレッドブ
ル勢、ロズベルグ、ライコネンがそれぞれソフトタ
イヤに交換。新品のタイヤセットを温存していたリ
カルドが先頭に立ち、フェルスタッペン、ロズベル
グが続いたが、ロズベルグはライコネンとのイン
シデントの責任を問われて10秒のタイムペナル
ティが科せられた。この時点でライコネンは7秒差
のところを走っており、処分の通知を受けたメル
セデスろロズベルグが一気にペースを上げて差
を開きにかかる。
表彰台の可能性が訪れたライコネンもペースア
ップに励んだが、メルセデスのペース差は大きく
50周目に入るとロズベルグのリードが10秒以上
に達した。
終盤はポジション変化がなく、フェルスタッペン
との間隔をしっかりとコントロールしたリカルドが
トップチェッカーを受け、フェルスタッペンが2位で
ゴール。ライコネンに13秒以上のリードを持って
フィニッシュしたロズベルグが3位表彰台を確保
した。
4位以下、入賞はライコネン、ボッタス、ペレス、
アロンソ、ヒュルケンベルグ、バトン、パーマー
だった。
マクラーレン・ホンダのアロンソは最後尾スター
トから7位、バトンも9位とダブル入賞を果たしま
した。
今週は、いよいよ日本GP、更なる結果を残して
欲しいですね!
ナショナル・サーキットで2日(日)、2016年FIA
F1世界選手権第16戦マレーシアGP決勝レー
スが開催され、多くの脱落者が出る中で好パ
フォーマンスを発揮したレッドブルのリカルドが
トップチェッカーを受けた。
メルセデス勢が圧倒的な速さを示し、レッドブ
ルとフェラーリがしのぎを削る展開となった予
選ではメルセデスのハミルトンが圧巻のスピ
ードを発揮してポールポジションを獲得。Q3最
初のアタックでミスがあったパートナーのロズ
ベルグはラストラップでなんとか立て直し、フロ
ントローを確保している。2列目にレッドブル、3
列目にフェラーリが並んだ。
マクラーレンのアロンソは初日のフリー走行で
新たにアップグレードされたホンダエンジンを
試しており、すでに30グリッド降格が決まった
中で、予選前に旧スペックに戻すにあたってタ
ーボチャージャーとMGU-Hを新品に載せ替え
たため、さらにペナルティが科せられて合計45
グリッド降格となった。それを踏まえて予選に
臨んでおり、22番手の最下位で終えたアロン
ソは最後尾グリッドに着いている。
56周で争われた決勝は気温33℃、路面温度
52℃、湿度53%のドライコンディションでスター
ト。フォーメーションラップが始まって10番手ス
タートのマッサ(ウィリアムズ)が身動きを取れ
ず、いったんピットレーンに戻されたが、無事
にトラブルを解消して最後尾で隊列に加わっ
た。
シグナル消灯と共に好発進を決めたハミルト
ンが先頭に立つ中、うまく防御して2番手を確
保したかに思われたロズベルグがターン1で
追突されてスピン。ロズベルグがアウト側に
陣取り、レッドブルの1台を挟んで一番内側に
いたフェラーリのベッテルが行き場を失ってロ
ズベルグのマシンにぶつかってしまった。ベ
ッテルはこれで左フロントサスペンションにダ
メージを負ってレースを終えている。バーチャ
ルセーフティカーが一時的に発令されたが、
3周目には解除された。
ロズベルグはスピンを喫したものの、レースを
続けており、序盤は下位グループを相手に次
々とオーバーテイクを決めていった。スタート
の混乱を生かしつつ、大きく順位を上げたのは
アロンソだ。オープ二ングラップの終わりには
⒓番手まで上がり、さらに追い抜きを成功させ
て入賞圏内に入っていった。
フィールド全体でポジションの入れ替わりが相
次ぐ一方で、ハースF1のグロージャンがブレー
キトラブルに見舞われてクラッシュ。タイヤバリ
アにぶつかってマシンを止めた。グロージャン
にケガはない。これで2度目のバーチャルセー
フティカーが発令されたが、2周後の11周目に
は解除されている。この間、一時10番手にポジ
ションを回復させていたロズベルグをはじめ、中
団の数台がピットストップを実行。スタートのイン
シデントで戦略変更を余儀なくされたロズベルグ
は第2スティントにハードタイヤを選んでいる。
3番手にいたレッドブルのフェルスタッペンもこの
タイミングでタイヤ交換を行うも、ハミルトンともう
一台のレッドブルを駆るリカルド、フェラーリのラ
イコネンはステイアウトを続けた。ラップリーダー
のハミルトンがピットに向かったのは21周目。
フェルスタッペンに追いつかれていたライコネン
も続き、リカルドは1周遅れてタイヤ交換を済ま
せている。3人はいずれもハードタイヤを選択。
この頃、すでにロズベルグは5番手に浮上して
おり、ピットアウトしてきたライコネンのすぐ後ろに
並んだ。
フェルスタッペンがラップリーダーとなったレース
中盤はどのドライバーもしばらくタイヤとマシンを
いたわりながらのレース展開となり、ペースをコ
ントロールする陣営が多かった。
フェルスタッペンは28周目に2度目のピットストッ
プを行い、新しいハードタイヤのセットに交換。
アロンソとヒュルケンベルグもタイヤセットを新し
くし、ウィリアムズがボッタスの最初で最後のタ
イヤ交換を終わらせた。第1スティントにミディア
ムタイヤを選んだボッタスは第2スティントにハー
ドタイヤを履いてチェッカーを目指すことに。
ハミルトンが32周目を走る頃、メルセデスがロズ
ベルグをピットに呼び入れて最後のタイヤ交換を
完了。これを見てフェラーリがすぐさま対応し、ラ
イコネンも2度目のピットインでロズベルグの前の
ポジションをキープしている。ただ、ペースが上回
るメルセデスに追い上げを食らったライコネンは
あまり良くないマシン状態とあって防御一方の戦
いだったが、ロズベルグがオーバーテイクを仕掛
けた際にフェラーリマシンのボディにぶつけてし
まい、スチュワードの審議対象となる。幸い、2台
とも影響は大きくなかったようでロズベルグが前
に出てレースを続けた。
レッドブルはフェルスタッペンがリカルドに接近し、
ポジションを入れ替えると考えらえていたが、リ
カルドが道を譲らずフェルスタッペンとの接近戦
に発展。しかしながら、ゆうゆうとトップを走って
いたハミルトンを悲劇が襲う。ホームストレート
からターン1へのアプローチでリアから白煙が上
がり、ターンインしたところでエンジンが火を吹き、
そのままマシンを止める事態に直面した。「ノー、
ノー、ノー」と悲痛の叫びを上げたハミルトンだが、
無念のリタイヤを喫している。
三度のバーチャルセーフティカーを受けてレッドブ
ル勢、ロズベルグ、ライコネンがそれぞれソフトタ
イヤに交換。新品のタイヤセットを温存していたリ
カルドが先頭に立ち、フェルスタッペン、ロズベル
グが続いたが、ロズベルグはライコネンとのイン
シデントの責任を問われて10秒のタイムペナル
ティが科せられた。この時点でライコネンは7秒差
のところを走っており、処分の通知を受けたメル
セデスろロズベルグが一気にペースを上げて差
を開きにかかる。
表彰台の可能性が訪れたライコネンもペースア
ップに励んだが、メルセデスのペース差は大きく
50周目に入るとロズベルグのリードが10秒以上
に達した。
終盤はポジション変化がなく、フェルスタッペン
との間隔をしっかりとコントロールしたリカルドが
トップチェッカーを受け、フェルスタッペンが2位で
ゴール。ライコネンに13秒以上のリードを持って
フィニッシュしたロズベルグが3位表彰台を確保
した。
4位以下、入賞はライコネン、ボッタス、ペレス、
アロンソ、ヒュルケンベルグ、バトン、パーマー
だった。
マクラーレン・ホンダのアロンソは最後尾スター
トから7位、バトンも9位とダブル入賞を果たしま
した。
今週は、いよいよ日本GP、更なる結果を残して
欲しいですね!