以下毎日新聞より。転落はささいなところから始まるものです。
トヨタ車事故:品質保証に疑念 歴代3部長の書類送検で
トヨタ自動車の歴代3人の品質保証部長が11日、書類送検されたことは、同社が強みとしてきた高品質に疑念を生じさせる恐れもある。トヨタは今年6月、奥田碩会長が取締役相談役に退き、張富士夫会長、渡辺捷昭社長の新体制で船出したばかり。今年、世界生産台数で米ゼネラル・モーターズ(GM)を抜き、世界一になる可能性も出ているだけに、今後、売り上げへの影響が出るのか注目される。
トヨタが今年、国土交通省に届け出たリコール(レクサスを含む)は7件の27車種で計83万台。リコール件数は▽03年、7件約98万台▽04年、9件189万台▽05年、11件188万台と増加傾向にあり、昨年10月にはカローラやヴィッツなど16車種で1回では過去最多となる計約127万台のリコールを出している。
同社のリコールが増加したのは、コスト削減目的で部品の共用化を推進した結果、一つの欠陥でリコール車種や台数が膨れ上がるようになったことが主な原因とされる。
また、ここ数年のトヨタグループの世界的な規模拡大で、設計現場が多忙となり、設計の外注委託も増えたため、「工程で作り込む」品質管理が徹底できていないという指摘もある。さらに、自動車の性能が向上し、使用年数が長期化したことで、「設計・生産時に予測できなかった不具合が発生するケースもある」(トヨタ幹部)という。
このため、トヨタは先月の取締役会で、豊田章男副社長を品質保証本部担当とする役員人事を決めた。滝本正民副社長も引き続き同本部担当を兼務し、2人体制で品質管理を強化したばかりだった。
事故自体は過去のことだが、相次ぐリコールに続き品質保証部長が書類送検となったことで、信用回復に向けた同社の対応が注目される。【中井正裕、高塚保】
毎日新聞 2006年7月11日 21時07分
トヨタ車事故:品質保証に疑念 歴代3部長の書類送検で
トヨタ自動車の歴代3人の品質保証部長が11日、書類送検されたことは、同社が強みとしてきた高品質に疑念を生じさせる恐れもある。トヨタは今年6月、奥田碩会長が取締役相談役に退き、張富士夫会長、渡辺捷昭社長の新体制で船出したばかり。今年、世界生産台数で米ゼネラル・モーターズ(GM)を抜き、世界一になる可能性も出ているだけに、今後、売り上げへの影響が出るのか注目される。
トヨタが今年、国土交通省に届け出たリコール(レクサスを含む)は7件の27車種で計83万台。リコール件数は▽03年、7件約98万台▽04年、9件189万台▽05年、11件188万台と増加傾向にあり、昨年10月にはカローラやヴィッツなど16車種で1回では過去最多となる計約127万台のリコールを出している。
同社のリコールが増加したのは、コスト削減目的で部品の共用化を推進した結果、一つの欠陥でリコール車種や台数が膨れ上がるようになったことが主な原因とされる。
また、ここ数年のトヨタグループの世界的な規模拡大で、設計現場が多忙となり、設計の外注委託も増えたため、「工程で作り込む」品質管理が徹底できていないという指摘もある。さらに、自動車の性能が向上し、使用年数が長期化したことで、「設計・生産時に予測できなかった不具合が発生するケースもある」(トヨタ幹部)という。
このため、トヨタは先月の取締役会で、豊田章男副社長を品質保証本部担当とする役員人事を決めた。滝本正民副社長も引き続き同本部担当を兼務し、2人体制で品質管理を強化したばかりだった。
事故自体は過去のことだが、相次ぐリコールに続き品質保証部長が書類送検となったことで、信用回復に向けた同社の対応が注目される。【中井正裕、高塚保】
毎日新聞 2006年7月11日 21時07分