全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

トヨタシステムで労働者は幸せになれるか。3

2006年08月24日 06時01分57秒 | Weblog
連載も3回目です。今回は内野過労死事件が登場します。


以下転載開始

トヨタシステムで労働者は幸せになれるか。3

2006年7月
愛知働くものの健康センター理事 近森泰彦

3、現代の強制労働---トヨタシステム
 私が所属している「愛知働くものの健康センター」は労働安全衛生法はじめ諸規則、厚生労働省行の発する政指導を実地に生かして、働きやすい職場環境づくりをサポートするNPO団体です。長く続いた小泉政権の規制緩和方針下で次々と労働法が改悪され、経団連が後押しをする成果主義賃金制度と一体をなして長時間労働、健康破壊、うつ病が急速に広がり過労死・過労自殺に追い込まれる労働者が増えて来ました。
それは健康センターをたずねてくる労働者・遺族の方々が語る深刻な相談内容にもくっきりと現れています。トヨタは以前からうつ病、過労死、過労自殺の多い「評判の企業」でしたので事例としてトヨタ自動車堤工場(豊田市)の内野過労死裁判を取り上げてみます。
被災者、内野健一さん(1971年生)は入社後ずっと堤工場の組み立てラインで働いてきました。家族は奥さんと子供2人、酒もタバコもやらない家庭的な好青年でした。2001年4月、まじめな働きぶりが認められてEX(エキスパート、旧職制の班長)にいち早く昇進しました。
仕事は若手の優秀なEXということもあって一挙に付加されました。担当職務は組み立てラインで車体(塗装前の組み立て車)の検査、車の表面ゆがみ、傷、凹みなどを見つけて手当てをするという仕事です。
組みたてられた車体は60秒に1台の割合でコンベアを移動し担当ラインにはいってきます。作業員は直ちに車体の両側に1人ずつはり付いて、目視と掌を使って車体全面をさすり検査を行います。体の動きはあらかじめ決められたマニュアルどおりでまるでロボットです。全ラインのなかでも機械化、自動化が遅れている部門ということです。
他のラインの労働者は「あそこにだけは行きたくない」と敬遠される職場です。熟練者になると百分の一ミリ以下の傷を瞬間に見つけるというほどの神業的能力を身につけるまでになるそうです。同じ仕事をしていたトヨタの退職者から話を伺う機会があり仕事の内容が理解できました。
その彼も仕事中に過労で倒れトヨタ記念病院に運ばれた後職場復帰が認められず結果的に強制的な退職に追い込まれてしまいました。勤務中は常時緊張を緩められない連続作業で彼にとっては「地獄のような仕事」だったと言っていました。
緊張状態は長時間にわたって維持できるはずがなく、わずかな欠陥を見逃してしまうことがしばしばおきます。すると後工程でこれを見つけたGL(グループリーダー)が血相を変えて怒鳴り込んできます。こんなことは日常茶飯事でいつもEXの内野さんが頭を下げて対応に走り回っていました。
トヨタ看板方式によれば「問題が発生すればまずラインを止めよ」と原則が指示されています。ところがライン停止が大きなマイナス評価になることを知りつくしている労働者にとって「恐怖の事態」となるので簡単にラインを止める子とはできません。
内野さんがつけていた申し送り帳の車体図には不良箇所が実に几帳面に記入してありました。この記録を見ただけで彼の心労が伝わってくる思いがします。毎日の記帳や関係者との調整はほとんど時間外の仕事となりました。
内野さんはEXに昇進した後、本人の意思に関係なく本来業務のほかに;
① QCサークルリーダー
② EX会広報担当
③ 交通安全リーダー(トヨタ社員は絶対に事故を起こしてはならない!)
④ 新入教育担当(期間工含む)
⑤ 労働組合の職場役員(トヨタでは役職に就くとそのレベルに見合った組合役員に会社が
指名し「組合選挙」で選出される)など多くの仕事を新たに持たされました。
彼の帰宅時間が徐々に遅くなり始め、亡くなる半年ぐらい前から新車の立ち上げがあって一段と多忙になりました。ちなみに交替勤務時間は、早番---6;25~15;15、遅番---16;10~翌日1;00となっています。早番の帰宅が夕食時を過ぎ、遅番の帰宅が朝食時になることがあったと奥さん(博子さん)が語っています。
内野さんの友人たちは「過労死するよ」と心配して忠告してくれました。博子さんは心労のあまりカレンダーに彼の出退勤時間をつけ始めました。
2002年2月9日、遅番で残業中、午前4時過ぎ、内野さんは机から崩れるように床に倒れ込みトヨタ記念病院に運ばれましたが帰らぬ人になってしまいました。享年30歳でした。博子さんはとっさに「原因は仕事以外にない」と判断して、まじめに働いてきた夫が報われることを願って1ヶ月後の3月、豊田労働基準監督署に労災申請を出しました。
翌2003年12月、監督署は会社も認めた死亡前30日間の100時間をはるかに超える残業時間さえ認めず、また仕事過密性と死亡の関連についてはまともに調査することなく却下しました。
博子さんは翌年1月裁判では二審に相当する愛知県労働者災害補償審査官に審査請求申し立てをしました。担当審査官はトヨタの事件であることから腰が引けて、2005年3月31日年度末にあわただしく業務外決定を下したあと、翌日4月1日付け転勤辞令を手にして逃げるように行方が分らなくなりました。
博子さんはこの決定に怒りを覚えて、同年7月22日名古屋地方裁判所に豊田監督署長を相手に提訴し労災認定却下取り消しを求める裁判を始めました。
法廷での論点は、一つに前記「会社の仕事」の範囲を明確にすることがあります。被告の豊田労働基準監督署長(厚生労働省)はトヨタシステムの根幹を成すQC活動を業務と認めず、これを労働者の「自発的な活動」と強弁して自らの判断を絶対化しようとしています。そればかりか上記①~⑤をすべて業務と切り離し、それらにかけた内野さん労働時間をカットして長時間労働を消し去ろうとしています。なんという姑息なやり方でしょうか。真実から目をそらす作為的かつ死者に対する不遜な態度はやがて余すところなく明らかにされることでしょう。
QCの業務性否定はトヨタ生産システムの成り立ちを理解しない詭弁でしかありません。裁判はトヨタの下僕と化した国を鋭く問い詰める構図になってきました。

以上 転載終わり
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トヨタシステムで労働者は幸せになれるか。2

2006年08月23日 08時49分10秒 | Weblog
昨日からの続きになります。

以下掲載文引用開始

トヨタシステムで労働者は幸せになれるか。2

2006年7月
愛知働くものの健康センター理事 近森泰彦

2、 団交権確立---全トヨタ労働組合(ATU)
 全トヨタ労働組合(ATU)はトヨタ関連企業の労働者有志を中心にして準備会を作り、弁護士も加わりじっくりと構想をまとめ、2006年1月22日名古屋で結成大会を行い発足しました。翌日、既存の、自らも加盟していたユニオンショップ労働組合に脱退届けを出し、会社に対しては結成通告と合わせて団体交渉を申し入れました。
ATUの結成宣言には「この組合は正規、非正規社員を問わずパート、期間工、嘱託、管理職、派遣などすべてのトヨタ関連企業で働く労働者が一人でも加入できる個人加盟の労働組合です」と明記してあります。
既存のユニオンショップ組合は会社と「労使共同宣言」を結び組合の第一義的役割を企業のさらなる発展においていることと比較すればどちらが労働者のためになるのか自ずと明らかです。
5万8千人の巨大な組合は内野過労死裁判など労働者一人ひとりの切実な要求に関心を示さず支援の要請に見向こうとさえしません。これでは世間で、会社のための労働組合と揶揄されても弁解のしようがないでしょう。
ナショナルセンター「連合」の委嘱を受けて中坊公平氏(弁護士)を座長とする7人の著名な方々がまとめた『連合評価委員会の最終報告』(2003年9月12日)が公表されています。「連合」はこの提言を受け入れて運動の改革に生かしことを表明しました。その一節をここに紹介しておきます。「労働運動の原点を確認するためには、働くことの意味とともに、働くものが連体し、協力する意味を問わなければならない。連帯と協力の意味は、働くものは、元来弱い存在であるという事実に含まれている。---本来は弱いものであるという事実が、働くものを連帯させる結節点であり、その結節点が強い労働組合の原点なのである。---労働組合員が働く人々全体のなかでは恵まれている層であるという自覚のもと、労働組合員が自分たちのために連帯するだけでなく、社会の不条理に立ち向い、自分よりも弱い立場にある人々とともに闘うことが要請されているのである」。
連合の中核的組合であるトヨタ自動車労働組合はこの苦言を早くも忘却のかなたに投げ捨ててしまったのでしょうか。
ATUは初回の団交で;
① 工場内に掲示板の設置
② 昼休みなど自由時間中のビラ配布
③ 組合訪問者への対応許可など初歩的な要求を行いました。
これらはいずれもユニオンショップ労働組合には制限なしに認めている活動です。しかし会社は「施設管理権は会社のものである。工場内での活動はいっさい認められない」、「ユニオンショップ協定を結んでいる既存の組合とは信頼関係があるがATUとはない」など敵意をこめた差別的姿勢を当初からあらわに示しています。
デンソー、アイシン、JTEKTの経営側はトヨタの「支配下」にあるため判を押したような同じ対応を繰り返えすのみです。
ATUの当面の課題は確信犯的な不当労働行為(労働組合法第7条)を改めさせ、労働組合として普通の活動ができるように権利を確立することにあります。トヨタの不当性を検証するために最高裁判所の判例が参考になりますので判決理由書から引用しておきます。
「団体交渉の場面においてみるならば、合理的、合目的的な取引活動とみられうべき使用者の態度であっても、当該交渉事項についてはすでに当該組合に対する団結権の否認ないし同組合に対する嫌悪の意図が決定的動機となって行われた行為があり、当該団体交渉がそのような既成事実を維持するために形式的に行われているものと認められる特段の事情がある場合には、右団体交渉の結果としてとられている使用者の行為についても労組法第七条三号の不当労働行為が成立するものと解するのが相当である」(昭和60年4月23日最高裁第三小法廷判決。注;これは日産プリンス労働組合が提訴して勝利した判決です—近森)
エコノミスト(06年7月25日号)の取材にたいしてATUの若月委員長は「トヨタの場合、単体で1万人超、全体の4割近い非正規労働者がいる。こういう不安定な労働条件の中で働く人が増えていることは社会的損失だと思う。20代、30代の若者が年収300万円程度の収入で果たして家庭がもてるのか。そういう環境悪化に歯止めを掛ける労働組合運動が台頭してこないと大変なことになる」と組合結成の動機を述べました。

以下次回にて掲載
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フィリピントヨタ労組を支援する会からです

2006年08月23日 06時29分26秒 | Weblog
フィリピントヨタ労組を支援する会からのメールを転載します。是非読んでください。海外でトヨタさんのやっていることもみておかなくてはいけません。トヨタさんは海外の問題は現地法人の問題だと逃げておりますが、水面下でいろんな動きに出ているのは明らかです。

以下転載開始

反トヨタ世界キャンペーン第二波

全国の労働者市民の様々な工夫を凝らした9月闘争への参加を!
エド・クベロ委員長らTMPCWA組合員21人 釈放!

2006年8月20日
フィリピントヨタを支援する会

エド・クベロ委員長らTMPCWA組合員21人の逮捕と釈放!

 2006年8月16日午前9時30分からTMPCWA200人の労働者はフィリピ
ン労働雇用省の度重なる不法行為に対し正当で激しい抗議と労働雇用省長官への
再検討申立書提出を試みました。それに対するフィリピン政府のフィリピントヨ
タ労組(TMPCWA)に対する弾圧も過激なものでした。10時30分、50人の警
備員が警棒を使用し、銃弾を5発も発砲し、6人に重傷を負わせました。しかし
TMPCWAの組合員6名は労働雇用省長官室のある7階にまで上がりましたが長官は
不在で、彼等6人を含めての21人が逮捕されました。この事件はフィリピンの
日本人向けのマニラ新聞では報道されていますが、日本のマスコミには一切報道
されていません。

 フィリピン政府は8月18日処分保留のまま釈放せざるを得ませんでした。そ
れはフィリピン政府が自分達の犯している不法行為を明るみに出したくないから
です。フィリピン政府はトヨタに加担すれば加担するほどますます深く泥沼の中
に浸かっていっています。フィリピン政府はますます正当性を失いつつありま
す。問題を整理しておきましょう。

労働組合の団体交渉権を巡るトヨタとフィリピン政府の結託!

 TMPCWAは2000年3月に公式の承認投票(CE)で団体交渉権を獲得しまし
た。しかし、フィリピントヨタは団体交渉を拒否し、2001年3月それに抗議
する組合員の抗議行動を理由として233名の組合員を解雇しました。フィリピ
ントヨタは2003年9月の最高裁判決、同11月のILO勧告にもかかわらず、
一切の団体交渉を拒否し続け、フィリピン政府と結託してただひたすら御用組合
TMPCLOを育成し、TMPCWAの団体交渉権を剥奪して御用組合に与える策謀をしてき
ました。今回の労働雇用省前の衝突はこの問題をめぐって起きたのです。

 第一に、2005年6月に労働雇用省はフィリピントヨタで御用組合に団体交
渉権を獲得させるために新たな団体交渉権を決める承認投票(CE)の実施を決
め、2006年の2月に実施しました。これは、団体交渉中または争議中には新
たな承認投票は行わないとする労働雇用省の規則に違反するものです。第二に、
この承認投票の後フィリピントヨタ自身が御用組合は有効投票数の過半数を獲得
できなかったと発表したことに示されるように、投票結果はトヨタとフィリピン
政府の意図に反した結果になりました。ところが、労働雇用省は2006年4月
7日に御用組合TMPCLOが勝利し団体交渉権を獲得したと宣言しました。この労働
雇用省の決定は、監督職121票を有効投票から省くことで有効投票数を減少さ
せ、御用組合の票を有効投票の過半数にしました。しかし、これは承認投票当事
である御用組合すら要求していないことであり、明白な承認投票(CE)手続きへ
の違反行為でした。

 第三に、これに対してTMPCWAは当然再検討申立を行いました。ところがこの再
検討申立に対し、労働雇用省長官はそれを却下し、それを申立当事者である
TMPCWAに連絡する以前に、労働雇用省長官自身がわざわざフィリピントヨタに出
向いて伝えたのです。おまけに、別途送られた次官の却下通告には労働雇用省長
官の却下の「決定書」が添付されていなかったのです。そして長官がなぜはわざ
わざフィリピントヨタに出かけたかというと、フィリピントヨタと御用組合の労
働協約締結に向けた団体交渉を促すためだったのです。フィリピントヨタと御用
組合は秘密裏に団体交渉を開始しました。

恥も外聞も投げ捨てたトヨタとフィリピン政府!

一番重要なことは、フィリピントヨタはTMPCWA勝利の労働雇用省の決定に対して
は「監督職票を有効投票に含めるべきだ」として団体交渉を拒否して延々と6年
以上、現在も裁判を続けているのです。ところが御用組合勝利の労働雇用省決定
がTMPCWA勝利の場合と同じく労働雇用省が監督職票を無効としているにもかかわ
らず、今回は裁判も起こさず、直ちに団体交渉を開始したのです。そして労働雇
用省は前回のTMPCWAの場合にはフィリピントヨタの再検討申し立てに対して1年
もかけて公聴会まで開いて決定したが、今回は労働雇用省長官の決定さえ正式に
行うことなく(決定はしたが決定書を発送しなかった?)、大急ぎで最終決定
し、長官がフィリピントヨタにわざわざ出向いて新任の挨拶と激励を行ったので
す。
トヨタは本当に恥知らずです。トヨタの信義は地に落ちました。トヨタは公の世
界で「自分達は二枚舌を使って恥じないのだ」と宣告したのです。また、フィリ
ピン政府の多国籍企業トヨタに対する態度もまた恥知らずです。


TMPCWAの怒りは私達の怒り!
神奈川県労働委員会の決定に抗議しよう!

TMPCWAはトヨタとフィリピン政府の共謀に対し警備員の5発の発砲にもかかわら
ず7階まで突入するというかなり過激な抗議をしました。しかし、これは233
名の解雇された労働者やその家族、そして彼等と共に闘う現場労働者たち(21
名の中には数名の現従業員も含まれています)の正当な怒りの表現です。何回も
何回も頭を叩かれ続ける労働者がちょっと頭を上げて胸を反らせ、「俺たちはそ
れでも負けない」と歯を食いしばった程度のことです。これを非難できるものは
何処にもいません。日本ではどうか。

同じ時期の8月8日、日本でも神奈川権労働委員会はZENZOSENの不当労働行為救
済申し立てを却下しました。これは日本の多国籍企業に「海外での不当労働行為
で多国籍企業本体を日本で裁くようなことはやりません」「トヨタ自動車は世界
中で自由に不当労働行為をやってよろしい」と通告するものでした。日本の労働
委員会も世界中で日本の多国席企業の無数の不当労働行為で抑圧されている労働
者を辱めているのです。今回の抗議は疑いなく、日本の労働委員会に対するもの
でもあったのです。

反トヨタグローバルキャンペーン第二波9月行動
全国から工夫を凝らした多数の参加を!

IMFは6・7月の反トヨタ世界キャンペーン第一波に続いて、9月12日を中
心に各国の日本大使館や各国のトヨタ社に対する第二波行動を起すことを決めて
います。世界がトヨタと日本を本格的に包囲しはじめています。トヨタはこの包
囲に耐えきれるでしょうか。

いまトヨタには世界中で様々な不祥事が起きています。これまでトヨタはこの不
祥事をトヨタの巨額の広告費(04年度817億円)と政治力(ロビー活動費)で隠
蔽してきました。しかしもはや隠蔽が不可能な極点に達しつつあります。トヨタ
の実力は明らかに低下しています。リコールは年々増加し、今やリコールNO1企
業です。サービス残業、過労死、労災隠し、セクハラ、リコール隠し、偽装請
負、そして全く報道されない世界中での不当労働行為など、トヨタ生産方式がグ
ローバル化の中で破産しつつあります。

今世界の労働者がトヨタ生産方式、トヨタ式の労使協調主義の真の姿を知りつつ
あります。だが、トヨタはまだ二枚舌を使って恥じないのです。もっと圧力が必
要です。私達は日本においても9月15日の東京総行動でのトヨタ東京本社抗議
行動(14:20)をすでに決定しています。更にこれに加えて反トヨタ世界キャン
ペーン第二波行動として9月9日ごろから16日にかけての様々な行動を工夫し
たいと考えています。全国のみなさんが様々な工夫を凝らして様々なかたちで参
加されることを呼びかけたい。

以上


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日産自動車の場合

2006年08月22日 21時34分26秒 | Weblog
トヨタは「不祥事」などの逆風にもかかわらず、業績は伸びているようですが、かつてのライバルであった日産は大変なようです。知人が知らせれくれた以下の記事は、日産の現状を知らせる上で興味深いものがあります。参考までに。

以下 引用開始
日産不振が取引先メーカーを直撃 〈神奈川新聞 2006/08/20〉

-------------------------------------------------
日産の販売不振の影響を受けている主な県内企業


企業名 売上高に占める 日産の不振による影響
  日産関連の割合 (利益はいずれも連結)
日産車体  100% 84,6%営業減益(4-6月期)
ユニプレス   83.5% 55,1%営業減益(同)
アルファ   約50% 67.3%営業減益(同)
ゼロ   47.5% 通期経常利益予想24.3%下方修正
アルティア橋本 約60% 希望退職者の募集を開始
--------------------------------------------------

 日産自動車の販売不振が、部品メーカーなどの取引先を直撃している。日産を
主要な顧客とする企業の多くは四-六月期決算で減益となっているが、八割を超
える営業減益も出現。希望退職者を募集して人員の削減に取り組む企業も出るな
ど、長期化する日産の不振が、深刻な影響を及ぼしている。

 日産の販売不振は、百万台増販公約を達成した直後の昨年十月から続いてい
る。日産の四-六月期の連結営業利益は前年同期比25・7%減だったが、日産へ
の依存度が高い取引先では、より大きな数字上の影響が出ている会社が少なくな
い。

 売上高に占める日産関連向けが約50%に上るキー製品などのアルファ(横浜市
金沢区)は、主力の自動車部品の国内売上高が約十億円減少したことなどが響
き、四-六月期の連結営業利益が67・3%のマイナス。プレス部品大手で日産関
連向けが八割以上のユニプレス(同市港北区)も、同期の連結営業利益が55・1
%減と落ち込んだ。

 より顕著であるのは、日産子会社でミニバンなどの開発・生産を担う日産車体
(平塚市)。同社の売上高はすべてが日産グループ向け。同期の連結営業利益は
84・6%もの減となった。

 不振の影響は流通過程にも波及。車両輸送の「ゼロ」(横浜市鶴見区)は、日
産車の販売減のあおりなどを受け、二〇〇六年六月通期の連結経常利益予想値
を、従来予想より24・3%下方修正。ゼロは一月にも、同様の理由から業績予想
の下方修正をしている。

 日産の低迷を受け、人員削減に着手した企業もある。外装部品などのアルティ
ア橋本(川崎市幸区、三月末の従業員数千四百四十一人)は七月下旬、希望退職
優遇制度による退職者の募集を開始。予定人員は三十人程度で、対象は正社員
だ。

 取引先に多大な影響を与える日産の業績は、今後どうなるのか。日産は上期に
一車種だけだった新車投入が下期には八車種あるため、下期になると業績が反転
するとみている。だが、「新車を出せば売れるというような市場環境では決して
ない。出してみなければ分からない」(みずほインベスターズ証券・河合敦シニ
アアナリスト)との指摘もあり、取引先にとっても気掛かりな状況が続きそう
だ。

以上
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トヨタシステムで労働者は幸せになれるか。

2006年08月22日 17時25分14秒 | Weblog
力作です。皆さんにも紹介します。4回にわたって連載します。

以下 転用開始

トヨタシステムで労働者は幸せになれるか。その1

2006年7月
愛知働くものの健康センター理事 近森泰彦

1、 はじめに
 名古屋駅前に完成間近いガラス張り247mミッドランドスクエアがそそりたっています。ここにトヨタ「外務省」とでも言うべき国際関係の全部署所が勢ぞろいすると国際都市名古屋というイメージがつくられていくことでしょう。
鉄道沿線駅周辺部には「6000戸のトヨタ関連住宅需要」を見込んでマンション建設が目白押しです。愛知万博を機に豊田市につながる道路や「トヨタ空港」も完成しました。トヨタインフラは整って主役の登場を待っています。
書店にはトヨタシステムを競いあって賞賛するいわゆる「トヨタ本」が積み上げられています。例えば世界で最も広く読まれている『ザ・トヨタウエイ』(ジェフリー・K・ライカ 日経BP社)はトヨタの合理的生産システムの分析と同時に「人間を大切にする」という社風を評価しています。
これらトヨタ本に共通していることは現場で働く労働者、とりわけ下請労働者の実像がまったく見えてこないことです。トヨタシステムは日本のあらゆる職場に広がり日本システムの様相を呈しています。トヨタ関連労働者の過労死、労災認定支援にかかわっていて繁栄の坂道を登りつめているトヨタの奥深いところで働く人々の苦吟が聞こえてくるようになりました。本年1月、一人ひとりの労働者の要求や人権を守ることを目的に掲げた個人加盟、全トヨタ労働組合の結成に臨む機会に恵まれました。(2006年1月22日結成大会。トヨタ、デンソー、アイシン、JTEKTの労働者有志で構成)
トヨタで新しい労働組合ができたことがマスコミの注目を浴び「週間金曜日」がいち早く大きくとりあげてくれました。同誌連載記事をまとめた『トヨタの正体』(金曜日)や愛知労働問題研究所の出した『あなたの知らないトヨタ』(学習の友社)などの数少ないトヨタ批判本が話題をよんでいます。
エコノミストの『過労死大国』(7月25日号)、『トヨタの異変』を特集した週間東洋経済(7月29日号)も注目を集めています。ここにきて成功一直線を走ってきたトヨタの綻びがリコールの増加という形で表面化してきました。過労死とリコールは同じ環境から必然的に芽をだしているように思えてなりません。
本小論では世間に隠されているトヨタの労働現場でおきた過労死を主に取り上げてみました。

以上 引用終わり
コメント (1)
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こんな情報が寄せられました

2006年08月21日 20時31分05秒 | Weblog
トヨタ自動車で再々こんな事が起きていると言うのです。
 会社に出勤したら、協力工場から部品が入荷しないので、
組みつけが出来ないから、「有給」を取って休まされたと
言うのです。1日休んだ人と半日休んだ人がいるそうです。
 1月~3月は土曜日通常出勤がありますが、この時も仕事
の比較的暇な職場は50%ぐらいの作業者が「有給」で休
まされます。
 豊田労働基準監督署では有給休暇を「生産調整」に使用
してはならないというのが見解でした。
 他企業でもこんな事が行なわれているのかな?
「情報をお寄せください」

 ”守らせよう労働基準法!快適な職場作りは私たちの権利”
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エド委員長から

2006年08月21日 11時02分37秒 | Weblog
フィリピントヨタ労組エド委員長の談話が支援する会から届いています。
それにしても、フィリピンは無法国家で、マルコス時代と大差はありません。
怒りを抑えて以下転載です。

始まり
TMPCWAの指導者・組合員21名への逮捕と刑事犯罪デッチアゲ攻撃の真相

さる2006年8月16日午前9時30分頃、TMPCWAの執行委員と組合員達が労働雇用省
(DOLE)に赴きました。私達が2006年7月14日に提出した再検討申立書に対する
理由を付した命令書を発行してもらいたい旨の書状をアルツーロ・ブリオン長官
に提出するためです。DOLEの警備員達は組合員達をDOLEの中に入れまいと強く拒
否し、うち一人がいきなり銃を取り出して、5回も発射したのです。

私達は命の危険を感じて、7階まで駆け上がろうとしました。そこはブリオン長
官の執務室があります。労働者達は口々に叫んで、自分達が警備員に撃たれよう
としていると、DOLEの勤務員に告げました。すると突如、およそ50人の警察官が
割り込んできて、警備員達と一緒になって、銃を手にして労働者達に襲いかかり
ました。組合員のうち5名が警察から殴られ蹴られ叩かれたために重傷を負いま
した。私達の中の21名が拘置所に連行される前に、医療手当てを受けるため病院
(マニラ市民病院)に運ばれました。警察官は誰一人として名札を付けていませ
んでした。

拘置所では、一般収容セクションの主任取調官が、きわめて偏見をもって対応
し、DOLEの警備職員の訴えは受理したのに、労働者達が申立てた訴えは受理しな
いという差別をしました。DOLEの警備員と警察の取調官は、TMPCWAの組合員と執
行委員21名に対し、次の罪名でデッチアゲ告訴をすることを示し合わせていたの
です。すなわち、軽傷害、暴行、財物損傷、不法侵入および扇動の罪です。

私達は全員、マニラの西部警察地区(WPD)に2夜3日間勾留され、ようやく2006
年8月18日午後5時頃、処分保留で釈放されました。(訳注:処分保留の訳語を
当てておきますが、元の英文はRFI (Released for Further Investigations)
「さらに調査をするために釈放する」となっています。)

労働者達のうち、次の者が勾留されました。ED CUBELO, MELCHOR GONZALES,
LARRY ORMILLA, ROMUALDO SIMBORIO, ROMMEL TOLENTINO, REYNALDO CUEVAS,
CARLITO PALAMOS, JOHN FAJURA, PETRONIO TACLAN, ALEX CAALIM, FEDERICO
TORRES, MANOLITO GERTES, ANGELO GAVARRA, ROWELL DELGADO, VIRGILIO
COLANDOG, ROMMEL ARCETA, LESTER ATUN, RICKY BINDOL, JAYSON FAJILAGUTAN,
JOSEPH ALICABO AND ROMMEL MARIANO, 。これらはすべてTMPCWAの組合員です。

事件の背後と事前の真実

TMPCWAがイムソン次官の違法な決定に対する再検討申立書を提出したのち、
TMPCWAの組合員は、そのフォローアップを行うためにDOLEの庁舎内に入るのを、
いつも遮られてきました。DOLEは常時ドアに施錠をし、私達のブリオン長官との
面談の要請を聞き入れません。

このような状況であったので、私達は、私達が提出した再検討申立に対する結論
が、すでに2006年7月31日出されていることを知りませんでした。私達は、2006
年8月8日になってイムソン次官署名の書状の謄本を入手してびっくりしました。
それはTMPCWAの再検討申立を最終的に却下することをエド・クベロに通知すると
いうものだったのです。

私達にとって何がなんだか訳が分からなかったのは、どうしてDOLE長官はTMPCWA
の適法かつ正式の再検討申立に対して、決定が最終的のものであることを通知す
るのに、エド・クベロと組合宛ての、DOLE長官の承認ありという、単なるイムソ
ン次官の非公式書状をもって応えるというようなことをするのであろうか、とい
うことでした。なぜ命令書でしないのか、どうして書状なのかということです。

8月4日、長官室は急遽「判決登録」を発しました。イムソン次官の6月29日の決
定が最終かつ執行可能であることを確認するというものです。2006年7月14日、
フィリピントヨタ経営陣は御用組合TMPCLOと団交協定交渉を開始しました。
TMPCWAがすでに2004年以来最高裁の最終判決を持っているのに、なぜ会社は私達
との交渉を強く拒否してきたのでしょうか。(訳注:「判決登録」とは、裁判所
が判決を下す際に裁判官の書いた判決を判決原簿に登録することを指し、その登
録を行ってから判決言渡しをします。したがって判決言渡しと同じことと考えて
もよいでしょう。本件では行政庁である労働雇用省がその決定を発行するのに同
じように決定原簿に登録して発行することを比喩的に指しているものと思われま
す。あるいは司法手続と連動していて、裁判所に持っていって判決として登録す
るようになっているのかもしれませんがそこまでは分かりません。)

このことがTMPCWAをDOLE長官のもとに赴いて、一片の書状ではなく命令書を発行
してもらいたいという要請を記した書状を提出するように仕向けたのですが、し
かしながらDOLE長官は、私達の要求を聞き入れるどころか私達を暴力的蹴散らし
たのです。

トヨタ経営陣は、トヨタの全一般労働者の正統な唯一交渉団体としての、法的に
も同義的にも根拠をもった、私達のきわめて基本的な権利を、じつに長期間にわ
たり無視し続けてきました。

TMPCWAの執行委員と組合員21名の釈放後、その同じ2006年8月18日の午後、私達
は南部タガログ地区の支援者達と共に、トヨタのサンタロサ工場前まで行進し、
糾弾抗議行動を展開しました。

TMPCWAは約束しました。DOLEとトヨタ経営陣がTMPCWAに対する彼等の違法で汚い
企みを止めるその時が来るまで、私達は、逮捕を怖れることなく、再度、再々
度、同じことを繰り返し行うであろうと。

トヨタとDOLEおよびTMPCLOとが結託した違法な反組合活動糾弾!

黄犬(イエロー=御用)組合TMPCLOとトヨタ経営陣の違法な妥協の産物である団
交協定(CBA)糾弾!

違法に解雇された136名のTMPCWAの組合員と執行委員を職場復帰させよ!

2006年8月19日 TMPCWA

以上
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週刊エコノミストの紹介記事

2006年08月20日 19時51分31秒 | Weblog
週刊エコノミストがこの私たちの全トヨタ労働組合のブログを紹介しています。微妙なこともありますから、あえてコメントはつけずにそのまま全文を引用します。もちろんこれについてのコメントはしてはいけないということではありませんから、誤解のないように。


以下引用開始。

トヨタ労組が神経尖らす第2労組のブログ
 トヨタ自動車、今年1月に結成された第2労働組合のブログ(http://blog.goo.ne.jp/atunion/)に神経を尖らせている。これまでの労使協調路線からは想像しにくいグループ内の労働争議がつまびらかになっているからだ。
 ブログを開設しているのは、全トヨタ労働組合(若月忠夫・執行委員長)。7月29日の書きこみでは、トヨタのフィリピン法人で現地従業員233人が解雇された事件で、7月16日にその撤回を求め70人がトヨタ本社工場前でデモをしたことが紹介されている。 6月28日には、トヨタ系部品大手、デンソーの従業員が、パワーハラスメントでトヨタとデンソーに損害賠償を求めた裁判の様子が書き込まれたほか、6月18日には、日本郵政公社でトヨタ方式の生産性向上プログラムを導入したところ、埼玉県越谷局で30代職員が過労死した問題などが指摘されている。 毎日新聞社発行 週刊「 エコノミスト」 2006・8・22号

以上
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明日からまた仕事です

2006年08月20日 19時09分24秒 | Weblog
明日からまた仕事が始まります。それを思うと憂鬱になりますが、まあそんなことは深く考えずに、頑張りましょうか?トヨタの休みもあっというまに終わりました。トヨタカレンダーによると、10月に3連休があるものの、あとは12月末まで長い休暇はありません。9月も11月も国の社会常識に従うカレンダーなら、おのおの3連休があるのですが、勝手に振り替えられています。「労使の合意」とはいっても皆さんは本当にこのカレンダーはいいと思いますか?ご意見が聞きたいですね。
 トヨタ関連のニュースは少ないですがHPは一応更新しました。こちらの方も覗いてくださいな。明日から、またアクセスも増えるとは思いますが。
 更新で、学習室に不当労働行為を追加、文化の館にインターナショナルを追加しました。
 あとから週刊エコノミストの記事を知りました。これはあとから紹介します。
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フィリピントヨタ追加情報

2006年08月19日 06時43分23秒 | Weblog
フィリピントヨタ追加情報です。これもレーバーネットジャパンにのメーリングリストで紹介された記事です。今回の出来事を把握する上で役に立つと思い転載します。

以下KMUニュースから引用

2006年8月16日 KMUニュースリリース
労働組合と人権のためのセンター

トヨタ労働者21名が逮捕、勾留される  6名の重傷者も

ラグナ、サンタロサのトヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイションの労働
者21名が、本日午前10時頃逮捕され、現在西部警察地区本部に勾留されてい
る。これはマニラ市イントラムロスの労働雇用省での大衆代表訪問の後に起こっ
たものである。その中の6名は、合わせておよそ50人の警察官と警備員たちが彼
等を蹴飛ばしたり叩いたりしたことにより、重傷を負っている。

トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・ワーカーズ・アソシエイ
ション(TMPCWA)の組合員であるこれら労働者は、同組合が先に提出した再検討
申立が却下されたことに関しての再々検討申立を、アルツーロ・ブリオン長官に
提出するために、午前9時に労働雇用省に赴いた。組合のエド・クベロ委員長の
語るところによれば、会社側新組合を認知した同省の決定に対する同組合の先の
再検討申立を、ブリオン長官とマヌエル・イムソン次官が却下したという。「彼
らは再検討申立に対して何ら命令を出しておらず、決定は違法です。それどころ
か、彼らはたった一通の通知のみで申立を却下しました。我々は新たな再検討申
立を申請しようとしましたが、警備員に妨害され、いきなり発砲を受けまし
た。」と、クベロ委員長は当センターに語った。立哨中の5名の警備員のうちの
一人が、5度彼の銃を発砲したと、クベロ委員長は付け加えた。

「我々が勝利してからもう随分経ちます。最高裁判所とILO(国際労働機関)
は、我々の組合を認める決定を下しています。しかし、トヨタは依然として、非
合法な決定を出すなどして、違法行為を続けています。」と、クベロ委員長は当
センターに声を荒げて語った。

(6名の氏名は、Angelo Gavarra、 Manolito Gertes、 Joseph Alicabo、 Ricky
Bindol, Rommel Mariano、Jun Torresです。)が重傷を負った。ガバラ氏とビン
ドル氏は、警察官から銃で叩かれて頭部を負傷している。また、マリノ氏は歩行
が不自由になっている。「我々は警備員と警察官から殴られたり、蹴られたり、
叩かれた」と、トレス氏が述べた。

21名の逮捕された労働者はマニラ市民病院(?Ospital ng Maynila)に運ばれたの
ち、西部警察地区本部に移された。現在までのところ、労働者に対する正式告訴
はされていない。

-----------------------------------------------------------------
KMUニュースリリース 2006年8月17日

トヨタ労働者は正統性問題で労働雇用省と係争中

「労働雇用省長官は労働組合権の適正な行使意欲を減退させている」とKMUが語



戦闘的労働者グループキルサング・マヨ・ウノ(Kilusang Mayo Uno;KMU)は、
昨日の雇用労働省でのトヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・ワー
カーズ・アソシエイション(TMPCWA)の抗議に対する暴力的解散を糾弾する。こ
の暴力的解散の結果、労働組合の多数が負傷し、およそ21名の執行委員と組合員
が逮捕され、現在マニラ市国連通りの西部警察地区本部に勾留されている。

「なぜ、労働者が集会の自由や言論の自由の権利を行使するたびに、いつも政府
は労働者をまるで普通の刑事犯のように扱うのか」。

逮捕された者の中には、エド・クベロ、以下Marlon Gonzales, Larry Ormilla,
Romualdo Simborio, Rommel Tolentino, Rey Cuevas, Carlito Palamos, John
Pajura, Petronio Taclan, Alex Caalim, Jun Torres, Manolito Gertez,
Angelo Gavarra, Roel Delgado, Virgilio Calandog, Rommel Arceta, Lester
Atun, Ricky Bindol, Joseph Alicabo, Rommel Mariano. 等が入っている。彼
等は扇動、身体傷害、暴行、財物損害および不法侵入の容疑をかけられている。

昨日朝、およそ200名のトヨタ労働者は、御用組合を認知し労働者を代表する唯
一交渉団体と承認した、国家斡旋調停委員会と労働雇用省の先の決定に対して、
再度異議を主張するため、同省において抗議を行った。TMPCWA労組は、同省の官
僚に対して、御用組合およびトヨタ経営陣と通謀しているではないかと糾弾し
た。

TMPCWAはまた、233名の違法に解雇されている組合員を職場復帰させること、投
票の不成立を宣言すること、およびトヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイ
ション・レイバー・オーガニゼイション(TMPCLO)を承認した同省の決定を破棄
することを迫った。

御用組合TMPCLOが押し通した2006年2月16日の違法な承認投票は、50%プラス1
票の単純過半数を達成することが出来なかったにもかかわらず、同省が確認をし
てしまった。法的には、TMPCWAが、依然として労働法に基づく交渉権を持った唯
一の組合なのである。

KMUのエルマー・ラボグ議長によれば、トヨタ労働者が労働雇用省アルツーロ・
ブリオン長官に提起している主張は適法なのである。「同省の構内に入ること
は、彼等が自分達の不服を表現する道なのであり、彼等はブリオン長官が直ちに
顔をあげて彼等の要求に対応してもらいたいと言っているのである。それなのに
警備員は彼等を庁舎内に入れることを拒否し、挙句の果てに、彼等が自分達の権
利を主張したところ彼等を手荒に扱ったのである。皮肉なことに、ブリオン長官
は信じられない話をでっちあげ、あまつさえ、労働者達が長官の執務室に乱入し
たことを非難するという、強い言葉で書き連ねた声明文まで発行した」

「昨日の労働雇用省での労働者の抗議のマナーと行為を糾弾するという彼の声明
文は、実際には、労働組合権の行使意欲を減退させるための声明文なのである。
管轄権引受命令や暫定禁止命令や、労働者の権利利益を侵害するその他の同省の
強制法規といった法律により許容されているのであるから、労働雇用省長官だけ
が、ただ一人、残虐な力の何たるかを承知しているのである。彼は、ストライキ
中の労働者やピケットを張る労働者が警察や軍隊によって暴力的に蹴散らされ、
あるいは組合の指導者や活動家が真昼間に殺されるといった時と同じ方法では反
応しないだけである」と、ラボクは語った。

労働者グループはまた、政府はすでに労働関連事件を刑事犯罪にするのを常習化
しているとも述べた。「いつから不当労働行為や違法な解雇に対する抗議が扇動
の根拠になったというのか? このブリオン長官はグロリアと同じで、DOLEで抗
議活動を行なう全員を煽動の容疑で訴えようとするのです。」

TMPCWA労組のウェニー・ウアヘル第2副委員長の語るところによれば、彼等は仲
間の執行委員および組合員の即時釈放を獲得するため法的支援を求めているとこ
ろという。


転載以上
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