新書を読むことは、広い平野に点々と穴を掘って行くようなものだ。
一方、小説を読むということは、それら点同士をつなぎ、道にして行くことだ。
小説を読んでいる間、変わり続けるその情景を想像し、人々の気持ちを想像し、知識だけでは埋められない点と点の隙間を想像し続けているから。
そんなようなことを何処かで読んだ。
気が付くと、最近は新書の類ばかりを読んでいる。
それなら久々に小説を読んでみるか。
そんな気持ちで、『下町ロケット』を読んだ。
下町の工場がロケットの部品の製造に挑戦するという物語だ。
でも、それだけではない。
この物語には二つの魅力がある。
一つ目は、主人公である町工場の社長だけでなく、様々な立場の人の視点で書かれていること。
工場の営業、財務、技術など各部署の人たち、町工場を取り巻く競合他社や、大手重工メーカー、そしてその組織の中のマネジメント、技術部門、品質管理部門など。
僕自身は、いつも業者を技術評価し、選定し、一緒にプロジェクトを遂行していく立場にある。
この物語で言えば、大手重工メーカーの技術部門の立場だ。
それに対して、町工場のような業者の立場はとても興味深い。
なんだか、すごく身近な、他人事でない気持ちで読んでいた。
二つ目は、この物語の大きなテーマが仕事と夢であること。
以下、本文より抜粋。
「俺はな、仕事っていうのは、二階建ての家みたいなもんだと思う。一階部分は、飯を食うためだ。必要な金を稼ぎ、生活していくために働く。だけど、それだけじゃあ窮屈だ。だから、仕事には夢がなきゃならないと思う。それが二階部分だ。夢だけ追っかけても飯は食っていけないし、飯だけ食えても夢がなきゃつまらない。お前だって、ウチの会社でこうしてやろうとか、そんな夢、あったはずだ。」
この物語は、現実と夢との葛藤の物語でもある。
それが上記の言葉によく表れているように思う。
「飯だけ食えても夢がなきゃつまらない」
この物語を読み終えて、ふと前にお付き合いのあった、イタリアの小さな工場を思い出した。
海に面した静かな片田舎にある、規模もそれほど大きくない工場だった。
でもその技術力の高さから、その分野では世界に名の知られた工場だった。
その工場とは、共に世界最大の○○○を造った。
彼らも、この物語の町工場と同じように、いつも夢を持ち続けているのかなとふと思った。
いつまでも夢を語れる仕事人でいたい。
一方、小説を読むということは、それら点同士をつなぎ、道にして行くことだ。
小説を読んでいる間、変わり続けるその情景を想像し、人々の気持ちを想像し、知識だけでは埋められない点と点の隙間を想像し続けているから。
そんなようなことを何処かで読んだ。
気が付くと、最近は新書の類ばかりを読んでいる。
それなら久々に小説を読んでみるか。
そんな気持ちで、『下町ロケット』を読んだ。
下町の工場がロケットの部品の製造に挑戦するという物語だ。
でも、それだけではない。
この物語には二つの魅力がある。
一つ目は、主人公である町工場の社長だけでなく、様々な立場の人の視点で書かれていること。
工場の営業、財務、技術など各部署の人たち、町工場を取り巻く競合他社や、大手重工メーカー、そしてその組織の中のマネジメント、技術部門、品質管理部門など。
僕自身は、いつも業者を技術評価し、選定し、一緒にプロジェクトを遂行していく立場にある。
この物語で言えば、大手重工メーカーの技術部門の立場だ。
それに対して、町工場のような業者の立場はとても興味深い。
なんだか、すごく身近な、他人事でない気持ちで読んでいた。
二つ目は、この物語の大きなテーマが仕事と夢であること。
以下、本文より抜粋。
「俺はな、仕事っていうのは、二階建ての家みたいなもんだと思う。一階部分は、飯を食うためだ。必要な金を稼ぎ、生活していくために働く。だけど、それだけじゃあ窮屈だ。だから、仕事には夢がなきゃならないと思う。それが二階部分だ。夢だけ追っかけても飯は食っていけないし、飯だけ食えても夢がなきゃつまらない。お前だって、ウチの会社でこうしてやろうとか、そんな夢、あったはずだ。」
この物語は、現実と夢との葛藤の物語でもある。
それが上記の言葉によく表れているように思う。
「飯だけ食えても夢がなきゃつまらない」
この物語を読み終えて、ふと前にお付き合いのあった、イタリアの小さな工場を思い出した。
海に面した静かな片田舎にある、規模もそれほど大きくない工場だった。
でもその技術力の高さから、その分野では世界に名の知られた工場だった。
その工場とは、共に世界最大の○○○を造った。
彼らも、この物語の町工場と同じように、いつも夢を持ち続けているのかなとふと思った。
いつまでも夢を語れる仕事人でいたい。
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