木村氏、初のオリジナルに挑戦。
・・・という文字を見た時、多くのヅカファンは不安に陥ったのではないでしょうか。
お正月公演がキムシンと中村A。
うわっ、ハズレひいた
・・・とその瞬間思いましたよ。
といって、谷、キムシン、植爺の3連投の悲劇にあった月組のみなさまからすると「甘いっ」と怒られそうだけど
でも、キムシンは『鳳凰伝』でバラク、『スサノオ』でアオセトナ、と水さまとは相性がいいことは証明済み。
ならば、話は終わってても、水さまにはイケてる役をアテガキしてくれるかもしれない。なら、許してやってもいいか・・・と思ってました。
『ジュテーム~君を愛してる~』
・・・タイトルから終わってる・・・のはいいとして、見事に私の期待はハズされました。
話そのものは今までの説教臭い作品に比べると、考えようによってはマシだった。
現代のフランスの舞台にして「結婚」をテーマにするというのは、あまりにも現実に即してないけどね。
だって、フランス人って籍入れないし、個人主義だから他人のことになんて構わないんだよね。
それでも、団体客のおばちゃんにはわかりやすいだろうし、正月公演ということを考えると明るく楽しいハッピーエンドで悪くないといえるかもしれない。
しかし、しかし。
私は
「結婚できない・・・僕はひとりぼっち」
なんて、歌う水さまを見たくないんだよー。
水さまのどこを見たら、結婚相手に悩んでどうしようってタイプに見えるんだよー。
そりゃ、ホントの水さまは乙女だけど(笑)、『男役水夏希』はそうじゃないの。
私は体調のこともあって、千秋楽の前日にようやく見られましたが、正直「1回しか見られないのがこの作品で良かった」と安堵しましたよ。
これが「エリザ」や「星影」だったら、悔しくて耐えられなかったもの。
でも正真正銘ディープな水ファンにこういう思いをさせるような作品を作るんじゃねー。
そして、となみちゃん(白羽ゆり)もハマリ役とはいいがたい。
先日、星組のべるばらを見ていたけど、彼女はアントワネットが最高のハマリ役。
姫or女王役者に、お金に困ってるような役柄当ててほしくないです。
そして、二番手のハズのゆみこちゃんは、一体いつになったら出てくるのか?ってぐらい出番少なっ。
ま、水さまもトップになるまでは20分しか出番ないことよくありましたけどね。
初見で先入観なしに見たら、二番手がキム(音月桂)、三番手がかなめ(鳳稀かなめ)に見えるんじゃないかしら。
・・・劇団の意向が反映されてるのかもしれないけどね・・・
ただ、今回唯一キムシンをほめてあげようと思ったのは、とにかく役が多いこと。
組子みんなに見せ場があって、今までの作品は役が少なくて下級生はその他大勢ばっかりだったので、その点ではやりがいもあっただろうし、下級生ファンは満足だったのでは。
とくに、きたろう(緒月遠麻)ファンでもある私としては、今回の大活躍は嬉しかったなあ。
ただ、歌詞のセンスのなさは相変わらずで、誰でもいいから代わりに書いて!と真剣に思いましたわ。
ショー『ミロワール』
中村A!やればできるじゃん!
こっちは期待してなかったので思ったより良かった・・・を越えて、なかなかの佳作でしたよ。
昔の小原先生の作品・・・いや、好調だったときの三木先生の作品を見ているような気分かなあ。
オーソドックスな場面もあり、かつこれぞ男役!というかっこいい場面もあり。
久々にとっても楽しいショーでした。
特にメデューサの場面は、トップになってからの水夏希の代表場面になること間違いなしでしょう。ここでもきたろう大活躍で嬉しかったし。
振り付けのヤンさんに感謝
そして最後の黒エンビ。
トップになってから初ですよね。
こちらは羽山先生かと思うと、御織ちゃん振り付けでした。
ゴスペラーズの曲も良かったし、ひと味違う格好いい場面でした。
でも、黒エンビを前座にデュエットダンスをするのは、某女帝を思い出してしまいました・・・。(笑)
個人的な好みとしては黒エンビで決めたら、その後はもうパレードに入って欲しいです。
中村A先生、今後はショーに専念したらどうでしょう?
・・・といって「サジタリウス」みたいなの作られても困るけど(爆)
次のショーも佳作なら、芝居作家ではなくショー作家だったってことが証明されて、ヅカファンの評価も代わることでしょう。