クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

濹東綺譚(映画・感想)~向島散歩・5

2024-02-19 | クリン江戸散歩

隅田川のほとり(墨堤)と水戸街道の間に、

「鳩の街通り商店街」という通りが あり、

クリンたち🐻、この通りにある「古民家カフェこぐま」っていうお店で ランチしたかったのですが

この日は、うっかりお休みでした。

(古民家っていうよりは長屋ですけど、この建物の中でお食事したかったのです。

人気洋食店です

 この鳩の街ってさ、吉行淳之介の芥川賞作品の舞台になっているんだよね。

昔、赤線地帯って呼ばれていた場所で・・」

と、

やにわにチットが 語りはじめました。

 今日、おり立った東向島は、

かつて「玉ノ井」と呼ばれていた・有名な色街で、

川の向こうの吉原よりも 

ふだんづかい(?)で たいへん人気があったそうです。

でも、太平洋戦争で被災して🔥

 玉ノ井の人々はすぐ近くのこの地に移って来て、戦後、営業を始めたらしい。

「鳩の街」というネーミングは そういう・・Come on , baby  America な

オトナの事情に、実は由来している。

そういう歴史を知ってしまうと 少しさびしい一角ですが・・🕊

 この角にあった「ゆき」と名づけられた美容院を見て、

ある映画を ふと・思い出しました。👀

『濹東綺譚(ぼくとうきだん)』です

昭和を代表する作家・永井荷風の小説を 

映画にしたもので🎥

そもそも、荷風が新聞に『墨東綺譚』を連載してから、

この辺は、ぼくとう(墨東)と呼ばれるように なったんだそうです

 それほどまでに、荷風の代表作ですが・・

内容は・・

 

ある作家が、

娼婦のお雪に出会い、

ハマる。

 

という・・

浅草~玉ノ井をテリトリーとしていた永井荷風の、

実に完全なる私小説

それを

津川雅彦(永井荷風役)と新進女優(お雪役の墨田ユキ)に、どエロく演じさせた

のうみつな映画でした。

 クリンたち🐻👧、まだ10代のころに これまた・うっかり、テレビ放送で この映画を見てしまい👀

(こ・・こういう世界があったんだ

と、軽くショックを受けました。

が・・

 

そこに描かれている、

朱と白と

よいやみ(宵闇)の世界は

 

イメージしうる

戦前の紅灯の巷(こうとうのちまた)そのもので、

画面上でくりひろげられる・タブーに、目がはなせなかったのを 

おぼえています。🐻👧

とくに、

50代の、ただでさえ・脂の乗りすぎている津川雅彦さん(荷風)が、

透けるような白い肌のお雪さんに 食らいついているシーン。

それは、

グロテスク以外の 

何物でもありませんでしたが・・

 

そんなシーンを

煌々とした光のもと

みずみずしく 見せていた、

しんどうかねと(新藤兼人)カントクの感性

そして、画面(えづら)へのこだわりを

まぶしいほどに かんじました。



旧・玉ノ井地区には、

今でも時々、小説に書かれた場面を探しにやって来るファンが いるそうですが

美しかった、お雪さんの幻影を 求めて 歩いているのかなあ・・

なんて、

まじめに 思ったりします。

 

(※ちなみに、こっちの鳩の街じゃなくて、東向島の駅の反対側の話です

思い出でした~🌈

 

古民家カフェこぐま、行きたかったなあ~🐻

 

つづきます)

 

 

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じまんくさもち(向島散歩・4)

2024-02-18 | クリン江戸散歩

東京都墨田区向島には、

しにせ(老舗)の和菓子屋さんが いくつかあり🍡、

『志゛満ん草餅(じまんくさもち)』は、そのひとつです。

 すみだがわ(隅田川)の渡し舟客向けの茶店が🚤その始まり🍡

このお店は 草もちが有名で、

生ヨモギが使われているため、緑色が深いです

 そしてヨモギの味と香りがにおいたちます

あん入りと、

あん無しが あるんですけど、

 あん無しって珍しいから、あん入りよりも人気です

あん無し用には、白みつときな粉がついてくるので、くぼみに乗せて食べることになってます。

が!

 クリンは、あんいりを二口食べたら、すかさず・あんなしを一口💨

という具合に、交互に食し、

口の中で好みの甘さに 調整するのが 好きです🐻

(ちなみに、あん入り・なしを重ねて食べるのが、ツウの技です

 

※みなさまには日ごろからお世話になっているので、伝授しておきますね秘伝の技でしたが・・🐻

 

屋号の「志”満ん」は「うぬぼれを戒める志」とのことですが、この草もちは、みんなに自慢してよい美味だと思います

 

つづく

 
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白鬚神社の注目ポイント(向島散歩・3)

2024-02-15 | クリン江戸散歩

向島百花園から

歩いてすぐのところに

しらひげ(白鬚)神社が あります。

 七福神の寿老人をまつっている。とのことで、

 へん額も「ひげ」っぽく書かれていて、「表情」を かんじます

 由緒は正しいのですが、なにせ・江戸のお寺ですので、

再建につぐ再建で 見た目はふつうです

 目立ったのは、リラックマの絵馬

そして、「黒人塚」(これは黒人さんではなく、浜辺黒人という狂歌師のものだと調べて分かり🔍、ちょっとがっかりしました

織田信長の配下にも黒人さんっていたし(弥助)・・「もしかして江戸時代の黒人さんたちの供養塔とかかなあ👀

・・なんて、盛り上がったのですが。

でも、ちがいました

 

なんでも調べられる時代ですが・・

知らないままにしておく、

そういう、

もうそう(妄想)する楽しさは 捨ててはいけない

と 

時々、思い知らされます。

 夢やときめきって、人間には必要不可欠ですからね🌈✨✨

(※神社検定のポスターのお兄さんが、実にそれっぽいモデルさんだったもんで、ときめきました🐻

 

つづきます

 

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向島百花園と小倉常吉(向島散歩・2)

2024-02-13 | クリン江戸散歩

東京都墨田区向島で、いちばん・有名な場所

といえば、

むこうじまひゃっかえん(向島百花園)です。

江戸後期、お金もちのさはらきくう(骨董商・佐原鞠塢)が、

仲良しの文人たちと

「ねえ、何植える?」「ここどうする?と、楽しく相談しながら手作りした、

いわば、風流人のしゅみていえん(趣味庭園)

 

大名庭園のような、ものすごさは

全然ないけど、

500種類のお花が次々と咲く、かわいらしさが 江戸っ子に愛されてきました(3000坪)

🌼🌼🌼🌼🌼

「春夏秋冬花不断」って書いてあります🌼←真実

 この日・1月5日、園内には、

七福神めぐりの人々が集い

名物の「砂糖を使っていない甘酒」が売れて、小春日和でした。

 百花園のハイシーズンは、が咲く季節

 よって、「花屋敷🌸」と呼ばれる由来となった・梅の花には まだ早く、(2月に梅まつりやってます)

秋に長蛇の見物列をつくる・萩のトンネルは、(当たり前だけど)枯れ果てていました(これはこれで見応えあり)

が、

 竹の緑が すがすがしく

 紅白のサザンカも華やかで

 数カ所に置かれた、七草がゆのもと(春の七草)が、

お正月の伝統を 伝えていました。

 さはらきくう(佐原鞠塢)や風流な取り巻きについては

調べれば、いくらでも ビッグネームが出て来るので

ここには 記しませんが、

クリン、一つ、心にのこっているエピソードが あります🐻💛

 それは、明治43年、洪水により百花園の草木がダメになり、経営が危機的な状況に おちいった時に

救いの手を差し伸べた

という

実業家、小倉常吉の話です。

 小倉常吉は、油問屋の奉公人から

苦労して横浜に「東洋一の製油所」を開いた・石油界の大物でしたが

百花園の借金を肩代わりしてくれ

土地を買い上げて、なおかつ4代目(佐原鞠塢)に対し、

「このまま住んでいいよ。庭園もそのまま続けて

と言ってくれた、恩人だとのことです。

 

"なんという・太っ腹。

 "加藤千蔭、村田春海 、太田南畝、亀田鵬斎、大窪詩仏、酒井抱一、谷文晃・・の協力で開かれた

この百花園と、

江戸町人のこころざしを 失うのは いかにも惜しい。

そう考えてのことである、”

佐原家は 今もかんしゃ(感謝)しているそうです。

(百花園の先代の女将さん=佐原洋子さまがステキな着物美人でしてクリン🐻この方のエッセイ本を読んだことがあり、この話を何年もおぼえていたのです🌈✨✨)

 小倉常吉は、園内に祀られている・ふくろくじゅ(福禄寿)のような人だと、

クリンも 思いました🐻👑

 

(あ、百花園の売店なんですが、ちょっとおもしろかったですよ

園内でとれた梅で作ったとみられる梅干しや、近所の有名なお店のお菓子🍡

オリジナル絵葉書や、隅田川焼の湯飲み(千円)などが ありました~🍵隅田川焼、ひとつほしかった・・)

 

どこに行っても、お正月をじっかん(実感)しにくくなっている

昨今の東京にあって、

ようやく、お正月の空気に浴した、クリンたちでした🐻🎍

 

つづく

 

 

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向島散歩・1

2024-02-11 | クリン江戸散歩

(もう2月ですが・・)

お正月にむこうじま(向島)に行ったので、そのことを 書いておきます💦

(東京都・墨田区向島です)

お友だちの画家ジェマちゃんと、チットが同行しました。
🐻

 数年前、春の奥浅草散歩をしたさい、言問橋の手前まで来て、

橋向こうのエリア(向島)には 行かなかったので、

ずっと、引っかかっていたのです。

 向島は、
江戸時代から「日帰り観光地」として 

江戸っ子に、人気があったところ。

 

七福神めぐりができる神社や

向島百花園

があり、

さらには、東京を代表する花街なので、

(料亭は行けないけど)レベルの高い江戸前のランチが、あるはず。

 そして、有名な和菓子屋さんも、、🍡


じっくり歩き回ってみたいと 思います。 

 

(というわけで、またも街歩きになります~🐻

 

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亀十のどら焼きと松風(春の奥浅草を歩く・26)

2021-05-11 | クリン江戸散歩

 「春の奥浅草散歩」さいごはおみやげ(浅草土産)

の ご紹介です

 こちら「亀十(かめじゅう)」という、

東京では ちょう(超)有名

 浅草寺・入り口「雷門」の前にある、

しにせ(老舗和菓子屋さん)の

どらやき

「どら焼き」の東京三大名店として、行列必至でしたが・・

たぶん、

今は(コロナ禍で)人が少ない、、

 

「買うとしたら今年が、絶好のチャンスって 気がします

 

 シフォンケーキに なぞらえられるほど、

ふ~んわり やわらかい・皮

(※うすくて「焼き目まだら」です

に、

 つ・ぶ・あ・ん(白あんもあります

 

おみやげに わたすと

「すっごく・美味しかった~

相手から、そくでんわ(電話)が かかって来るんです

 

 ただし 同じ店に「松風」も、あるのですが、

こちらが・・

また

フ~~~ンワリして

こくとう(黒糖)のコクが すばらしく・・

 

(なんで、これが人気ナンバー2、なの!? ナンバー1でいいじゃん!!

と、

 さっき・食べてた「絶品どら焼き」のことを、

おとしめたくなる

美味なのです・・

 

・・甲乙つけがたし

 

亀十に行ったら、「松風」も買ってみてくださいね どらやきは売り切れるけど、松風はけっこう・のこっていますので

 

 

と、

いうわけで

長らくお送りしてきた、シリーズ・「春の奥浅草を歩く」は、これにて、終了です ありがとうございました

 

っていうか、もう夏ですね・・

 

 

(春の奥浅草を歩く、完。)

 

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神谷バーの電気ソーダ(春の奥浅草を歩く・24)

2021-05-05 | クリン江戸散歩

 

あさくさ(浅草)駅の すぐ前に、

「神谷バー」という、

しにせ(老舗)のバー(BAR)が あります

 明治13年そうぎょう(創業)、多くの文化人にも

あいされた

「浅草の象徴」のようなお店で、

 名物は、その昔からある、

「電気ブラン」という ブランデー

です

 ハイカラネームが つけられた「電気ブラン」は、

 ジンや、ワインや、ハーブが ブレンドされている・リキュール

なのですが、

 店とう(頭)でも 売っているので、

東京みやげに、うってつけ

(※浅草寺の並びにあるので、「雷おこし」といっしょに買うと、良さそうです

 

 ですが・・、お時間のある

大人のみなさまには

せっかくですから、

神谷バーにて

お食事や 

お酒を おたのしみになることを

おすすめします

 

1Fが、バー

2Fが、レストラン・カミヤ

3Fが、割烹・神谷

と 

なっており、

どれも ステキですが

 1Fのバーが、やっぱ・いちばん

浅草っぽくて、気がるです

 

(※「気軽すぎて、プロントと変わらない」という・意見もあります

 

 ここでは、多くの人が「電気ブラン」を、たいてい

ショットグラスで2杯

オーダーしますが、

つい日には

写真の、「電気ソーダ」が しみわたります

 

氷が美味しいのか、ソーダ水が美味しいのか?わからないけど・・、正直、電気ブランのストレートより、美味しい

 と、うちのチットが 言ってました(※写真は「ふぐ皮ポン酢」です

 

平日の、午後2時すぎなら、

コロナの今も

空いていると 思いますが・・

 ちょっとでも「密」はヤダ

って方は、

お家で お楽しみに なってください

 「戦前の東京の味」が するでしょう

 

 

 

次回は、この神谷バーで飲んでいた・詩人、萩原朔太郎の「家族の話」を、いたします

 

 

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東武線浅草駅(春の奥浅草を歩く・23)

2021-05-04 | クリン江戸散歩

 帰りは、あさくさ(浅草)駅から

でんしゃ(電車)に のりますが

駅に向かう

とちゅう(途中)の 光けい(景)が

好きなので

1枚・貼り付けておきます

 

それは、とうぶせん(東武線)の「浅草駅」・・

 

 松屋デパートの2Fから、

でんしゃ(電車)が 発進します!!

 

どことなし、「イッツ・ア・スモールワールド」 鉄道マニアでなくても、好きになっちゃう鉄道風景ですね~

 

 

次回は、雷門並びの老舗、「神谷バー」に 行きます🐻

 

 

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山谷堀公園(春の奥浅草を歩く・22)

2021-05-03 | クリン江戸散歩

 さて・・ 浅草「聖天町」には、小説家・池波正太郎も

生まれ育ったから

ここらへん、

『鬼平犯科帳』の ぶたい(舞台)

に なっていますが、

その『鬼平』の中にも 

よく出てくるのが・・

江戸の水路で

かつやく(活躍)していたという、

 チョキ舟(猪牙舟)です

 すみだがわ(隅田川)から、花まち(街)「吉原」に 

行くには、

 浅草寺うら手の「馬車道」を行くか

すみだ川から分流する、この「山谷堀」を チョキ舟でわたるか

どちらか

だったそうです。

 

 お金持ちは、財力をこじ(誇示)でき

なおかつ・風流な

チョキ舟で行くのが、ふつうでした

 

 現在、さんやぼりは うめたてられ、

その(暗渠)上には、

「山谷堀公園」なる・ゆうほどう(遊歩道)が

伸びていますが・・

 この「山谷堀」だけでも 昔みたいに「水路」

ふっかつ(復活)させられないのかな・・

って、

クリンは 思います。🐻

 だって あまりに むみかんそう(無味乾燥)で、

歩いている人も ほとんどいないじゃ

ありませんか

 

 台東区さま、なんとかなりませんか!?

 

 

(こんどこそ、浅草に行きます そろそろ帰る時間ですので・・

 

 

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待乳山聖天の大根(春の奥浅草を歩く・21)

2021-05-02 | クリン江戸散歩

 すみだがわ(隅田公園)のほとりは、

ちょっとした・寺町

 

その中で

いちばん・目立つのが、

「待乳山聖天(まつちやましょうてん)」

です

 正式名称は「本龍院」といって

浅草寺の支院の一つ

本尊の「聖天さん」は、

かんぎてん(歓喜天)の ことです

 すみだ川沿いの 小高い丘、これが、まつちやま

で、

 ここから見る川も なかなか・じょうちょが

あるのですが、

 そこにたてられた・お寺のゆいしょ(由緒)は

古く

1400年以上もの歴史を もつそうで、

浮世絵にも 描かれています。

「すごいパワーを持つ

という

ご本ぞん(尊)は、秘仏で おがめませんが、

 子授け、金運アップをねがう人々が ここまで、

お参りに 来ていました。

 

しかして

その、

さいだいの とくちょうは

大根と きんちゃく(巾着)を まつっていること!!

 

(境内の あちらこちらに、ダイコンの図柄が あしらわれていて、かわいいです

 

 クリンたち、こちらで「お供え物の大根」を

1本

買ったのですが、

 あとで 持ちかえって、コンブと に(煮)てみたら・・

 すんご~く・リッチな味

が しました

 (さすが、しょうてんさん・・

 

 しかも「池波正太郎の生家」が、この「待乳山聖天の南側」

あったんですって

 

時代小説ファンの みなさま

浅草寺から歩いて15分ですので、

よろしければ 足を伸ばしてみてください

 

 

(※次回は、浅草方面に まいります

 

 

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隅田川と東京大空襲(春の奥浅草を歩く・20)

2021-04-30 | クリン江戸散歩

 スカイツリーの「絶景スポット」

ことといばし(言問橋)の 

たもとには、

「東京大空襲・戦災犠牲者追悼碑」

が 

あります。

 すみだ(隅田)川には、昔から 

たくさんの行きだおれ

どこかからの水死者が 

流れついた

と いいますが

 

この100年の間に、

2度 

おびただしい数の 遺体が、集まってしまった日

が 

あるそうです。

 それは、1923・9・1(関東大震災)

1945・3・10(東京大空襲)

 

 

太平洋戦争・まっき(末期)、

B29は 日本中を 焼きましたが

その中で 一番・ひどかったのが 

3月10日の「東京大空襲」です。

 

 

 一晩で、10万人を 焼き殺した

しょういだん(焼夷弾)の 

雨・雨・雨・・・・・・

 火の海と化した・下町の人々は、

水を求めて、

川に さっとう(殺到)・・

 

このはし(言問橋)の上も、人でいっぱいに なりました。

 そこにまた焼夷弾」が ふってくるから、、

 

・・・・・

 

助かろうと

冷たい川に飛び込んだ人々

は 

水死、または 凍死しました。。

 

 

いたい(遺体)が

かたづけられた後も、

はし(橋)の上には たくさんの「金属」が 落ちていた

と 

聞きます。


 亡くなった方が 持っていた、

がま口財布の口金や、

ベルトのバックルが、

身体が焼かれた・その場所に、

バラバラ・・と

のこっていたと いうのです。。

 

 ことといばし(言問橋)の歴史には、

そんな「悲劇」も あったりします・・

 

 

 

(・・かなしい話が、つづきすぎました 今回で終わりにしますね 次回は、川べりのお寺に行きます

 

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隅田公園の桜・19

2021-04-29 | クリン江戸散歩

 

すみだがわ(隅田川)の ほとりに やって来ました。

 

この 桜並木は

「墨堤の桜」と呼ばれ、8代将軍・よしむね(徳川吉宗)が

植えた時代から

人気

なのですが・・

(五分咲きくらいじゃ、人は来ないのかな・・?)

っていうくらい、

花見客は、いつも・いません。

 

・・まあ、

吉宗のころの桜とは ちがう今のソメイヨシノ・・

(ちょっと木がショボい

というのも あるのですが、

 プラス・「場所的なもの」も、原因していて、

花見客は

「浅草寺」近くの「吾妻橋」近辺

にのみ、おしかけるので

クリンが 今いる、

「桜橋」~「言問橋」の間なんて、

地元の人に、たまにすれちがう・程度の

しずけさです。

 

(うちの近所の川沿いの方が よっぽど・花見客います

 

 さて、ことといばし(言問橋)は

平安きぞく(貴族)・ありわらのなりひら(在原業平)

の歌、

「 名にし負はば いざこと問はむ都鳥 わが思ふ人はありやなしやと 」

に 

ちなんでいますが🐦、

ここらへん、

本当に、

都鳥?っぽい・鳥が いるので、

フンイキ・ありあり

 

(※鳥にはくわしくないのですが、おそらくあれは、「都鳥」=ユリカモメです

 

川岸に、1時間くらいいると・・

 

下町の子どもたちや

おさんぽ中の恋人たち

何もしていない・おじさん

など

さまざまな人生に ふれる・しゅんかんがあり

 運がよければ 時おり

刑事ものや、

サスペンスドラマ(隅田川殺人事件、みたいな

の 

さつえい(撮影)に そうぐう(遭遇)できたりして

 

色々ないみで

ドラマティカルな リバーサイド

それが、すみだがわ

です。

 

 おさんぽには、ぜっこうの川岸ですよ

 

 

 

(・・とはいえ、この隅田川 昔から悲劇が絶えない場所なんですよね

次回は、「東京大空襲」の日に、隅田川で亡くなられた方の「慰霊碑」のところに、行きますギャオオ・・

 

 

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妙亀塚公園と謡曲「隅田川」(春の奥浅草を歩く・18)

2021-04-27 | クリン江戸散歩

 春の「奥浅草散歩」

場所がら、

さびしいところばっかり

ですが、、

今回、「哀愁」がテーマなんだ 

と 

ハッキリした・ところで、

 

さびしさを 

きわめるため

すみだ(隅田)川の 近くにある、

みょうきづかこうえん(妙亀塚公園)に、寄っていきました。

 

 小さなこうえん(公園)ですが、

「謡曲・隅田川」の、伝説の地

として、

みやび(雅)をあいする・方々が、ここに、足をはこびます。

 

 <ちょっとあらすじ「隅田川」>

 

昔むかし、

京の都に、梅若丸という 男の子がいました

父はなく、

母と幸せに くらしていましたが、

ある日、人買いに さらわれます

 大切なわが子が こつぜん(忽然)と消え

都中を探し歩く、母・・

 

「幼い子が、人買いに連れられて 東国へ下るのを見た

ときき、

自分も、東国へ 向かいます。

 たった一人で、いく(幾)日も、いく日も、、

 

あるときは 山の中、

あるときは 広野を行き、

お金は使いきって、

野宿の果てに きものは ボロボロ、、

 

でも

つかれた体に ムチ打ち

道行く人に 歌やおどりを見せながら

なんとか「路銭」を かせぎ、旅をつづける

母。

 

人々は、彼女を「もの狂い」と、きい(奇異)の目で 見るのでした。

 

 そんな母が、ここ むさし(武蔵)の国の、

すみだ川のほとりに 

やってきて、

いとしい・梅若丸を 見つけることは できたのか!?

 

 実は、ここからが、「謡曲・隅田川」の話の

スタートです。

 

 

二人が、どうなったのか

 

とてもかなしい・お話なので、クリン、言いたくありません。。

 

 ただ、、ここは、みょうきづか(妙亀塚)。

 

「隅田川」の母が 

かみ(髪)をおろして尼となり、住んだ

と される、

ところです。

 

おさっし下さい。。

 

 作者の「かんぜもとまさ(観世元雅)」は、

けっさく「弱法師」(よろぼし)を書いた人

でもあり、

うちのチットは

「お父さんの世阿弥よりも、この人の作品が好き

と 言ってます。

 

 ちなみに、カブキ(歌舞伎)でも

「隅田川」は えんじられており、

3月「大歌舞伎」では、

坂東玉三郎が、母の役で おどりました

 

 今回の「謡曲・隅田川」は、都から おちてきた、

きじん(貴人)のお話

でしたが・・

 すみだ川には、時代を問わず

かなしい物語が つきものです

 

(どうしてそうなるのか

は、

 一度、東京に おこしいただき、

すみだがわ(隅田川)を ごらんくだされば

なんとなく わかります。。

 

 

(次回は、「隅田公園の桜」を ご紹介いたします

 

 

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山谷の令和(春の奥浅草を歩く・16)

2021-04-24 | クリン江戸散歩

 なみだばし(泪橋)~東浅草二丁目にかけては、

「関東最大のドヤ街」

として 知られる、

さんや(山谷)エリアが 広がります。

 たくさんの・ろうどうしゃ(日雇い労働者のみなさま)がくらす

このまちは、

吉原に りんせつ(隣接)

日光・奥州への「街道筋」

として、昔から、はたご(旅籠)があり

 今も、「簡易宿泊所」とか、

格安の、小さなホテルが 

たくさん 立ちならびます。

(※相場は、テレビ付き・個室で、2500円前後

 

 中には、「1500円」なんていう、格安の宿?も あります

 

 ちょっと前には、昔とちがって、

こぎれいな「外国人バックパッカー」向けの宿

もでき、

「山谷も変わった」なんて、きいていましたが・・

 コロナのえいきょうで、外国人は来てないし、

以前よりも

住民たちの生活状況は、ひどくなっているんじゃないかな

って

気がします・・

 また、グループホームみたいな

たてものが 

たくさんあるのを 見ると、

(この街も、高齢化しているんだな。。)

って

気づきます。

 とくに、とくよう老人ホームの 下あたり・・

「玉姫稲荷神社」から すみだ川に

近づくにつれては、

ずいぶん、つらそうな・おじさんたちを 

見かけました。

 高度成長のころは「労働運動の根拠地」であった、

と いいますが、

今は、そんな時代でもなく、

 こうえん(公園)でくらす・人や、自転車でぐるぐるしてる人

たくさんいて、

 彼らを、近辺のNPOや、教会ボランティアが

支えているようすでした。

 

・・・・・

ひとまわりしただけで、

かなしい気もちに なっちゃった

クリンです🐻

 

 

(・・街歩きに入れていいコースでは、ありませんでした。。が乗り掛かった舟次回は、この山谷の歴史を、ひもときます

 

 

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カフェ・バッハ(春の奥浅草を歩く・15)

2021-04-22 | クリン江戸散歩

 なみだばし(東京都台東区の泪橋交差点)から 

まっすぐ・3分くらい

歩くと・・

ちょう(超)有名な、コーヒー店 が あります

 カフェ・バッハです 

 

 ・・以前、「東京レトロ喫茶めぐり」を やってた時、

「パート・2の第1弾として 

取材していた、

とっておきの シニセカフェ・・

 その時の写真が ありますので、

ここで、

ご紹介させて いただきます

(・・・コロナ終わるの、いつか・わからないから、もういいかげん、ためておけない

 

<バッハ・ブレンド、と、シュヴァルツベルダーキルシュトルテ

 

 

だれが、呼んだか・・

「東京コーヒー四天王」の一角に 数えられる

という、

こちらの コーヒー

 

店名を冠した「カフェ・バッハ」は とにかく飲みやすく

丸みのある

やさしい・味わいで

 でもって、2Fで作っているという

ケーキが・・

コーヒー以上に(?)、美・味・し・い

 

 ついつい、通りかかった・店員さんを つかまえて、

「おいしいですね~

と、

げきしょう(激賞)した、クリンたちでした🐻

 

 カフェのオーナー(田口護さんご夫妻)は、

もともと・山谷(の労働者)に 

関心をよせている、

いしき(意識)の高い・方で

 お店にも、『週刊金曜日』とか、

それっぽい(雑誌)が おいてありました

 コーヒーのあと、通りを一本へだてた、

いわゆる・山谷のど真ん中(東浅草2丁目)を

クリンたち、歩くのですが・・

 

そこは、

ものすごく

世のきびしさを かんじる・エリア・・

 

そんなまちに あって、

ここだけ クラシック音楽が流れる

明るく 

キレイで

美味しく 

高級な 空間であることに・・

「砂漠のオアシス」を かんじてしまうのは、

クリンだけでは ないでしょう!!

 

 

 

(※コロナ禍で、老舗もけっこう閉店しちゃったけど、カフェ・バッハは 生きのこっているようです

コロナ終わったら、あらためて行きたいな 「東京レトロ喫茶めぐり・2」のために・・

 

 

 

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