朝早いうちは、梔子の花の香が、庭先に濃く薄く漂っている。
五月闇という季語の話を前に書いたけれど、
旧暦でいえば、いまがちょうど5月の半ば。
雨に濡れて重たげに首を垂れた紫陽花のしげみの奥も、
純白の梔子が宙に浮くように咲いているその背景も、
くろぐろとした陰になっている。
ふいに日がさしてきたので、カメラを取りに走って戻る。
いつもの、とはいえ、この季節にしか拾えない水玉もあるし。
<なんてん>
<ふき>
<さるとりいばら>
…なんだっけ?
これは練習。
ホームベーカリーが壊れた。買ってから3年半ほど。
壊れたといっても、パンはまだちゃんと焼けるのだ。
内蔵時計を維持するためのリチウム電池が切れたらしい。
うちでは、Mが朝に焼きたてパンを食べたい人なので、
夜寝る前に材料をいれて、タイマーをセットしておく。
それを、毎回いちいち時刻合わせから始めなければならない。
できないわけではないが、ちょっとばかりおっくうだ。
カスタマーサービスに電話でたずねたところ、電池を交換するには
メーカーに送って分解してもらう必要がある、ということがわかった。
それには10日くらいかかる。しかも有償。とのこと。
「え、自分で交換できないんですか」
「はい、申し訳ありません」
「電池って3年くらいで消耗しちゃうものなんですか」
「ええ、まあ、そうですね」
使えば減るのがわかっている電池を、なんでそんな面倒なところに
入れてあるのか、さっぱりわからない。
けっこう大きくてずっしり重いものだから、送るには梱包とか厄介だし、
そのあいだパン焼けないし、どうしようかなあ、と思案していたら、
代替品を無料で貸してくれるというのだ。
そして、往復の送料込みの交換費用が、新品の半額くらい。
買い替えたほうが得、かどうか、判断しにくい微妙なところ。
わたしは「使えるものを捨てて買わせる」消費システムが嫌いなので、
電池交換を頼んだ。
(だけど、パソコンのときも、プリンタのときも、こうして有償修理を頼んで、
あとからじんわり後悔したような気がするけど。
Mary, Mary, quite contrary!)
その場で箱から出し、うちのを入れて、持って行ってもらう。
届いたものはぴかぴかの未使用品で、借り物だと思うと使いづらい。
これ、くれたらいいのに。などと考える。
うーん、どうしようかなあ。
パン、焼かなくてもいいかなあ、10日間くらい(笑)
雨あがり、マジシャンも腕の見せどころ。
<しろつめくさ>
水玉じゃないけど、クレも1枚。
クレに水薬を飲ませるのがだんだん難しくなってきた。
容器に「よく振る」と書いてあるのでパシャパシャと振ると、
もうその音で逃げ出す!
飲んだような顔して口の端にためておいて、
ブルブルッとしてそこらじゅうにふりとばすのやめてクレ~。
(もしかしたら半量くらいしか飲んでないかもしれない。
この薬、最後まで飲ませなきゃだめなんでしょうかね…)
本日の「いいね!」
こういうのを着た人と町ですれ違ってみたいものです。
「わ、猫だ!」って声に出して言ってしまいそうだけど。