閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

紙芝居ふたつ

2017-02-07 11:45:22 | お知らせ(新刊)

今年最初の新刊は、絵本ではなくて…紙芝居です。
 

りんごのき
(0・1・2かみしばい にっこり げんき うれしいな)
たけしたふみこ・作 いちかわなつこ・絵
教育画劇

 

 

あんなちゃんのおさんぽ
(0・1・2かみしばい にっこり げんき うれしいな)
たけしたふみこ・作 たぶちあい・絵
教育画劇

 


紙芝居のお仕事は何度かしているのですが、演劇の素養がないためか、なかなかコツがつかめず…。
今回は、対象年齢が「0歳から2歳」ということで、え~、難しいナ、と思いました。
だって、ハイハイしている赤ちゃんと、3歳間近の幼児では、かなり理解度に差があるでしょう?
でも、考えていくうちに、「みんなが同じように理解すること」にこだわる必要はないかも、と気づきました。
わかる子はわかる、わからない子もそれなりに、目の前に出てくる絵や、耳に入る言葉を、ひとつでもふたつでも楽しむことができれば、それでいいんじゃないか。
子どもって、本来、月齢年齢別に管理されているものではなく、かつては赤ちゃんからお年寄りまで入り混じって暮らす大家族の中で、同じものを見て聞いて、それぞれの発達段階に応じて必要なものを習得していった。それが自然なあり方のはず。
そう思ったら、気が楽になって、すらすらと2本書けました。

紙芝居の最大の魅力は、その場で、目の前で、生身の人間が演じてくれること、だと思います。
そこに人がいて、こちらを向いて、絵を見せて、お話をしてくれている。
「りんご」 「あかい」 「どうぞ」 「ありがとう」
そのときの表情、口の動き、声の調子、大きさ、速さ。
赤ちゃんは全部じっと見ています。
人が人に何かを伝える、ということ。
そのために言葉というものがあり、絵というものがある、ということ。

いちおう市販されているとはいえ、一般の方が紙芝居を手にすることは少ないと思うのですが、もし機会がありましたら、ぜひみてくださいね。
どちらも、とっても可愛い絵なので!

 

コメント
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