水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

見えなくとも、聞こえなくとも、正義の滴る音を聞け

2015年11月18日 14時52分41秒 | 詩編
 何かが拓くのを  何も知らずに  何も思わずに  目でもって音を聴く  叫び声のような  亡霊の訴えに  僕は今とばかりに  耳でもってその正体を見ようとする  正義は  何を根源として有るのだろうか?  僕の六腑に染み渡る正義の味は  いったい誰が好むというんだろう……? . . . 本文を読む

無数の祈り

2015年11月18日 14時51分42秒 | 詩編
 真実からは遠く離れた惑星で  困惑しながら  当惑しながら  惑う君  夢見心地の大陸で  夢想しながら  幻夢を見ながら  夢幻を追う皇子  遠くの海は  終夜  消えゆく前の  ささやかな儀式を  執り行っては眠るでしょう . . . 本文を読む

終末にたそがれて

2015年11月18日 14時51分00秒 | 詩編
 終末の影の樹上に立って  浅はかな知恵の実を  じゃりっと噛んだ  五月雨に匿われた  千年前の聖者の呪怨を  聞き逃すな  時を切断して  無分別に接合しても  何も変わらぬ  頑是無い水の戯れに  夕べの果て無き戦いの痕を見た . . . 本文を読む

黄昏を踏み締めて

2015年11月18日 14時49分55秒 | 詩編
 静かに閉じてゆく今日が、漆黒の沈黙に吸い込まれていく    茶褐色の川辺を  混濁した意識なんてやつを、ポッタポッタと、地面に落としつつ  適当にふらつく、黄昏アワー真っ只中……  すべてを  失った僕の意識の中では  牛が唸るように、涎を垂らしながら  誰もが俯いては明々と廣がる空を見上げるような、秋を演出する。 . . . 本文を読む