高輪泊まりをしてみたら
意識の霞む海の向こうに
夢を語るのに足る深夜に
そっと呟く君の気紛れが
有られもなく泣く終夜也 . . . 本文を読む
振り向きザマに
名にか硫黄とシテ
火寝暮れる此処櫓の
張り津めた久琵州血に
蒼く浮き上がって居る欠陥の跡を辿れば
火傷(やけ)に深(み)馴れた膿みへデル
気儘に浜辺を彷徨って
夜尾螺砂上に音身名を掛けば
何時とも知れずに凪ぐ海の
疏を書き消さぬ未に発ち
汁したママの暗しの知流辺も
朋詩碑揺らす余波(なごり)の洋
須沙真面く荒む皆藻の肥えを
美身を澄まして聴いて射瑠と
疎零は去煮詩江預裡琶く面居 . . . 本文を読む