君の瞼に垂らすシロップ
混沌の味に浸る愛の正体は
君の怪しい股間と僕の熱に溶けていく
妄想探偵は午前2時の未解決事件ファイルに挑む
ありふれた色恋沙汰の真夜中の模範解答と
死に絶えたままのふたりの情念は
閉じた楽園の入り口で彷徨う魂
安くない快楽を匿って
ふたりは雪崩れ込む
歴史の亀裂に向かって
未だ覚めない熱いスープを
その中へ注ぎ込むように
暗闇は双子だった うら若き青の色彩 . . . 本文を読む
死体になった思想が
骨の髄から腐っていくよ
もう蘇えることのない暗号が
文明を歴史から消し去っていくよ
語らずとも暗黒舞踏に溺れる鮎は
世界を裏切る祝詞をギラつかせて
沈黙の川面へ濁る怨念を刻みつける
あの子が開く僕の秘密の傷口は
見知らぬ未来の産声に疼く
魂の素知らぬ振る舞いに欠伸を放つ僕の純情は……
堕ちていく
堕ちて池
傷口から溢れた膿が大きな池に
海のよう . . . 本文を読む
滝から溢れ出る本能の後をたどって流れ着く真実は
遠く宇宙で溜まる池
天つ風を吹かすように
昨日までの事実は今日の夢物語
被害妄想を誑かすように
あられもなく散る桜
眉毛が笑う
眉毛が笑う
否定すべき事実を蹴飛ばすように
. . . 本文を読む