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時悠人chosan流処世術

★末期症状の小泉首相

2006-05-17 14:16:08 | 日記・エッセイ・コラム

 「靖国参拝問題」が、ポスト小泉レースの焦点になるのを避けたい首相の思惑が揺らぎ始めた。日米同盟とアジア外交のバランス論と竹島や尖閣諸島を巡る対中韓との具体的難問をどう捌くかが、次期政権の喫緊の課題だからだ。

 小泉首相が一貫して韓国・中国の批判に対して強気の姿勢を崩さなかった背景には、アメリカが異を唱えなかったことがあった。ところが、ここへ来て、アメリカでも批判的な意見が続出。とりわけ、6月末予定の首相訪米時に、「米議会での演説を実現するには、靖国神社を参拝しないことを表明すべき」との考えを、米下院のハイド外交委員長がハスタート下院議長に対し書簡で出した。アメリカが米中関係を展望する際、手ごまの日本と中国の関係が悪いと困るからに他ならない。

 小泉首相は、いつも通りの反応で、「米国議会の中に全く違う意見もある」と一蹴した。しかし、「世界で批判しているのは、韓国・中国だけだ」と繰り返して来ただけに、内心の動揺を隠せないはず。ポチをかばってきたブッシュの支持率も超低空飛行になりつつあり、6月の訪米の意義は失せたといえよう。

 重要事項を全て先送りにして延命策を取り続けた首相も、後ろ盾のアメリカからも批判され出し、末期症状に陥ったといえそうだ。