皮肉と言えばこれ以上皮肉なことは無いかもしれない。昨日のブログで、日本の推計人口について触れたら、ナント、同じ日に政府から「2055年に8,993万人」との数字が発表された。
国勢調査結果を踏まえて見直した数値だから、より信頼性が高いのだろうが、年金制度改正の際に「出生率1.29は高すぎる」と指摘されたのに、「百年持つ年金制度」と胸を張ったのは、どなた? 政府が、臆面もなく大きな下方修正することからすれば、私のような者の予測が外れたって、どうってことはない。敢えて言い訳すれば、「2050年1億人」と書いたから、5年のずれがあるのだが、この際、どうでも良いことだ。
ポイントは、国家の大計は人口予測ではなく、その背丈に合った国家・社会構造に相応しいビジョンを構築することに尽きる。今朝の朝日新聞の社説などでは、労働人口が減少し経済にも悪影響すると、悲観的な論調だが、心配ご無用だ。昨日も述べたが、少子化対策は実効性があがらないと心得るべきだ。そういったことにお金を使うなら他にすべきことは山ほどある。
一例をあげれば、少子化対策の決め手は、「ロボットの活用」だ。現在でもロボット市場は、数兆円規模のはず。この分野ほど、日本の高度な科学技術を活かせるものはないし、現に世界市場での日本のシェアは群を抜いている。
卑近なところでは、エレベーターやエスカレーター、回転寿司や自動販売機等々、日頃、何気なく利用しているがこれらは全てロボットだ。医療や警備保障、工事現場でもどんどん精巧なロボットが登場している。介護ロボットなども実用段階に入っている。ロボットを労働力として活用する余地はまだまだ考えられる。少子化を悲観的に捉えることなく、21世紀に相応しいライフスタイルを模索した方が夢があって楽しいと思う。