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時悠人chosan流処世術

★来年はホワイトカラー受難の年?

2006-12-28 09:43:54 | 日記・エッセイ・コラム

 「ホワイトカラー・エグエンプション」とは、耳慣れない言葉だが、間違いなく来年、労働界の台風の目になりそうな気配がする。

 「労働政策審議会」の報告書に詳述されているが、いわば「ホワイトカラーの残業適用除外」だ。生産部門や営業部門などは、目標値やノルマで成果測定が可能だが、「人事・労務、企画・経理」といった総務部門では、その働き度と成果をどう評価するかが難しい。

 効率的に仕事を処理した者が損をしないようにとの考え方は一理ある。が、「時間で成果測定できない職種」とは、もともと質を求められたり、アイドルタイムを伴う性格を内包している。秘書業務や人事・労務などはその典型で、自分のペースで仕事を進められないことを私自身も経験した。

 年明けと同時に議論が深まると思うが、欧米の制度が日本の労働風土に合うかどうかを慎重に判断すべきだ。かつて、年間1,800時間労働を推進しようとした時のいきさつも、外国企業との「価格と品質」競争が背景の運動論に終わった。「タイム・シェアリング」も本来の目的をゆがめて、雇用保障に利用された。人事制度まで含めた多極的な検討をしないと、「過労死」の概念すら形骸化することになり兼ねないと懸念している。