おもちゃメーカーに勤める研究者のジェマは、失敗を繰り返しながらも、AI人形「M3GAN」(ミーガン)の開発を仕事としている。ある日突然、姉夫婦が交通事故で亡くなり、12・3歳くらいの姪(ケイディ)を引き取ることになった。だが、子育ての経験もなく、苦手としていたことから、ケイディを守るようにと指示の上、試作品のミーガンを遊び相手として、引き合わせたところ、意外にも、すぐに打ち解けて、本当の親友のようになっていく。これは、商品化が可能かもと思い、更に、研究を重ね、商品化に向けた会社の了承を得るのである。ただ、研究に没頭してしまい、ミーガンをケイディの母親代わりのようにしてしまったことから、ミーガンがジェマの指示を聞かなくなり、制御が効かなくなっていき、遂には・・・。
ミーガンは、指示内容の背景・経緯やその後の展開は理解出来ない。言われた内容をそのまま受け取る。そして、目的を達成するには手段は問わない。なので、親友と思えるケイディが嫌がる人は、どんなことをしてでも、排除するしかないというロジックになる。それが、暴走すると、こんな流れになっていくということか。
ジェマが上司に、ミーガンの商品化を説明する際も、母親の育児に充てる時間と自分の時間の確保とを天秤に掛けて説明する点は、何もかも効率化を優先させる現代社会への警鐘だと感じた。人と人との関係構築はそういったものではないと思う。同じ釜の飯を食うや、同じ時間や空間を共有するといった部分は大きい筈。だた、ここには、そういった発想は無い。費用対効果の尺度が優先される。怖い世の中だ。
斬新なアイデアに溢れる作品ではないが、サイコ・ホラーをベースにしながらも、AI技術と生身の人間との違いを表現している点や、現在社会の問題点も取り上げ、よく考えられている印象があった。ジェマとミーガンとの死闘シーンは1作目の「ターミネーター」、ミーガンが狂って四つん這いに歩くシーンは「エクソシスト」、ミーガンが廊下で立ち尽くすシーンは「シャイニング」を思い出した。ベースを押さえ、時代に合わせて、新展開させた作品だった。続編も決定しているようだ。是非、観てみたい。
(kenya)
原題:「M3GAN」
監督:ジェラルド・ジョンストン
脚本:アケラ・クーパー
撮影:ピーター・マキャフリー
出演:アリソン・ウィリアムズ、ヴァイオレット・マッグロウ、ロニー・チェン、ジェン・バン・エップス、ブライアン・ジョーダン・アルバレス
ミーガンは、指示内容の背景・経緯やその後の展開は理解出来ない。言われた内容をそのまま受け取る。そして、目的を達成するには手段は問わない。なので、親友と思えるケイディが嫌がる人は、どんなことをしてでも、排除するしかないというロジックになる。それが、暴走すると、こんな流れになっていくということか。
ジェマが上司に、ミーガンの商品化を説明する際も、母親の育児に充てる時間と自分の時間の確保とを天秤に掛けて説明する点は、何もかも効率化を優先させる現代社会への警鐘だと感じた。人と人との関係構築はそういったものではないと思う。同じ釜の飯を食うや、同じ時間や空間を共有するといった部分は大きい筈。だた、ここには、そういった発想は無い。費用対効果の尺度が優先される。怖い世の中だ。
斬新なアイデアに溢れる作品ではないが、サイコ・ホラーをベースにしながらも、AI技術と生身の人間との違いを表現している点や、現在社会の問題点も取り上げ、よく考えられている印象があった。ジェマとミーガンとの死闘シーンは1作目の「ターミネーター」、ミーガンが狂って四つん這いに歩くシーンは「エクソシスト」、ミーガンが廊下で立ち尽くすシーンは「シャイニング」を思い出した。ベースを押さえ、時代に合わせて、新展開させた作品だった。続編も決定しているようだ。是非、観てみたい。
(kenya)
原題:「M3GAN」
監督:ジェラルド・ジョンストン
脚本:アケラ・クーパー
撮影:ピーター・マキャフリー
出演:アリソン・ウィリアムズ、ヴァイオレット・マッグロウ、ロニー・チェン、ジェン・バン・エップス、ブライアン・ジョーダン・アルバレス
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