あたりまえの人生を
生きて行けるとは
思わぬ方がよい
学校を卒業して
それなりのところに就職して
結婚し 家庭をつくり
子供を育てていく
そんな型通りの幸せは
ないと思いなさい
それはもはや幸せではないのだ
人の幸福を盗み
嘘と真似で作った幸せは
どんなに頑丈に作ってみても
いつかはもろく崩れてゆく
もういいだろう
あきらめなさい
あれは夢だったのだ
なにもかもははかない幻影だったのだ
幽霊の作った透明なガラスの舞台で
演じていた自分を
本当の自分だと勘違いしていただけだったのだ
愚かな人間よ
もうすぐ風が変わる
盗んだ幸福が足元から崩れ始め
おまえの顔はバッタのように青くなる
何をしてもむだだ
美しいことになりはしない
全てを助けてくれる天使は
もう死んでしまった
愛の中で 愛を愚弄する
生を歩んできたおまえたちは
まさに今
愛に復讐されるのだ
法則の腕につかまれ
糞の沼にほうり込まれても
二度と愛はおまえを振り向かない
人間よ
愚かな人間よ
自分らしい自分とは
一体だれのことだ