おれはまるで
赤いジェラニウムのようだ
花は花だが
特有の匂いをつけられて
それがひどいので
人があまり近寄って来ない
おまえたちのために
してやりたいことはあるが
星たちのなすことは厳しい
おまえたちには
おれがあまりに臭いので
おまえたちはおれを嫌う
星たちにとっては
おれはたいそう困る存在なのだ
それはわかっている
どんな馬鹿なことがあっても
つゆほども希望がなくとも
よいことをしてやろうとするので
星たちはおれにいやな匂いをつけて
おまえたちがおれに近寄るのを
防ごうとするのだ
おれはおまえたちに嫌われる
それはかまわない
ただおれはおまえたちのために
繰り返し繰り返し言おう
えらいことになる前に
なんとかしてやろう
馬鹿なことになる前に
なんとかしてやろう
暗闇の嵐の中に
一筋の希望を見出したいものは
臭いのを我慢して
おれに近寄ってくることだ
そうすればおれは
おまえたちのためによいことをすることができる
我慢強いものは
おれにたどりつくことができるだろう
いやなものはいやだというものは
おれから遠ざかるだろう
おれはまるで
赤いジェラニウムのようだ
いやな匂いをつけられて
せっかくいいことをしてやろうというのに
人がまるで近寄って来ないのだ