握手を求めれば
いつも握手をしてくれると思っていた
手が差し伸べられない
見に行こうと思えば
いつもこっちを見つめてくれていた
花がそっぽを向く
何かがおかしい
何かがさみしい
人間は温かい家に住んでいるのに
心が寒い
いつも人間の心を包んでいてくれた
やさしい愛がどこかへ行ってしまったのだ
いつも人間をだきしめていてくれた
見えない誰かがどこかへ行ってしまったのだ
寂しさはおなかの中で不安に変わり
きりきりと痛い
これからどうなっていくのか
明日が怖くて眠れない
人間よ 人間よ
何を失った
永遠にあると思っていた
空気のような愛を失った
別にどうでもいいと
何もしなかったら
とうとう愛がなくなった
当然の報いだ
人間は愛を侮辱した
人間は愛を豚にした
人間は愛を馬鹿にした
愛はいつもがんばって
人間を愛そうとしてきたが
とうとう我慢しきれなくなったのだ
もう今までと同じ愛が
人間の元を訪れることは
二度とはない
