麗しい
愛のうてなに
馬鹿が繁茂している
いてはならないところに
いてはならないものが
岩に張り付くフジツボのように
こびりついている
あれらはみんな
嘘なのだ
玉のような
美しい人の涙を盗み
自分をごまかしている
あほうなのだ
美しい人のふりを
いかにも上手に演じるが
すべては汚い馬鹿なのだ
神の蒼いため息を浴び
笑うに笑えない
むごい落ちの中に
吸い込まれてゆく
よいものになりたかった
そのために汚いことをした
矛盾の闇に魂を食われ
馬鹿者は崩れてゆく
逃げることはできない
本当の自分の
痛みにさいなまれ
永遠の苦悩の地獄に
挟みこまれてゆく