宝石が飛び散るような
ライトの踊る舞台の上で
派手な衣装を着た女が歌っている
ヘタなデザイナーが頭を絞って作った
馬鹿なユニフォームを着た投手が
マウンドの上でカッコをつける
朝刊の写真の中で
何とか賞というのをもらった
人気小説家がうれしそうに笑っている
そんなことのすべてが 馬鹿になるのだ
子供の頃に夢見ていた 幼稚なごっこ遊びに
変わってしまうのだ
なりたかった自分の仮面をかぶって
大喜びで演じていた
幻の舞台劇に 変わってしまうのだ
馬鹿が天使の真似をして
いかにもそっくりに愛を作っても
それは作るはしからこわれてゆく
すべてはもう 見破られている
猿知恵のごまかしはきかない
気づいたものは すべてを捨てて
舞台を下りてゆく
そして真実の世界は 思っていたよりも
ずっと厳しい
新しい時代は 夏の青草のように
激しく伸び始めている
馬鹿がいい気になって笑っている
舞台の裏で
ひとよ
ステータスというは
馬鹿が欲しがる甘い糞だ
何にもなりはしない
すべて ひとときの夢として
消えてゆく
それが十分に身に染みるまで
やっているがいい
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