砂を洗うように
人類を洗わねばならない
金色の運命を流し込み
長い年月の迷いを
洗い落さねばならない
逃げてきた者は
運命に溶けていくだろう
苦い思いを知らなければ
自分の核のありかもわからないからだ
核のありかを知らなければ
自分はないに等しい
愛を愚弄し
否定し
肉のように簡単に食えるものにしたかった
苦いことなど何も味わわず
永遠に自分のことを
みなにやってもらおうとした
臭いものは誰かに食わせればいい
何もわからない
何も知らないままでいれば
永遠にいやなことなどせずにすむ
馬鹿になっていれば
いやなことばかりしていてもいいのだ
だれにも自分に逆らえないほど
痛いものになればいい
そうやって
知らなければいけないことから逃げてきたものは
黄金の運命の中で選別される
溶けていったものは
二度と帰って来れない
闇のたまった樽の中に落とされる
恥知らずな夢は
そこでかなえるがいいと言われ
会いたくもないと言われ
すべての友人に去られるだろう
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