勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

ジェットストリーム

2005-09-15 21:25:00 | Weblog
 訪れては去り、去ってはまた訪れる。芽生えはじめた恋のように頼りない秋は、やっと手の届くところまでやってきた。
昨日まで乾いた喉を潤した冷茶より、今日は熱い緑茶が旨い。(あ~ぁ、年寄り~)
見上げれば十五夜を3日後に控えた秋色の月が、雲間から往く夏を惜しんでいる。

       

 そんな夜に似合うCDがある。
1967年から30年以上も続いたFM界最長番組「ジェットストリーム」のCDである。

       

◆ジェット機の飛行音に続いて流れてくる「ミスター・ロンリー」の、甘く切ないストリングスの旋律にのって、静かな声で軟らかく語りかける城 達也氏のナレーション。

 遠い地平線が消えてふかぶかとした夜の闇に心を休める時
 はるか雲海の上を音もなく流れ去る気流は
 限りない宇宙の営みを告げています

 満天の星をいただく果てしない光の海を 
 ゆたかに流れゆく風に心を開けば
 きらめく星座の物語も聞こえてくる
 夜の静寂(しじま)のなんと饒舌なことでしょう

 光と影の境に消えていったはるかな地平線も 
 瞼に浮かんでまいります


◆午前0時から始まるこの番組、静かに流れるイージーリスニングは、夢の世界へ誘(いざな)う子守唄。
夢うつつに聞こえてくるその声は、恋の終わりか、秋の訪れか?

 何時が夏の終わりか知るよしもなく、
 気づけば、蹌踉(そうろう)と日暮れの秋風の道を・・・。

 そんなことがあってから、私は用心深くなって、
 日毎、恋人がコーヒーに入れる
              砂糖の数まで数えるようにしてきたが、
 そのためにかえって恋人の心変わりを早めたかもしれない。

 ロダン美術館の秋の庭に木の葉を踏みながら、
                      彫刻の相手を独り言して、
 つまるところ恋は戻らない、灰色の空模様だというのだ。


◆秋の夜は長い。この10枚組のCDの出番でもある。

 夜間飛行のジェット機の翼に点滅するランプは、
 遠ざかるにつれ次第に星のまたたきと区別がつかなくなります。
 お送りしておりますこの音楽が美しく
            あなたの夢に溶け込んでいきますように。

 
残念ながら、この番組今はない。
2005.09.15