秋の空は変わりやすいという。変わりやすいのは女心か男心か?永遠の疑問である。 久しぶりの青空に、夕方になるとひんやりとした風とともに季節はずれの夏の雲、積乱雲が顔を出した。怪しげな雲行きに家路を急ぐ。
西の空の雲間に沈む夕日が風雲急を告げる。
「宵闇~ せ~まれば~ 悩みは涯なし~ みだれる~心に うつるは~誰が影♪」などと呑気に鼻歌など歌ってる場合ではない。秋の空が暮れるのは早い。午後5時、怪しげな雲に覆われた空が一瞬真昼のように明るくなった。
突然の轟く雷鳴にびっくり。何度か挑戦したが一度も捉えることのできなかった稲妻の写真、今宵こそとカメラを手に最上階に走る。初めてカメラに収まった稲妻に再びの鼻歌。「君恋し~ 唇あ~せ~ね~ど~ 涙は~あふれてぇ~ 今宵も~更け行く~♪」めまぐるしく変わる秋の空。ゲリラ豪雨も祝福してくれるような激しさだった。