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暑すぎてつらい。

第104回全国高校野球選手権決勝 仙台育英が東北勢初優勝!深紅の優勝旗がやっと白河の関を越えた!

2022年08月22日 | Sports

第104回全国高校野球選手権大会の決勝戦が22日、阪神甲子園球場で行われました。今大会の決勝に勝ち進んだのは、仙台育英高校(宮城)と下関国際高校(山口)の2チーム。3度目の決勝選出となる仙台育英は、準決勝で聖光学院(福島)に18得点を奪い圧勝。下関国際は準々決勝で春の選抜王者・大阪桐蔭、準決勝で準優勝校・近江高校(滋賀)を撃破しました。全国3547チームの頂点を懸けた戦いを制したのは一体どちらか?


両チームのスタメン
【下関国際】
1番(中)赤瀬健心(3年)
2番(二)松本竜之介(3年)
3番(遊)仲井慎(3年)
4番(一)賀谷勇斗(3年)
5番(右)水安勇(3年)
6番(左)奥山晃大(3年)
7番(三)森凜琥(りく)(3年)
8番(投)古賀康誠(3年)
9番(捕)橋爪成(3年)

【仙台育英】
1番(中)橋本航河(2年)
2番(遊)山田脩也(2年)
3番(三)森蔵人(3年)
4番(右)斎藤陽(ひなた)(2年)
5番(一)岩崎生弥(3年)
6番(左)遠藤太胡(だいご)(3年)
7番(二)秋元響(3年)
8番(投)斎藤蓉(よう)(3年)
9番(捕)尾形樹人(2年)


注目の決勝戦、先行の下関国際は2回に2死から森凜琥がヒットで出塁するも得点なし。後攻の仙台育英は3回に2死から尾形がヒットを放つも後続が凡退。仙台育英・斎藤蓉、下関国際・古賀、両先発ともに3回まで1安打無失点。
4回、仙台育英は斎藤蓉がわずか4球で3者凡退に抑えると、その裏に先頭の山田がレフト線を破る2塁打を放つと、森蔵人の犠打で1死3塁のチャンスを作り、4番・斎藤陽が下関先発・古賀の初球を叩いてライト前へのタイムリーヒット。仙台育英がまず1点を先行。
5回表、1点を追いかける下関国際は、奥山の四球と森凜琥のヒットで無死1,2塁。8番・古賀が送りバントを試みるも、斎藤蓉が3塁送球→2塁走者が3塁封殺。続く橋爪は2塁ゴロ併殺打。無死1,2塁のチャンスを活かすことができません。
ピンチを凌いだ仙台育英は、5回裏に2死3塁から橋本がセンター前タイムリーを放って2点目を奪う。続く山田の場面で橋本が2塁への盗塁を成功させると、山田が低めの変化球を合わせてセンター前に落ちるタイムリーヒットでもう1点追加。1,2番コンビの連続タイムリーで3-0とリードを拡げた。
6回、下関国際は先頭の赤瀬が斎藤蓉の初球を捉え、右中間への3塁打を放つ。1死の後、仲井の内野ゴロの間に1点を返し、3-1と2点差に縮めます。
仙台育英2点リードで終盤を迎えた7回、仙台育英は先頭打者が死球で出塁すると、橋本が下関2番手・仲井の3球目を右中間へ弾き返すタイムリー3塁打で4点目。この後2つの四死球で満塁となり、1死満塁の場面で岩崎が仲井の5球目のストレートを強振!レフトへ舞い上がった打球は浜風に乗ってスタンドイン!岩崎の値千金の満塁ホームランが飛び出し、8-1と下関を突き放します!
仙台育英は8回から高橋煌稀(2年)がマウンドに上がり、下関打線を寄せ付けず。下関国際は9回に2本のヒットで2死1,3塁と攻め立てだが最後の打者が3塁ゴロに倒れて試合終了。仙台育英が8-1で下関国際を下し、初優勝を飾りました。


【試合結果】第14日 決勝 仙台育英VS下関国際/甲子園
下|000 001 000|1
仙|000 120 50X|8
バッテリー
(下)古賀、仲井-橋爪
(仙)斎藤蓉、高橋-尾形
本塁打
(仙)岩崎1号満塁(7回、仲井)



1915年の第1回大会から108年目の2022年、深紅の優勝旗が遂に「白河の関」を越えました!仙台育英高校が東北勢として初優勝の快挙を成し遂げました。4回に先制し、5回に2点、7回には岩崎選手の満塁本塁打など5点を追加しました。投げては斎藤投手が7回1失点、高橋投手は2イニング無失点。仙台育英は準決勝まで本塁打がなく、決勝の結果次第では「完投なし&本塁打なしでの優勝」という大会史上初の珍記録が生まれるかと思われましたが、何とか免れました。
敗れた下関国際は、5回の無死1,2塁のチャンスをモノにできなかったのが痛かったし、快進撃の立役者だった仲井選手が7回に5失点。優勝候補と言われていた大阪桐蔭と近江の2校を破った勢いそのままに決勝も勝っちゃうんかと思ったんですが、山口県勢64年ぶりの優勝は成りませんでした。点差を拡げられても最後まで諦めずに戦ったのは良かった。

仙台育英は今大会、初戦となった2回戦で鳥取商業を10-0で下すと、3回戦の明秀日立(茨城)戦では6回までリードされながらも7回に3点を奪い、5-4の逆転勝ち。準々決勝の愛工大名電(愛知)戦は3回までに5点を奪い、6-2で快勝。準決勝の聖光学院との東北勢対決は、2回に11得点を奪う猛攻。その後も追加点を重ねて18ー4で勝利。決勝戦も中盤以降に得点を重ねました。
今大会は斎藤蓉投手、高橋投手の他にも、エースの古川翼投手、2年生の湯田統真投手と仁田陽翔投手も登板。投手陣の層が厚いから、全ての試合で継投を行いました。かつての高校野球は絶対的エースが完投する印象がありましたが、最近は継投が当たり前みたいになりましたね。選手の体を守るためにもいい事だと思う。
打線の方は、1番の橋本選手が2本のタイムリーヒットを放つなど3安打2打点。2番の山田選手も3安打をマーク。7回に貴重なグランドスラムを放った岩崎選手は、スタンドイン直後にガッツポーズ。打った球は高めに浮いたボール球で、見逃せば押し出し四球だったと思います。岩崎選手は前年に「逆流性食道炎」や「食道裂孔ヘルニア」を患いましたが、病気を克服して甲子園でメンバー入り。代打で結果を残し続けると、準々決勝以降はスタメンに定着し、決勝で満塁弾。この勝負強さは恐ろしいほどだ。

昨年の夏の甲子園は無観客試合と雨での順延が相次ぎましたが、今年は1日も順延がなく無事に閉幕。新型コロナの感染者が見つかったチームもありましたが、出場辞退はありませんでした。近江高校の山田陽翔投手の力投、今大会3本塁打を放った高松商業の浅野翔吾選手の活躍もあれば、下関国際の快進撃、白河の関越えと見どころいっぱいでした。選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。


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井上尚弥、日本人初の3団体統一王者!ノニト・ドネアを2ラウンドで粉砕!

2022年06月08日 | Sports


ボクシングの「WBA・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦」井上尚弥VSノニト・ドネアが9日、さいたまスーパーアリーナで行われました。2019年11月の「ワールドボクシング・スーパーシリーズ バンタム級トーナメント」決勝戦で激戦を演じた両者が、再び埼玉で激突!前回は井上選手が11ラウンドにダウンを奪い判定勝ち。その後、井上選手は3試合連続でKO勝利、ドネア選手もWBCバンタム級王座を獲得しています。今回の再戦は3本のベルトを懸けた統一戦。井上選手が宿敵・ドネアを倒して日本人初の3団体統一王者となったのか?



第1ラウンド開始直後にドネアが左フックを見せるが、井上の顔面に当たらず。井上も左のジャブとフックで相手を牽制。ドネアがボディで懐に入るところを、井上が左フック。残り1分に井上が右ストレートを放つと、残り40秒で井上の左パンチ→ドネアがカウンターの左フック。ここから両者が打ち合い、第1ラウンド終了間際に井上の右ストレートが炸裂し、ドネアがダウン!ドネアがファイティングポーズを取り、井上も臨戦態勢に入るもゴングが鳴って終了。井上が第1ラウンドからダウンを奪いました!
第2ラウンド、ドネアが先に左フックを放てば、井上も左フックで対抗。30秒経って井上の左フックがドネアの右こめかみに直撃。ドネアがバランスを崩すと、井上が怒涛の連打!コーナーに追い詰めると、右ストレート、左ボディがヒット。1分過ぎてドネアも反撃を試みるが、またも井上の左フックがクリーンヒット。モロに喰らったドネアよろける。井上は一気にラッシュを仕掛け、左ボディ→左右のパンチで畳みかけ、左ジャブからのワンツー、最後は左フックでドネアをキャンバスに沈めたところでレフェリーストップ!2ラウンド1分24秒、井上尚弥がTKO勝ちを果たしました!


「ドラマ・イン・サイタマ」の第2章は、井上選手がドネア選手を圧倒!第1ラウンド終了間際に先制ダウン、2ラウンド目には相手のお株を奪う左フックでダメージを与え、最後も左フックを決まり勝負あり。WBA王座7度目、IBF王座5度目の防衛に成功すると共に、ドネア選手の持っていたWBC王座を奪取し、日本人で初めての3団体統一王者となりました。
前回の対戦の時はドネア選手の左フックをもらって眼窩底を骨折するなど、これまでで一番苦戦を強いられました。しかし、この日は井上選手の本来の力が発揮。スピードもパワーも相手を上回り、ドネア選手から2度のダウンを奪い、早いラウンドで決着をつけました。左フックの他にも、右ストレートやボディ、アッパーも的確に当たってましたね。なんでこんな凄い試合が地上波で見られないんだ!

これで井上選手は2020年のマロニー戦から4試合連続KO勝利。通算でも23戦全勝、世界戦では18連勝で、KO勝ちも16試合。アメリカのスポーツ専門チャンネル・ESPNの「パウンド・フォー・パウンド」最新ランキングで2位に選ばれており、今回の結果と試合内容で日本人で初めての1位になる可能性も出てきました。
バンタム級で3団体統一を果たし、残すはWBO王座のみ。WBO王座といえば、再三にわたり井上選手を挑発し続けていたジョン・リエル・カシメロ選手(フィリピン)が正規王者となっていましたが、度重なるトラブルで王座はく奪。暫定王者だったポール・バトラー選手(英国)が正規王者に昇格。井上選手は年内にWBO王者との統一戦を希望し、その先にはスーパーバンタム級への転向を示唆しているそうです。4団体統一は間違いなく達成できるだろうし、4階級制覇も行けると思います。常に伝説を作り続けている井上選手、次はどんな衝撃KOを見せてくれるのか?



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公営競技界の歴史が動いた!女子競艇選手で初のSG優勝が生まれる!

2022年03月21日 | Sports

ボートレースで歴史的快挙が生まれました!大村競艇場で行われたSG競走「第57回ボートレースクラシック(総理大臣杯)」で、遠藤エミ選手が優勝。女子選手で初めてのSGウィナーとなりました。


遠藤選手は4日間の予選で6走中3勝を挙げ、全て3着以内に入る好成績を残し、得点率8.33で全体トップ。準優勝戦でもイン逃げで1着になり、優勝戦で1号艇を手にしました。

<優勝戦メンバー>
①遠藤エミ(滋賀)
②秦 英悟(大阪)
③毒島 誠(群馬)
④上條暢嵩(大阪)
⑤中島孝平(福井)
⑥前田将太(福岡)

優勝戦には遠藤選手の他にも、SG優勝7回の毒島選手、2010年賞金王の中島選手といった男子の強豪が出場。

スタート前のコース取りで、遠藤が1コースをがっちり確保。秦も2コース、毒島も3コース。ダッシュ勢は上條が4カド(ダッシュスタートで最も内枠)、中島、前田も枠番通りのコース。
スロー勢3艇VSダッシュ勢3艇の枠なり進入でのスタートは、6選手横一線。1周目の第1ターンマークを遠藤が先に回り、秦と毒島が迫ると、内側から中島と上條が襲い掛かるが、遠藤が先頭でバックストレッチへ。中島と上條が2,3番手で争い、後続は前田、秦、毒島の順番。遠藤は第2ターンマークも先頭でクリアし、後続を突き放して2周目に突入。上條が単独2番手、中島3番手、その後に秦・毒島・前田の3人が並ぶ。
完全に抜け出した遠藤は2周目もクリアして、最終3周目もミスなく走り切り、そのまま1着でゴールイン!上條が2番手、中島が3番手、4着に秦、5着毒島、前田が最後方でゴールしました。


【優勝戦結果】
1着①遠藤エミ  1分46秒7 決まり手:逃げ
2着④上條暢嵩  1分48秒4
3着⑤中島孝平  1分49秒8
4着②秦 英悟  1分50秒9
5着③毒島 誠  1分51秒2
6着⑥前田将太  1分52秒0

【払戻金】
2連複 ①-④ 580円
2連単 ①-④ 710円
3連単 ①-④-⑤ 2,920円
3連複 ①-④-⑤ 1,530円

 
1952年に競艇が誕生してから約70年、ついに女子レーサーが競艇界のビッグレースを制する時代が来ました!2000年グランドチャンピオン決定戦で寺田千恵さんが女子初のSG優出を果たし、横西奏恵さんもSGに2度も優出。優勝戦に駒を進めた時点で凄いと思っていたんですが、女子3人目のSGファイナリストとなった遠藤エミ選手が、競艇界どころか公営競技界の歴史を変える大偉業をやってのけました。優勝戦1号艇と女子初優勝の重圧を乗り越え、男子選手を寄せ付けない快勝で優勝賞金3900万円を獲得です。競艇発祥の地である大村で女性SGウィナー誕生って、競艇の神様もにくい演出してくれるなぁ。
遠藤選手は2008年にデビューし、2012年に初優勝を飾り、2017年の賞金女王決定戦(クイーンズクライマックス)でGⅠ初優勝。この時は予選から全て1着の完全優勝でした。昨年は女子レーサー最強を決める「レディースチャンピオンシップ(女子王座決定戦)」を制覇。他にも「レディースチャレンジカップ」で通算4度優勝の実績を持ちます。
遠藤選手のSG制覇は全ての女子選手に勇気と感動、大きな刺激を与えたに違いありません。将来的には女子初の年間獲得賞金1億円突破、さらには賞金王決定戦優勝もあり得ると思います。最近はロシア軍のウクライナ侵攻、福島県沖の震度6強の地震といった暗いニュースばかりだったけど、久々に明るい話題が出て来たなぁ。翌日の情報番組かワイドショーで遠藤選手の優勝を取り上げる番組があるといいな。遠藤エミ選手、SG初優勝本当におめでとうございます!


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フィギュア男子シングルは日本勢4大会連続でメダル獲得!羽生結弦の4回転半の挑戦は続く?

2022年02月10日 | Sports

「2022北京冬季オリンピック」大会7日目の10日は、フィギュアスケート男子シングルのフリースケーティングが行われました。8日のショートプログラムでは、ネイサン・チェン選手(米国)が113.97点で首位、鍵山優真選手が108.12点で2位、宇野昌磨選手が105.90点で3位につけました。一方、五輪3連覇がかかっている羽生結弦選手は、4回転サルコウの失敗が響き、95.15点で8位と出遅れ。フリー演技ではどこまで巻き返せたのか?




まずは羽生結弦が17番目に登場。フリーでは4回転アクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦。過去2度の五輪で劇的な名シーンを作った羽生が、北京で人類初の4回転半成功となるか?
「天と地と」の曲に乗せて演じる羽生、いきなり4回転アクセルを仕掛ける。片足は着いたが、尻餅をついてしまい成功ならず。すぐさま立て直すも、続く4回転サルコウも転倒。いきなりミスを連発した羽生だが、ここから金メダリストの意地を見せます。トリプルアクセル&ダブルトーループのコンビネーション、3回転フリップを続けて着氷、ドーナツスピン、ステップで会場を魅了させる。後半に入ると、4回転トーループ→トリプルトーループ、4回転トーループ→シングルオイラー→3回転サルコーの3連続ジャンプ、トリプルアクセルと難易度の高いジャンプを次々と着氷。終盤は様々なスピン技でフィニッシュ。
4回転半ジャンプの成功こそならなかったものの、五輪王者としての誇りを示した羽生結弦。フリーの得点は188.06点、SPとの合計で283.21点を記録し、17人を終えて暫定首位。


21人を終えた時点で羽生が暫定首位。残り3人の結果次第では羽生のメダルの可能性が残されている。
22番目に宇野昌磨が登場。個人SPでは自己ベストを更新し、フリーでは4回転を5本取り入れる構成で臨む。全て着氷させて、後続の鍵山とネイサンにプレッシャーを掛けたいところだ。
冒頭の4回転トーループをしっかり決めると、4回転サルコウも着氷。しかし、4回転フリップでバランスを崩して転倒、コンビネーションに持ち込めず。その後のトリプルアクセルは成功し、フライングキャメルスピンを決めて後半へ。コレオシークエンスからの4回転トーループ、4回転トーループ&ダブルトーループのコンビを見せた後、トリプルアクセルからの3連続ジャンプは3本目にシングルとなる。その後はフライング足替えコンビネーションスピン、コンビネーションのシットスピン、躍動感あるステップを見せてフィニッシュ。
魂のこもったボレロを披露した宇野昌磨の得点は、187.10点。羽生のフリーの得点は下回ったものの、総合では293.00点をマーク。この時点で首位に立ち、2人残してメダルを確定。同時に羽生の五輪3連覇は消滅。


23番目にSP2位の鍵山優真が登場。団体戦フリーでは世界3位となる「208.94点」を叩き出して世界に衝撃を与えたが、個人フリーでもその記録を上回れるか?
映画「グラディエーター」に乗せて滑る鍵山、最初の4回転サルコウを綺麗に着氷、続く4回転ループでは片手をつく。さらにこの後、4回転トーループ、トリプルアクセルからの2回転トーループを次々と成功させた。ステップシークエンスで優雅に舞うと、4回転トーループ→シングル→2回転サルコウの3連続ジャンプ、フリップ&ループの連続3回転、最後のトリプルアクセルと次々と着氷。最後はスピード感あるコレオシークエンスからの、シットスピン、ビールマン、キャメルからのドーナツスピン、フライング足替えコンビネーションスピンなどを見せてフィニッシュ。18歳の若武者・鍵山優真、グラディエーターの如く、最後まで勇敢に滑り切った!
宇野の得点を上回れば銀メダル以上確定となる鍵山のフリーの得点は、201.93点。団体戦での得点には及ばなかったが、SPとの合計は310.05点と300点オーバー!宇野に17点差をつけ、こちらも表彰台確定!これで日本はメダル2個は確実。


最終演技者はSP首位のネイサン・チェン。世界選手権3連覇中の王者が男子シングルの大トリを務める。
いきなり4回転フリップ&3回転トーループのコンビネーションを成功すると、4回転フリップ、4回転サルコウも余裕で決める。足替えキャメルスピンの後、4回転ルッツも完璧。力強いステップから、4回転トーループを着氷させ、それからシングル→シングルとつなぐ。その後はトリプルアクセル、3回転ルッツ&3回転トーループのコンビネーションもしっかり決めてガッツポーズ。終盤はコンビネーションスピンとアップテンポのステップで場内を沸かす。
最後はまさにネイサンの独壇場。ノーミスの演技で終え、安堵の笑顔。得点は218.63点、総合でも332.60点で金メダルを確定させました。



フィギュアスケート 男子シングル 最終結果
金メダル:ネイサン・チェン(米国)
銀メダル:鍵山優真(日本)
銅メダル:宇野昌磨(日本)
4位:羽生結弦(日本)


男子フィギュアスケートは、ネイサン・チェン選手が前半のショートプログラム、後半のフリースケーティングともに全体トップの成績を残して圧勝。18歳の鍵山優真選手が銀メダル、銅メダルの宇野昌磨選手は2大会連続でメダルを獲得しました。羽生結弦選手はSP8位から巻き返して4位で北京五輪を終えました。
男子シングルで日本は2010年のバンクーバー五輪から4大会連続でメダル獲得となりました。前回の平昌五輪では羽生選手が金、宇野選手が銀でしたが、今大会も複数メダルです。五輪初出場の鍵山選手は、団体戦で銅メダルに貢献し、個人戦でも堂々の演技で銀メダル。父・正和コーチとの二人三脚で臨み、親子2代の悲願を成就してみせました。今季はグランプリシリーズで2連勝し、全日本フィギュアで準優勝、五輪でも日本人最上位に入り、新たなエース誕生を印象付けました。
宇野選手は冬季五輪で通算3個目のメダル獲得。フィギュアスケートでは日本人最多となります。一時期はスランプに陥りながらも、ステファン・ランビエール氏に弟子入りして復活しました。北京でも好調を維持し、SPで2度も自己ベスト更新しました。
羽生選手は表彰台こそ逃しましたが、4回転アクセルのチャレンジに世界中が称賛。転倒して回転不足と判定されたけど、ISU(国際スケート連盟)公認大会では初めて「4回転半」が認定されました。今回の五輪は右足の違和感を抱えての戦い、リンクにできた穴にはまってジャンプ失敗の不運もありましたが、羽生選手なりに魅せてくれたんじゃないかと思います。羽生選手の今後の進退はわからないけど、4回転半ジャンプを成功させるまでは終われないはず。



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2022北京冬季五輪 男子ノーマルヒルで小林陵侑が金メダル!

2022年02月06日 | Sports

2月4日に開幕した「2022北京冬季オリンピック」。大会2日目の5日は、フリースタイルスキー男子モーグルで堀島行真選手が銅メダルを獲得し、今大会の日本人メダリスト第1号となりました。3日目の6日は、「国家スキージャンプセンター」にてスキージャンプの男子個人ノーマルヒル(ヒルサイズ=106m、K点=95m)の決勝が行われました。日本からは、今季W杯で7勝を挙げている小林陵侑、その兄の小林潤志郎、佐藤幸椰、中村直幹の4選手が出場。金メダルに一番近いとされる小林陵侑選手、まず最初の種目でメダル獲得なったのか!?


1本目、予選26位の小林潤志郎は97.5mを飛び、123.0点。30番目に登場の中村直幹は93.5mとK点に届かず(114.5点)。予選10位の佐藤幸椰は95.0mを飛んだものの、118.1点と点数を伸ばせず。この後、予選2位のヨハンソン(ノルウェー)、予選トップのリンビク(ノルウェー)も上位に入れず。予選4位の小林陵侑は49番目に登場。きれいな飛型から、距離を大きく伸ばし、着地もバッチリ決まった!不利な追い風の中、プレブツ(スロベニア)が出した103.0mを上回る、104.5mを記録。飛型点も審判員2人が「19.5点」を出し、飛距離点+飛型点のトータルで145.5点をマーク。139.2点のプレブツに6点以上の差をつけた。
1本目を終えて、小林陵侑が全体トップ、プレブツが2位、ストッフ(ポーランド)が3位。潤志郎は26位で2本目に進出したが、佐藤は32位、中村は38位で脱落。

2本目、潤志郎はK点手前の92.5mに終わる。
上位争いでは、1本目8位のクバツキ(ポーランド)が、2本目も100mオーバーのジャンプを見せる(103.0m)と、予選5位のフェットナー(オーストリア)が、104.0mの大ジャンプを披露し、2本合計270.8点で暫定首位に立つ。その後、ストッフとプレブツはフェットナーのスコアを上回れず。
そして、30番目に小林陵侑が登場。金メダルには98.0m以上が必要。メダルが決まる大事な場面だが、K点を越えると、着地も完璧に決めた!陵侑がガッツポーズを見せて勝利を確信!記録は99.5m、2本目は129.6ポイント。2本合計275.0点を挙げ、小林陵侑がノーマルヒルを制しました!



男子個人ノーマルヒル 最終結果
金メダル:小林陵侑(日本) (1本目=104.5m、145.5点 2本目=99.5m、129.6点 合計=275.0点)
銀メダル:マヌエル・フェットナー(オーストリア) (1本目=102.5m、134.5点 2本目=104.0m、136.3点 合計=270.8点)
銅メダル:ダビド・クバツキ(ポーランド) (1本目=104.0m、133.1点 2本目=103.0m、132.8点 合計=265.9点)
26位:小林潤志郎(日本) (1本目=97.5m、123.0点 2本目=92.5m、111.0点  合計=234.0点)




今大会日本人金メダリスト第1号が誕生です!スキージャンプのエース・小林陵侑選手が、個人ノーマルヒルで見事に金メダル獲得しました。1998年長野大会のラージヒルを制した船木和喜さん以来24年ぶりとなるスキージャンプ個人金メダル。ノーマルヒルとしては1972年札幌五輪の笠谷幸生さん(当時は70m級)以来の快挙。船木さんも笠谷さんは自国開催で獲得しましたが、海外大会での金メダルは小林選手が初めてです。
W杯で上位の選手、予選で上位に入った選手が1本目でスコアが伸びない中、小林選手は1本目に最長不倒の104.5mをマーク。1本目に完璧なジャンプで首位に立った時点でメダルは確実だと思いました。2本目も追い風の中での試技でしたが、ノーミスのジャンプを披露。小林選手の強さが目立ちました。
小林選手は「土屋ホーム」の選手兼任監督・葛西紀明さんの下で成長し、2018-2019シーズンに日本人男子として初のW杯総合優勝。今季のW杯では「ジャンプ週間」で2度目の総合優勝を果たすなど7勝を挙げました。W杯では日本人男子最多の26勝、五輪でも金メダリストとなり、師匠を完全に超えてしまいました。弟子の大活躍に葛西氏もまたモチベーションが上がっちゃったりして?
まず1冠を獲得した小林選手、この後は7日に混合団体、11日から個人ラージヒル、14日の男子団体に出場予定。ラージヒルでの個人2冠も期待したいですし、団体戦でも日本のメダル獲得に貢献できるか注目です。混合団体には高梨沙羅選手も出場するので、高梨選手にもメダルを獲ってほしいなって思っています。



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箱根駅伝2022 青山学院大学が大会新記録の圧勝!

2022年01月03日 | Sports

第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は、3日に復路が行われました。前日の往路は、青山学院大学が3区で先頭に立つと、そのまま首位の座を明け渡さず往路優勝。帝京大学が2位、前回覇者の駒澤大学が3位フィニッシュ。運命の復路、青学はどこまで差を拡げたのか?そして、大混戦のシード権争いの結末は?



6区、往路トップの青学大が午前8時ちょうどに箱根・芦ノ湖をスタート。それから2分37秒後に帝京、3分28秒後に駒澤が出発。
青学大・高橋勇輝を追いかける駒澤・佃康平は、小涌園前で3分02秒、大平台で2分48秒差まで縮めると、帝京大を抜いて2位に上がる。しかし、往路5位の順天堂・牧瀬圭斗がひたひたと2位グループに迫り、16.2キロで駒澤と帝京をまとめて抜いて行った。
先頭を行く青学・高橋はマイペースの走りを続け、ラスト3キロで盛り返して平塚中継所をトップでタスキ渡し。2位争いでは、終盤に駒澤・佃が順天堂・牧瀬を抜き返し、3分18秒遅れの2位でリレー、順天堂が3位、帝京が4位、中央大が5位と続く。シード争いでは、往路9位の東洋大、往路10位の東海大がシード圏内キープ。11位の法政は東海から9秒差。神奈川大が12位、国士舘13位、早稲田は一時期圏内に浮上するも、最後は14位で中継所を通過。

7区、青学・岸本大紀が快調な走りを続ける中、駒澤・白鳥哲汰と順天堂・西澤侑真の2位争いが繰り広げられる。10.2キロで西澤が前に出て、二宮で3秒差、大磯で5秒の差をつける。だが、白鳥も諦めず、19キロ手前で西澤を抜き返し、再び駒澤が2位に。
駒澤VS順天堂の2位争いを尻目に青学・岸本は2位との差を拡げて行き、大磯で4分23秒差、平塚中継所で4分51秒の差をつけてタスキをつないだ。2位争いは駒澤が2位、順天堂は1秒差の3位でリレー。その後、帝京4位、創価5位、東京国際6位、中央7位と続き、8位東海、9位東洋、国学院が10位まで順位を落とし、国学院から12秒遅れて法政が11位で通過。早稲田は12位、13位の神大は10位と1分37秒差。明治と国士舘はシード権争いから脱落。

8区、ここではシード圏内の順位争いが激しいものに。東国大VS創価が4位争いを演じれば、11.1キロで中央が提供を抜いて6位。2位争いでは、順天堂・津田将希と駒澤・鈴木芽吹の並走が続き、12.3キロで津田がスパートし、順天堂が単独2位。芽吹は追いつけない。
遊行寺坂で首位の青学・佐藤一世と順天堂・津田との差は4分31秒差。津田は青学に20秒も詰めたのとともに、駒澤に44秒差を拡げた。
平塚中継所、先頭の佐藤が首位の座を守って9区のランナーにタスキを渡す。4分32秒差の2位に順天堂が通過。3位争いは終盤に大きく動き、中央・中澤雄大が4人を抜いて3位に上がると、東国大4位、創価が5位で通過。駒澤・芽吹は急ブレーキの6位。青学とは7分49秒差。帝京は7位に落ち、国学院シード圏内の10位キープ。11位・早稲田は44秒差、12位・法政は51秒差。そして、青学が通過してから20分後、日本体育大学が繰り上げスタート。

復路のエースが揃う9区、トップを行く青学・中村唯翔は、最初の5キロを14分15秒で通過すると、権太坂で2位に5分21秒差、横浜駅前で6分21秒差まで拡げる。3位以降の争いでは、中央と東国大が3位グループを形成し、10.5キロで駒澤が創価を抜いて5位。14.2キロで中央が単独3位に上がり、東国大は駒澤に抜かれ5位に落ちる。16.6キロ過ぎには、7位東海、国学院が8位に上がり、創価が9位、帝京が10位。
先頭の青学・中村は、区間記録を上回るペースで走り続け、鶴見中継所に到着した時のタイムは、1時間7分15秒の区間新記録!トップから7分56秒後、順天堂が2位。中央大が3位、駒大は4位に上がり、国学院・平林清澄は5人抜きの力走で5位浮上。その後、東国大、東洋、東海、創価、帝京と続く。法政は32秒差の11位。12位の早稲田はシード獲得は厳しくなった。トップ通過から20分後、山梨学院と日体大が繰り上げ。



最終10区、青学・中倉啓敦が序盤から1キロ2分50秒台をキープ。鎌田の地点で2位に約8分、新八ッ山橋で8分57秒差。一方、シード権争いの方は、新八ッ山橋のところで、国学院7位、東海8位、創価9位、帝京10位、法政11位。法政と帝京の差は51秒差。3位争いは逃げる中央・井上大輝、追う駒澤・青柿響の展開が続き、17キロで青柿が追いついて前に出るが、200m後に井上が抜きかえす。しかし17.8キロ過ぎに青柿が抜け出して駒澤が3位に立った。
完全に独走状態の中倉、銀座中央通りはまさしく一人舞台。最後まで攻めの走りを見せ、大手町・読売新聞東京本社前をトップでフィニッシュ!復路タイム5時間21分36秒の復路新記録、10時間43分42秒の大会新記録で2年ぶり6度目の総合優勝!
青学がゴールしてから10分51秒後に順天堂が2位フィニッシュ。駒澤が東洋に競り勝って3位、東洋は2秒差の4位、東国大が5位、中央大が6位、7位創価、8位国学院、9位帝京と続々とゴール。そしてシード権最後の1校を懸けた争いは、残り1キロでドラマが。法政・川上有生が東海大・吉冨裕太を抜いて10位に上がる。川上はゴール前の交差点を右折しそうになったが、コースに無事に戻って10位でゴールイン。法政大がシード権を手にし、東海大は11位でゴールしました。


【総合成績】
1位 青山学院大学 10:43:42(※総合新記録)
2位 順天堂大学  10:54:33
3位 駒沢大学   10:54:57
4位 東洋大学   10:54:59
5位 東京国際大学 10:55:14
6位 中央大学   10:55:44
7位 創価大学   10:56:30
8位 国学院大学  10:57:10
9位 帝京大学   10:58:06
10位 法政大学   10:58:46
(ここまでシード圏内)
11位 東海大学   10:59:38
12位 神奈川大学  11:00:00
13位 早稲田大学  11:00:03
14位 明治大学   11:00:28
15位 国士舘大学  11:03:06
16位 中央学院大学 11:07:33
17位 日本体育大学 11:11:11
18位 山梨学院大学 11:11:21
19位 駿河台大学  11:13:42
20位 専修大学   11:15:09
OP 関東学生連合 11:00:25

【区間賞】
1区 吉居大和(中央大学)  1時間00分40秒(※区間新)
2区 田澤廉 (駒沢大学)  1時間06分13秒
3区 丹所健 (東京国際大学)1時間00分55秒
4区 嶋津雄大(創価大学)  1時間01分08秒
5区 細谷翔馬(帝京大学)  1時間10分33秒
6区 牧瀬圭斗(順天堂大学)    58分22秒
7区 岸本大紀(青山学院大学)1時間02分39秒
8区 津田将希(順天堂大学) 1時間04分29秒
9区 中村唯翔(青山学院大学) 1時間7分15秒(※区間新)
10区 中倉啓敦(青山学院大学)1時間7分50秒(※区間新)


第98回箱根駅伝は、青山学院大学が大会新記録&復路新記録を打ち立て、2位に約11分の大差をつける圧勝!2年ぶりの王座奪還を果たしました。総合2位の順天堂大学は、1区で18位と出遅れながらも、そこから大きく巻き返しました。総合ベスト3入りは「元祖山の神」今井正人さんを擁して優勝した第83回以来15年ぶりです。3位の駒澤大学は8区の鈴木選手がブレーキを起こしましたが、残り2区間で盛り返しました。東洋大学もシード落ちの危機でしたが、最後は4位でフィニッシュ。6位の中央大学は10年ぶりのシード権返り咲き。予選落ちも経験しましたが、ようやく名門復活です。
シード権争いは、法政大学が残り1キロで大逆転。東海大学はアンカーが低血糖を起こし、無念のシード落ち。早稲田大学も13位に終わり、来年は予選会行き。初出場の駿河台大学は19位に終わりましたが、繰り上げスタートを喰らわず、最後までタスキをつなぎ切りました。アンカーの阪本大貴選手がゴールした直後に笑顔で「楽しかった~!」と叫んだシーンは清々しかったです。数年後にはシード権獲得もありそうですね。

往路では区間賞が無かった青山学院大学ですが、復路では3人が区間賞を獲得し、9区と10区で区間新記録を樹立。7区の岸本選手は昨季に左足大腿骨の疲労骨折、今季は左仙骨疲労骨折もあり、1カ月前に復帰できたばかり。復帰戦でいきなり区間賞を手にし、優勝に大きく貢献しました。9区の中村選手は従来の区間記録を46秒も上回り、10区の中倉選手も創価大・嶋津選手の記録を50秒も上回りました。区間賞の3選手は全員3年生。エース・近藤幸太郎選手も同学年です。
今回は10区間中4年生は2人で、1年生2人、2年生2人、3年生4人。今大会の出走メンバーが8人残るので、来季も圧勝しそうな気がする。それどころか、出雲駅伝と全日本大学駅伝も優勝し、2度目の「学生駅伝3冠制覇」も夢じゃないと思います。




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2022箱根駅伝往路 青山学院大学が1年生コンビの大活躍で往路優勝!

2022年01月02日 | Sports

新春恒例のスポーツイベント・第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は、2日に往路が行われました。今年の箱根は、前回の総合王者・駒澤大学と、2年前の覇者・青山学院大学の2強対決モード。その2チームの他に、出雲駅伝を制した東京国際大学、前回の雪辱を狙う創価大学、初出場の駿河台大学など、20校+関東学生連合の21チームがタスキをつなぎます。


1区、序盤からハイペースで進み、最初の5キロを14分7秒で通過。そんな中、中央大・吉居大和が集団から抜け出し、10キロを27分58秒と区間記録を上回るペースでひた走り、一時は2位集団に1分以上の差をつける。吉居の独走は最後まで続き、1時間0分40秒の区間新記録で鶴見中継所をトップでタスキリレー。2位争いでは駒大が残り1キロで抜け出し、トップから39秒差の2位で通過。さらにその後、専修大、東海大、青学と通過し、東京国際大のイェゴン・ヴィンセントは、トップから1分9秒遅れの8番目でタスキを受けた。東洋大は12位、創価大は15位、早稲田は16位と出遅れた。

各校のエースが集う2区は、駒大・田澤廉、青学・近藤幸太郎、創価・キルワ、東国大・イェゴン、さらに東京五輪3000m障害7位入賞の順天堂・三浦龍司などが登場。
駒大・田澤は前を行く中大との差を徐々に詰め、イェゴン・ヴィンセントは5キロで4人を抜いて4位まで浮上。7.2キロで田澤が中大をあっさりと抜き去り首位浮上。青学・近藤も11.3キロ手前で中大を抜き、2位まで浮上。イェゴン・ヴィンセントも前を追うが、その背後に国士舘のことライモイ・ヴィンセントがいる。15.3キロでライモイがイェゴンより先に出て、国士舘が単独3位に上がる。
そして戸塚中継所、駒澤・田澤が2位に1分以上の大差をつけ、先頭でタスキリレー。青学・近藤は1分3秒差の2位、さらに10秒遅れて国士舘・ライモイが7人抜きで3位、東国大・イェゴンは4位。創価・ムルワは9人抜きの6位。1区トップの中大は11位まで順位を下げた。


3区、東国大の日本人エース・丹所健が猛追。最初の1キロで国士舘、3.6キロ過ぎに青学・太田蒼生を抜いて2位まで浮上。しかし、青学・太田も喰らいつき、丹所と共に首位の駒大・安原太陽を追いかける。12.9キロ手前で丹所と太田が安原に追いつき、茅ケ崎のところで安原が後退。18.2キロ過ぎに太田が仕掛け、丹所を突き放して青学が首位に躍り出る。太田は平塚中継所をトップで通過、丹所は12秒遅れの2位。帝京・遠藤大地が3位、国学院・山本歩夢は6人抜きの4位、安原は5位まで順位を落としてしまった。


4区、青学のキャプテン・飯田貴之が快走を見せ、2位・東国大との差を拡げていく。後続では、創価大・嶋津雄大が激走。11位でタスキを受けると、5キロ過ぎに3人抜き、6キロには7位まで浮上。さらに12.6キロ過ぎに駒大、18.7キロで帝京大を抜いて4位まで押し上げた。
往路アンカーの待つ小田原中継所、まず青学が先頭でタスキをつなぎ、1分37秒遅れて東国大が2位、さらに9秒差で国学院が3位、帝京が
4位を奪い返し、創価は5位。駒大はトップから2分55秒差の6位。

山登り区間の5区、首位の青学・若林宏樹が独走する中、後続では順位が激しく入れ替わる展開に。4キロ過ぎて国学院が東国大を抜いて2位に上がるが、11キロ過ぎに帝京・細谷翔馬が国学院をかわして2位に上がる。小田原で8位だった中央大は、阿部陽樹が11.4キロで5位になる。13.3キロで駒澤が3位に上がり、14キロ手前で順大が5位浮上。
青学・若林は軽快な走りで2位との差を拡げ続け、箱根・芦ノ湖を先頭でゴールイン。青山学院大学が5時間22分07秒のタイムで、2年ぶり5度目の往路優勝を果たしました。帝京大がトップから2分37秒差で2位、駒澤大は3分28秒差の3位でフィニッシュしました。




●第98回箱根駅伝 往路成績
①青山学院大学  5時間22分06秒
②帝京大学    5時間24分43秒
③駒澤大学    5時間25分35秒
④国学院大学   5時間25分50秒
⑤順天堂大学   5時間26分11秒
⑥中央大学    5時間26分26秒
⑦東京国際大学  5時間26分56秒
⑧創価大学    5時間27分45秒
⑨東洋大学    5時間28分35秒
⑩東海大学    5時間29分15秒
⑪早稲田大学   5時間29分16秒
⑫神奈川大学   5時間29分27秒
⑬法政大学    5時間29分37秒
⑭国士舘大学   5時間29分50秒
※関東学生連合  5時間30分16秒 
⑮山梨学院大学  5時間31分43秒
⑯日本体育大学  5時間32分08秒
⑰明治大学    5時間32分21秒
⑱中央学院大学  5時間36分05秒
⑲専修大学    5時間38分46秒
⑳駿河台大学   5時間41分12秒

区間賞
1 区:吉居大和 (中大)  1時間00分40秒=区間新
2 区:田澤廉 (駒大)   1時間06分13秒
3 区:丹所健 (東国大)  1時間00分55秒
4 区:嶋津雄大 (創価大) 1時間01分08秒
5 区:細谷翔馬 (帝京大) 1時間10分33秒


箱根駅伝前半の往路は、青山学院大学が2位に2分30秒以上の大差で優勝。帝京大学が往路最高成績の2位フィニッシュ。3区の遠藤選手の好走&細谷選手が区間賞を獲得。連覇を目指す駒澤大学は往路3位。田澤選手が2区で区間賞を獲得するも、3区と4区で大誤算。中央大学は1区の吉居選手が区間新記録を打ち立て、その勢いに乗って6位。10年ぶりのシード権獲得が見えてきたか。東京国際大学は7位、前回の往路王者・創価大は8位フィニッシュ。
シード権争いは、10位・東海と11位・早稲田まで1秒差。9位の東洋大から14位の国士舘まで1分15秒差の大激戦。優勝4回の東洋大、シードを守り切れるか!?初出場の駿河台大学は往路20位で終了。繰り上げスタートを回避できたのは良かった。

青山学院大学は往路で区間賞を獲得した選手が不在でしたが、層の厚さを見せつけての圧勝。特に3区の大田選手、5区の若林選手の1年生コンビが原晋監督の起用に応える快走を披露しました。太田選手は丹所選手に競り勝ち、往路Vの立役者に。若林選手は一時は区間記録に迫る勢いでした。復路にも強力なメンバーが控えているので、アクシデントさえなければ往路より更に差をつけるんじゃないかと思います。


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ありがとう東京オリンピック!17日間の熱戦これにて閉幕!

2021年08月09日 | Sports

7月23日から17日間にわたる熱戦が続いた「2020東京オリンピック」も8日に最終日。この日は男子マラソンで大迫傑選手が6位入賞と大健闘
女子バスケットボールでは、初めての決勝進出を果たした日本がアメリカと対戦して銀メダル。自転車女子オムニアムで梶原悠未選手が銀メダルを獲得しました。




コロナ禍での開催となった今大会、競技会場のほとんどが無観客で行われた異例の大会でしたが、日本は金メダル27個、銀メダル14個、銅メダル17個、総数58個を獲得。金メダル数も総数も歴代最多記録でした。国別の金メダルランキングでも全体の3位、獲得数でも5番目の数字です。連日のように日本人の金メダリストが生まれたから、見ていて大満足でした。

今大会は新競技&新種目のメダリストが多く生まれ、スケートボードでは「ストリート」で堀米雄斗選手と西矢椛選手が金メダルを獲得すると、「女子パーク」では四十住さくら選手が金メダル、開心那選手が銀メダルを獲得。13歳10カ月で金メダルを獲得した西矢選手は「日本人最年少金メダリスト」、12歳11カ月の開選手は「日本人史上最年少出場記録」を打ち立てただけでなく「日本新史上最年少メダリスト」となりました。
サーフィンは男子の五十嵐カノア選手が銀メダル、女子でも都筑有夢路選手が銅メダル。空手は形と組手で明暗が分かれ、形では男子の喜友名諒選手が金、女子の清水希容選手が銀を獲得。組手では日本人選手の予選敗退が相次ぎ、男子75キロ超級の荒賀龍太郎選手の銅メダル1個のみに終わりました。
あと、男女混合種目も多く行われ、卓球の男女混合ダブルスで水谷隼&伊藤美誠ペアが中国ペアを破り、日本卓球初の金メダル。バドミントン混合ダブルスで渡辺勇大&東野有紗ペアが銅メダル。柔道混合団体は金メダルが期待されましたが、フランスに敗れて銀メダル。

日本のお家芸と言われている種目では、柔道が個人戦で男女合わせて9個の金メダル、レスリングも男女合わせて5個の金を獲得。体操では橋本大輝選手が個人総合と種目別の鉄棒の2冠を獲得すれば、女子の村上茉愛選手が「種目別ゆか」で銅メダルを手にしました。
その一方で、メダル量産が期待されていた競泳は、大橋悠衣選手が400m&200m個人メドレーの2冠、男子の本多灯選手が200mバタフライで銀メダル。瀬戸大也選手が400mメドレーで予選落ちした時から悪い流れが続きました。バドミントンも金メダルが期待されていた桃田賢斗選手が予選リーグ敗退、女子ダブルスのフクヒロペア&ナガマツペアもメダル獲得ならず。
陸上競技は中長距離の種目で入賞者が相次ぎましたが、男子400mリレーでまさかのバトンミスで失格。それ以前に100mと200mの個人戦で予選落ちばかりだったなぁ。

史上初の出来事も多く、柔道の阿部一二三選手と詩選手が「兄妹同時金メダル」、レスリングの川井梨紗子&友香子姉妹が「日本初の姉妹金メダル」を達成。さらにはフェンシング男子エペ団体で日本初の金メダル、ボクシングで入江聖奈選手が日本女子ボクシング初の金メダルを獲得。ゴルフ競技も稲見萌寧選手が優勝争いを演じ、最後はリディア・コ選手との「2位決定プレーオフ」の末に銀メダル。自転車の梶原選手は女子選手初のメダリストとなりました。



新型コロナの影響で1年延期され、感染拡大のニュースが出るたびに「本当にできるのかな?」と心配でしたが、無事に開催できて本当によかった。柔道の金メダルラッシュから始まり、ソフトボールと侍JAPAN、サッカーU-24代表の戦いにハラハラドキドキしたし、スケボーやサーフィンといった新競技も見ていて面白かった。オリンピックは毎回見ているけど、今までで一番ガッツリ見たんじゃないかなって思います。良いモノが見れて良かったけれど、無観客は寂しかった。コロナさえなければ、多くの会場が超満員で盛り上がっていたはずなのに。
東京オリンピックは閉幕し、24日からは障害者スポーツの祭典「東京パラリンピック」が始まります。さらに半年後には北京冬季五輪もあるんです。パラリンピックも今の感染状況からして無観客は確実。冬の北京も厳しいんじゃないかな。2024年のパリ五輪までにはコロナが収束してほしい。最後に一言、選手の皆さん本当にありがとうございました!



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侍JAPAN悲願の五輪金メダル!正式競技としては初制覇!

2021年08月07日 | Sports

もうすぐ閉幕を迎える「2020 東京オリンピック」。開催17日目の7日は、横浜スタジアムで男子野球の決勝戦が行われました。自国開催で金メダルを目指す日本代表(侍JAPAN)は、ここまで4戦負けなし。準決勝では強敵の韓国を下し、アトランタ大会以来の決勝進出を果たしました。この日の決勝戦は、敗者復活戦から勝ち上がったアメリカと対戦。準々決勝では延長10回に日本がサヨナラ勝ちを収めましたが、再びアメリカを破ることができたのか!?

両チームのスタメン
   【日本】
1(指)山田哲人
2(遊)坂本勇人
3(左)吉田正尚
4(右)鈴木誠也
5(一)浅村栄斗
6(中)柳田悠岐
7(二)菊池涼介
8(三)村上宗隆
9(捕)甲斐拓也
 (投)森下暢仁

   【米国】
1(二)アルバレス
2(指)オースティン
3(一)カサス
4(三)フレイジャー
5(右)フィリア
6(左)ウェストブルック
7(捕)コロスバリー
8(遊)アレン
9(中)ロペス
 (投)マルティネス

決勝戦の先発投手は、日本は今大会2試合目の登板の森下を起用。対するアメリカは福岡ソフトバンクホークス所属のマルティネスが登板。



1回、日本先発の森下が米国の上位打線を3者凡退に抑える上々の立ち上がり。日本はその裏に先頭の山田がヒットで出塁するが、1死後に吉田が1塁ライナー→走者戻れずダブルプレー。
3回、森下が2死からヒットの走者を出すも、オースティンを三振に退け無失点で切り抜ける。その裏、日本は1死走者無しで村上が米国先発・マルティネスの5球目を捉え、左中間に上がった打球はぐんぐん伸びてスタンドに突き刺さった!村上のソロ本塁打で日本が1点を先取します。
4回、日本は吉田と鈴木の連続ヒット、浅村の四球で1死満塁と追加点のチャンス。しかし、柳田が3塁ゴロ→本塁封殺、菊池も空振り三振に倒れて追加点を奪えず。
4回まで無失点に抑えていた森下は、5回に2死を取った後にヒットと死球で1,2塁のピンチを作るが、アルバレスを内野ゴロに打ち取り0点に抑える。森下は5回まで無失点の好投を見せ、先発の役目を果たします。
日本は6回、森下に代えて千賀滉大が2番手で登板。先頭打者に四球を与えた後、センターフライと三振で2アウトを取り、フィリアに死球を許し、ランナー2人背負うも、ウエストブルックを捕手ファウルフライに退けてピンチ脱出。
7回には3番手の伊藤大海がアレンに2塁打を許したが、後続を抑えて同点を許さず。8回は伊藤が先頭のオースティンにヒットを打たれ、次の打者のところで伊藤から岩崎優にスイッチ。4番手の岩崎は米国のクリーンナップ3人を封じて反撃を阻止。
1点リードのまま迎えた8回裏、先頭の山田が米国3番手・マクガフからライト前ヒット。続く坂本が送りバントを決め、山田2塁進塁。1死2塁の場面で、吉田が3球目のストレートを打ち返し、センター前に落ちるヒット。2塁走者の山田は3塁ストップ→米国の中堅手の送球が逸れる→山田が本塁を狙い、本塁でのクロスプレーはセーフ!米国側がビデオ判定を要求したが、判定は覆らず。吉田のタイムリーヒットで日本に大きな2点目が入りました!
そして9回、ここまで4試合全て登板した守護神・栗林良吏が登板。最初の打者を3球三振に仕留めると、続く打者をレフトフライに打ち取り2アウト。アレンにはライト前ヒットを許したが、最後の打者・ロペスを2塁ゴロ。二塁手・菊池から遊撃手・坂本にボールが渡り、坂本がベースを踏んで3アウト!侍JAPANが2-0でアメリカを破りました!




東京五輪・野球 2021年8月7日(土)
日本 - アメリカ 
米|000 000 000|0
日|001 000 01X|2
勝: 【日】森下 (2勝)
敗:【米】マルティネス (1勝1敗)
S:【日】栗林 (2勝3S)
本:【日】村上 1号


5日前の準々決勝での点の取り合いから一転、決勝戦はロースコアの展開となった決勝戦は、村上選手のホームランと吉田選手のタイムリーで2点を奪い、投手陣も森下→千賀→伊藤→岩崎→栗林の5人の投手リレーでアメリカ打線を完封。日本代表が念願の五輪金メダルを獲得しました。初戦のドミニカ共和国戦から無傷の5連勝で、世界の頂点にたどり着きました。
日本がこの種目で優勝したのは、公開競技だった1984年のロサンゼルス大会を含めると2度目ですが、正式競技になってからは初優勝。男子の球技種目としては1972年のミュンヘン大会のバレーボールに次ぐ快挙となるのかな?


この日の投手陣は、先発の森下投手が5回まで投げて被安打3・5奪三振・1死球・無失点。3回に3つのアウトを三振で奪い、5回はランナー2人背負いながらも得点を許しませんでした。金メダルを懸けた大事な一戦で先発を任され見事に勝利投手となりました。守護神の栗林投手は5試合全て登板し、2勝3セーブを記録。初戦のドミニカ戦で失点を喫したけど、その後は4試合連続無失点でした。


打線の方は、山田選手、吉田選手、鈴木選手の3人が2安打をマーク。鈴木選手は韓国戦まで1安打でしたが、この日はマルチヒットでしたね。3回に先制弾を放った村上選手、マルティネス投手が投じた外角の球をしっかり合わせました。
1番に座った山田選手は、この種目のMVPに選出。5試合で20打数7安打7打点、打率.350の数字を残しました。メキシコ戦で侍JAPANの今大会第1号ホームランを放てば、準決勝の韓国戦では8回に走者一掃の勝ち越しタイムリー2塁打。この日も8回に山田選手の好走塁で2点目が生まれました。これだけの活躍ぶりからすれば、MVPに相応しいと思います。

北京五輪を最後に除外されていた野球とソフトボールが東京2020で復活し、ソフトボールで日本が13年越しの連覇を果たせば、野球では侍JAPANが悲願の金メダル。両方とも決勝でアメリカを破ったんだよなぁ。侍JAPANの方は楽な試合が一つもなかったけど、とても勝負強さが目立ったチームでした。稲葉篤紀監督、侍JAPANの選手の皆さん、金メダル獲得おめでとうございます!











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ヤバいぜ、スケボー日本!女子パークでも金銀独占!

2021年08月04日 | Sports

「2020東京オリンピック」大会13日目の4日は、スケートボードの女子パークが行われました。ストリート種目で男子は堀米雄斗選手が、女子も関矢椛選手が金メダルを獲得。パーク種目でも日本勢のメダル獲得が大いに期待されています。パークは持ち時間45秒のランを3回行い、3回のうちのベストスコアが自分の持ち点となります。45秒間ミスなく滑りきり、なおかつ大技が出れば高得点が期待されます。この種目で日本勢からは、世界ランク1位の岡本碧優、2位の四十住さくら、日本選手団最年少・12歳の開心那(ひらきここな)の3選手が出場しました。



午前の予選では、四十住は高難度の技と高いエアーを見せ、3本ともノーミスで完走。1本目は42.50点、2本目は45.93点、3本目は45.98点をマーク。2組目に登場した開は1本目からアグレッシブな滑りを見せ、ノーズグラインド、フリップインディ(回転する板を掴む技)、さらには角レールに乗り上げる技も見せ、2本目に52.46点を叩き出す。第4組に登場の岡本は、いきなり「バックサイド540(1回転半)」を決めると、難易度の高い技を次々と成功させ、最後はフリップインディを成功。3本目に58.51点を挙げ、全体トップで決勝進出。開は3位、四十住も4位で決勝へ。

午後の決勝戦、予選4位の四十住は安定感のあるエアを見せると、残り10秒でオーリーからの540、さらに板を掴みながらの540を成功。1本目で会心の演技を見せた四十住、60.09点の高得点をマーク。
予選3位の開は、1本目に58.05点を出すと、2本目は両サイドのノーズグラインド、フリップインディ、予選で見せた角レール乗り上げを見せ、ノーミスで完走。予選同様攻めの演技を見せた開は、59.04点をマーク。
予選トップの岡本は、最初のエアで「バリアル540」の大技を出すと、バックサイド540も高さ十分。最後に「キックフリップインディー」を試みるが、ボードを取り損ねてしまった。それでも53.58点の高得点を叩き出した。
2本目を終えて四十住がトップ、開が2位、岡本が暫定3位。日本勢の表彰台独占の可能性が出てきた。しかし、3本目に暫定4位のスカイ・ブラウン(英国)が勝負に出ます。横回転の360から始まり、アリウープバックサイドエア、さらにはキックフリップインディーグラブエアー、540の大技も成功。最後にノーミスの演技を披露したブラウンの得点は56.47点。岡本の得点を上回ったが、四十住と開には及ばず。この時点で日本の金・銀メダルは確定。
そして最終演技者の岡本が登場。メダルを獲得するにはミスは許されない。最初のバリアル540を決めた後、バックサイド540も成功。その後も順調に技をこなし、最後の「キックフリップインディ」にすべてをかけたが、惜しくも失敗・・・。選手たちが岡本の前に集まり、その健闘を称えた。この結果、四十住さくらが金メダル、開心那が銀メダル、銅メダルはスカイ・ブラウン、岡本碧優は4位。


スケートボード・ストリートの男女アベック金メダルに続き、女子パークでも日本人金メダリストが誕生しました!19歳の四十住さくら選手がこの種目の初代女王に輝きました。銀メダルの開心那選手は12歳11カ月でのメダル獲得。「最年少金メダリスト」の関矢椛選手は女子2年生ですが、開選手は中学1年生です。3位のスカイ・ブラウン選手は、イギリス代表だけど宮崎県出身で、父はイギリス人、母は日本人のハーフ。しかも開選手とは同学年です。日本出身の選手が上位独占ですね。
予選で岡本選手や開選手、ブラウン選手が大技を決めて50点台だったのに対し、四十住選手は45点台で4位通過。「決勝で何かやりそう」な気がしましたが、決勝1本目の終盤に540を連発し、60点台をマーク。その後は四十住選手のスコアを上回れず、逃げ切り勝ちを収めました。本当に予選から安定した滑りだと思いました。
四十住選手はこれまでに2018年のアジア大会と世界選手権で優勝し、Xゲームズでも銅メダルを獲得。今年5月には五輪選考の対象大会「DEW TOUR 2021」で優勝しました。地元・和歌山にはスケボーの練習場がなく、大阪や神戸、三重の施設に通うこともありましたが、昨年秋に地元の酒造会社の倉庫を利用した、四十住選手専用の練習場「さくらパーク」が完成。そこで1日8時間以上の練習を行っていたそうです。地元の支援がなかったらメダルは獲得できなかったのかも。



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