日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

レスリングが2020年の五輪種目から除外!?

2013年02月14日 | Sports
日本のお家芸とも言われているレスリングがいま、ピンチに陥っています。現地時間12日、スイス・ローザンヌで行われた国際オリンピック委員会(IOC)の理事会で、レスリングが2020年の夏季五輪の実施競技から除外される事が明らかとなりました。第1回のアテネ大会から採用されている伝統種目が、2016年のリオデジャネイロ五輪を最後に見納めになる恐れも出てきました。


12日のIOC理事会では、今後の五輪の「中核競技」についての話し合いが行われ、昨年のロンドン五輪の26種目から1種目外す無記名投票を実施。当初は近代五種とテコンドーのどちらかが候補に挙がっていましたが。4回の無記名投票でレスリングが最も票を集め、近代五種、ホッケーも加えた3競技の決選投票で、レスリングが8票入ったという。まさかの結果に「驚きの決定」とAP通信が報じたそうです。
この結果を受け、国際レスリング連盟は声明を発表し、「IOCの決定は異常だ」と非難し、「レスリングは、古代、近代五輪の『創始競技』であり、世界180カ国で行われている」と主張しています。選手の間でも波紋が広まり、女子55キロ級3大会連続金メダリストの吉田沙保里選手は「聞いたときにびっくりしたし、ショックでした」とコメントし、女子72キロ級の浜口京子選手は、自身の公式ブログで「歴史あるレスリング競技がオリンピック種目から永遠に除外されない事を心より祈念致しております」と父・アニマル浜口さんとの連名で掲載。シドニー五輪男子グレコーマンスタイル130キロ級で「13年無敗の男」アレキサンダー・カレリンを破って金メダルを獲得したルーロン・ガードナー氏は「いきなり死刑を宣告されたような感じだった」とショックを隠せず。
日本レスリング協会の福田富昭会長は、13日の記者会見で「安心感があった」と危機を察知できなかったことを述べ、「IOC理事の中の情報がなかなか取れなかった」と明かしました。同席していたロンドン五輪金メダリストの米満達弘選手は「五輪は唯一のモチベーションだったので、無くなったら何を目標にしたらいいのかわからない」と苦しい胸の内を明かしました。

レスリングは第1回大会から採用され、2004年のアテネ五輪から女子種目もスタート。日本はこれまでに金メダル28個、銀メダル17個、銅メダル17個、合計62個のメダルを獲得し、柔道、競泳に次ぐ「お家芸」と言われてきました。昨年のロンドンでも男女合わせて4個の金メダルを獲得し、吉田選手と伊調馨選手(63キロ級)に至ってはアテネ、北京に続く同一階級3連覇の偉業を達成しました。日本は昔から強豪国と言われてますが、中東・イラン、ロシアやウズベキスタン、アゼルバイジャンといった旧ソ連系、アメリカ、キューバも強豪国として知られています。
先日の柔道女子監督の暴力事件に続き、今度はレスリング除外問題が発生し、2020年の東京五輪実現がますます厳しくなる恐れが出てきました。除外された原因については西欧諸国での不人気ぶり、ロビー活動もなかったことが原因として挙げられてます。IOC委員の中にも「アジア系や旧ソ連ばっかり強くて面白くない」、「ヨーロッパ勢が弱いスポーツなんて興味ない」という理由で投票した人もいたでしょう。
2020年の五輪では、リオ五輪で採用されるラグビーとゴルフを含めた28種目が実施され、残り1種目を巡ってレスリング、野球・ソフトボール、ウェイクボード、ローラースケート、スポーツクライミング、スカッシュ、空手、太極拳が候補に挙がっています。今後は5月の理事会で候補を絞り、五輪開催地が決まる9月のIOC総会で正式決定されます。アメリカやロシアも除外反対を訴え、吉田選手がレスリング存続を訴えて「ロビー活動に協力したい」と明言。100年以上続く五輪レスリングの歴史はこのまま閉ざされてしまうのか?




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