日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

第105回全国高校野球選手権大会決勝 慶応高校が107年ぶりの優勝を果たす!

2023年08月23日 | Sports

今月6日から阪神甲子園球場で行われた第105回全国高校野球選手権大会は、23日に決勝戦がありました。今年の決勝の組み合わせは、昨年の優勝校・仙台育英(宮城)と103年ぶりの決勝進出を果たした慶応義塾高校(神奈川)。この両校は今年3月の選抜高校野球大会の1回戦で対戦し、延長10回タイブレークの末、仙台育英が2-1でサヨナラ勝ちを収めました。仙台育英が勝てば史上7校目の夏連覇、慶応が勝てば107年ぶりの優勝となります。



両チームのスタメン
  【慶応】
1番(中)丸田 湊斗
2番(遊)八木 陽
3番(捕)渡辺 憩
4番(一)延末 藍
5番(右)加藤 右悟
6番(左)渡辺 千之亮
7番(三)福井 直睦
8番(二)大村 昊澄
9番(投)鈴木 佳門
 
  【仙台育英】
1番(中)橋本 航河
2番(遊)山田 脩也
3番(三)湯浅 桜翼
4番(右)斎藤 陽
5番(捕)尾形 樹人
6番(左)鈴木 拓斗
7番(一)住石 孝雄
8番(投)湯田 統真
9番(二)登藤 海優史


全国3,486チームの頂点を決める一戦はいきなり動きます。1回、慶応先頭の丸田が、仙台育英先発・湯田の5球目を捉え、ライトへ飛んだ打球はぐんぐん伸びてスタンドへ!丸田の先頭打者ホームランで慶応が先制!この後、2死1,2塁の場面で渡辺千が2球目を打ち上げ、遊撃フライで3アウトかと思いきや、打球が風に流されてセンター前にポトリ。ラッキーなタイムリーヒットで2点目を奪います。
慶応は2回に1死2塁と追加点のチャンスを作り、前の打席でホームランを放った丸田が湯田の初球を叩き、詰まりながらもライト前タイムリーヒット。仙台育英先発・湯田から2回までに3点を奪います。
3点を追う仙台育英は、2回裏に4番・斎藤のヒット、5番・尾形も2塁打。中軸の連打でチャンスを作り、住石の内野ゴロの間に1点を返す。3回には2死2,3塁で4番・斎藤のところで、慶応先発・鈴木が暴投して3-2と1点差に詰め寄る。
4回、仙台育英は先頭の尾形がまたも2塁打で出塁。2死2塁で、8番・湯田→代打・寺田賢生を送り、鈴木の3球目を引っ掛けるが、悪送球でセーフ。2死1,3塁と一打同点のチャンスを迎えたが、登藤が空振り三振に倒れて2者残塁。
5回表、仙台育英は高橋煌稀投手が2番手で登板。同点のピンチを凌いだ慶応は、先頭打者が出塁した後、2死1塁で福井直睦が高橋の3球目を弾き返し、レフト線への2塁打。ボールが転がる間に1塁走者が一気に生還し、4-2と再び2点差。なおも2死1,2塁で鈴木の代打・安達英輝が左中間へのタイムリー安打で5点目を奪うと、続く丸田が外野フライ→仙台育英の左翼手と中堅手が重なり落球→この間にランナー2者生還で7-2。さらに山羊のライト前タイムリーも飛び出し、慶応はこの回育英2番手・高橋から5点を挙げ、8-2と点差を6点に広げました。
慶応は5回裏から2年生エースの小宅雅己が2番手で登板し、育英の上位打線を3者凡退に抑えると、6回も完璧なピッチングで反撃を許しません。なんとか一矢を報いたい育英は、7回に代打・斎藤敏哉が2塁打を放つも、後続が凡退。8回には2死から斎藤陽、緒方の連打で1,3塁と攻め立てるも、得点を挙げられず。
9回表、慶応は清原和博氏の息子・清原勝児が代打で登場。かつて甲子園を沸かせたレジェンドの息子の登場にスタンドから歓声が上がる。その清原は四球で出塁。この後、無死1,2塁のチャンスを得たが、無得点に終わる。
9回裏、慶応2番手・小宅が5イニング目のマウンドへ。先頭打者に内野安打を許すと、自らの悪送球で無死2塁。続く斎藤敏にはファウルで粘られながらも、最後はストレートで見逃し三振を奪う。そして2死を取り、橋本をレフトファウルフライに打ち取りゲームセット!慶応高校が8-2で仙台育英を降しました!


決勝 8/23(水)14:00 甲子園
仙台育英VS慶応
慶|210 050 000|8
仙|011 000 000|2
(慶)鈴木 佳門、小宅 雅己-渡辺 憩
(仙)湯田 統真、高橋 煌稀、田中 優飛-尾形 樹人
<本塁打>丸田 湊斗1号(慶)



春のセンバツの再戦となった決勝戦は、慶応高校が序盤に仙台育英の先発・湯田投手から3得点を挙げると、5回には打者一巡の猛攻で5点を挙げて突き放しました。投げては鈴木投手と小宅投手の2年生コンビの投手リレーで逃げ切り、1916年の第2回大会以来、実に107年ぶり2度目の優勝を果たし、3486チームの頂点に立ちました。
神奈川県勢の夏の甲子園優勝は、2015年の東海大相模以来8年ぶり8度目。関東勢では2017年の花咲徳栄(埼玉)以来となります。
慶応高校が前回優勝した107年前は豊中グラウンドで行われ、出場校は12校。甲子園球場での優勝は悲願と言えるでしょう。2016年に作新学院(栃木)が優勝した時は「54年ぶり」でしたが、その記録を大幅に上回る最長ブランク優勝。全世界のスポーツにおいて「100年以上ぶりの優勝」というのは恐らくないと思います。

決勝戦のヒーローとなった丸田選手は、この試合2安打2打点。初回に放った先制ホームランは、夏の甲子園決勝戦で史上初の先頭打者本塁打!あの一発はチームに大いに勢いを与えましたね。5回には2点タイムリーエラーで出塁し、その次の打者のタイムリーで生還しています。他にも、福井選手も3安打の猛打賞を放てば、八木選手と加藤選手も2安打を記録しています。
投手陣では、先発の鈴木投手が4回まで被安打3・4奪三振・2失点と踏ん張りました。3回には投手ゴロを取った後、自ら1塁ベースを踏んで3アウトにすれば、4回には3つのアウトを全て三振で奪いました。5回から2番手で登板した小宅投手は5イニングを投げて無失点の好投。小宅投手は1回戦の北陸(福井)戦で7回無失点、準決勝の土浦日大(茨城)戦で完封勝利を挙げ、5試合登板して防御率は0.64でした。小宅選手に故障や不調がなければ、来年のドラフトの目玉になると思います。
あと、慶応の応援団の熱気がもの凄かった!三塁側のアルプス席とレフト席が慶応一色でしたなぁ。系列校の生徒とOB、さらには慶大生も来てたと思います。得点を挙げた時の「若き血」が何度流れた事か・・・。仙台育英の選手たちも、応援の圧にやられちゃいましたねぇ。応援の熱気、野球部の強さ、まさに「陸の王者」の名にふさわしい戦いぶりでした。慶応高校野球部の皆さん、優勝おめでとうございました。



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