夏休みも終盤を迎えた8月21日は、札幌競馬場で夏競馬唯一のGⅡレース・第58回札幌記念(GⅡ・芝2000m 16頭立て)が行われました。連覇を狙う白毛の女王⑩ソダシ、昨年のオークス馬⑭ユーバーレーベン、ドバイターフ覇者③パンサラッサ、香港ヴァーズ2勝⑥グローリーヴェイズ、2016年ダービー馬①マカヒキのGⅠ馬5頭に加え、2000mは得意④ジャックドール、函館記念を勝った白毛馬⑦ハヤヤッコ、今年重賞2勝⑬レッドガラン、重賞3勝⑨ウインマリリンなどが参戦しました。
スタートは16頭うまく出揃い、スタンド前の先行争いで⑪ユニコーンライオンが前に出るが、すぐにパンサラッサが先頭を奪う。ジャックドールは3番手につけ、内からウインマリリン、ソダシは5番手から。レッドガラムとグローリーヴェイズは中団、⑯アンティシペイトとユーバーレーベンとハヤヤッコは後方に控えてゴール板を通過。
1コーナーのところで縦長の展開になり、向正面のところでパンサラッサが先頭でレースを進める。2番手ユニコーンライオン、3番手ウインマリリン、4番手にジャックドールが控え、その後ろの5番手にソダシが追走。6番手には②アイスバブル、7番手⑫アラタ、8,9番手の位置に⑤サトノクロニクルとグローリーヴェイズが並走。10番手グループにはレッドガラン、⑧フィオリキラリ、アンティシペイト、⑮ケイデンスコールがいて、マカヒキ14番手、15番手ユーバーレーベン、ハヤヤッコが最後方。
3コーナーを回り、パンサが2番手との差を少し拡げる。ジャックが3番手に上がり、マリリン4番手、5番手のソダシは外に出して前の馬を追いかける。ペイトとヴェイズはまだ中団。ユーバーも後ろの位置だ。
4コーナーから最後の直線に差し掛かり、パンサラッサがまだ逃げるが、2番手に上がったジャックドールが外から迫って来る。ウインマリリンが3番手で粘り、ソダシは4番手と苦しそう。残り200mを切ってパンサとジャックの2頭が並び、マリリンとソダシも前を追い、アラタも上がって来る。残り100mでジャックがわずかに前に出て、パンサも必死に抵抗するが、ジャックドールが先頭でゴールイン!ソダシはゴール前沈んで5着入線。
【札幌記念 全着順】
1着④ジャックドール 2分01秒2
2着③パンサラッサ クビ差
3着⑨ウインマリリン 1馬身1/2
4着⑫アラタ クビ差
5着⑩ソダシ 1馬身3/4
6着⑥グローリーヴェイズ
7着⑯アンティシペイト
8着⑧フィオリキアリ
9着⑬レッドガラン
10着⑦ハヤヤッコ
11着⑭ユーバーレーベン
12着⑪ユニコーンライオン
13着⑤サトノクロニクル
14着⑮ケイデンスコール
15着②アイスバブル
16着①マカヒキ
【払戻金】
単勝 ④ 460円
複勝 ④ 180円 ③ 170円 ⑨ 310円
枠連 2⃣-2⃣ 940円
馬連 ③-④ 930円
馬単 ④-③ 1,880円
ワイド ③-④ 410円 ④-⑨ 1,090円 ③-⑨ 800円
3連複 ③-④-⑨ 4,190円
3連単 ④-③-⑨ 15,210円
豪華メンバーが集結した真夏のスーパーGⅡは、単勝3番人気のジャックドールが、パンサラッサとの叩き合いを制して優勝しました。スローペースの逃げに持ち込んだパンサラッサはクビ差の2着。3着には5番人気のウインマリリンが入りました。
エアグルーヴ以来24年ぶりの札幌記念連覇を狙ったソダシは、直線で伸びきれず5着。須貝尚介調教師曰く「距離が長かった」と敗因を語りました。それに昨年より斤量が3キロ増えたこと、馬場も道悪気味だったのも影響したのかも。札幌コースは2戦2勝と相性が良かったんですがねぇ。今回の結果を受けて、秋シーズンはマイルCSを目指すことになったソダシ。得意のマイル戦で4つ目のGⅠタイトル獲得なるか。
その他、グローリーヴェイズは6着、もう1頭の白毛馬・ハヤヤッコは10着、ユーバーレーベン11着という結果でした。スローペースになったことで、中団から後方に控えた馬達はノーチャンスだったと思います。
勝ったジャックドールは、3月の金鯱賞以来となる通算7勝目。重賞もこれが2勝目です。鞍上の藤岡佑介騎手と藤岡健一調教師はこのレース初勝利。父のモーリスは2016年に参戦して2着に敗れていて、その息子が雪辱を果たしたことになります。
ジャックドールと言えば先行逃げ切りのイメージが強かったんですが、この日はパンサラッサとの先行勝負を避けて4番手で控えました。3コーナーで2番手まで上がると、直線でパンサラッサを差し切りました。前走の大阪杯は先行するも落鉄の影響で4着、それから約4カ月の間で控えて差す競馬を覚えてきましたか・・・。とにかく戦術を変えて勝てたのは大きいし、秋の天皇賞に弾みがついたと思います。モーリスは札幌記念を使った後、天皇賞と香港カップで優勝。ジャックドールも秋天か香港でGⅠ勝利を果たしてほしいですね。