日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

オルフェーヴル有馬記念も制して4冠達成!ブエナビスタは有終の美を飾れず。

2011年12月26日 | 競馬

2011年の中央競馬のフィナーレを飾る大一番・第56回有馬記念(GI 芝2500m)が25日、中山競馬場で行われました。当初は14頭立ての予定でしたが、④ペルーサが左前挫跖(ざせき)のため出走取消となり、13頭で争われました。
クリスマス決戦となる今年の有馬は、このレースを最後に現役を引退する①ブエナビスタ、3冠馬⑨オルフェーヴルが参戦。「ブエナVSオルフェ」の最初で最後の直接対決です。他にも昨年の優勝馬で今年のドバイワールドカップを制した②ヴィクトワールピサ、秋の天皇賞馬⑩トーセンジョーダン、宝塚記念優勝馬⑫アーネストリー、春の天皇賞馬で凱旋門賞に挑んだ③ヒルノダムールなどGI馬が多数出走。今年の国内最強ホースを決める頂上決戦を制したのは?


レース直前の単勝の上位人気は、オルフェーヴルが1番人気(2.2倍)、2番人気はブエナビスタ(3.2倍)、3番人気のトーセンジョーダン(9.2倍)までが単勝10倍以下で、4番人気以降はヴィクトワールピサ、アーネストリー、⑬レッドデイヴィス、⑤エイシンフラッシュと続きました。
注目のスタートは、ブエナビスタとアーネストリーが好スタートを切り、ヴィクトワールはあまりダッシュがつかず。オルフェーヴルは後方からのスタートとなった。3,4コーナー地点での先行争いでは、ポンと飛び出したアーネストリーが鼻を奪い、ヴィクトワールピサ2番手、トーセンジョーダン3番手。ブエナも4番手と早めの競馬。1周目の正面スタンドに差し掛かったところで13頭が縦長となり、アーネストリーが単独先頭、ヴィクトワール2番手追走、ジョーダンとブエナが3番手争い、オルフェーヴルは後方2番手でゴール板を通過しました。
1~2コーナーからバックストレートに入り、先頭を行くアーネストリーは最初の1000mを63秒で通過。ゆったりとした走りでスローペースに持ち込んで見せます。ヴィクトワールが依然として2番手、ブエナビスタとトーセンジョーダンが3番手で並行し、ブエナが少し掛かり気味で、岩田康誠騎手が手綱を抑えている。5番手にレッドデイヴィス(武豊が乗ってます)、6番手エイシンフラッシュ、ヒルノダムール7番手。8番手に⑪ジャガーメイル、⑦トゥザグローリー9番手。10番手or11番手のところにオルフェがいて、後方でじっと我慢している。後方では⑭ルーラーシップ12番手、⑧ローズキングダムが最後方という展開。
3コーナーを回り、残り800mになってもアーネストリーがマイペースで逃げ、レッドデイヴィスがブエナとジョーダンに並びかける。さらにオルフェーヴルが大外から進出し始めた!ブエナビスタはまだ最内を走っているが、前が詰まり気味か?4コーナーを回って最後の直線に入り、逃げ粘るアーネストリーにヴィクトワールピサが迫るが、真ん中からフラッシュ、外からオルフェが襲いかかる!ブエナビスタは塞がれて馬群に飲まれていく。残り200mを切り、坂を上がったところでオルフェーヴルが先頭に躍り出て、エイシンフラッシュとトゥザグローリーの追い上げを振り切りゴールイン!3歳馬・オルフェーヴル、古馬撃破で4冠達成!


全着順&払戻金
1着⑨オルフェーヴル        2分36秒0
2着⑤エイシンフラッシュ      3/4馬身
3着⑦トゥザグローリー       クビ
4着⑭ルーラーシップ        3/4馬身
5着⑩トーセンジョーダン      クビ
6着③ヒルノダムール         3/4馬身
7着①ブエナビスタ          3/4馬身
8着②ヴィクトワールピサ       ハナ
9着⑬レッドデイヴィス        クビ
10着⑫アーネストリー         クビ
11着⑪ジャガーメイル        1馬身1/2
12着⑧ローズキングダム       2馬身
13着⑥キングトップガン       1馬身3/4
取消④ペルーサ            

単勝 9 220円        
複勝 9 140円 5 490円 7 740円
枠連 4-6 2500円        
馬連 5-9 3170円
馬単 9-5 3650円        
ワイド 5-9 1020円 7-9 1660円 5-7 5630円      
3連複 5-7-9 24290円        
3連単 9-5-7 78260円        


2011年のグランプリの勝者はオルフェーヴル!初めての古馬相手、慣れない中山コースと課題面もありましたが、1番人気の期待を見事に応えて有馬記念を制して4冠を達成しました。2着には2010年ダービー馬・エイシンフラッシュが入り、新旧ダービー馬のワンツー決着となりました。2番人気だったブエナビスタは、最後の直線で沈み7着に終わり、ラストランを有終の美で飾れませんでした。前回覇者のヴィクトワールピサは8着に敗れました。
優勝したオルフェーヴルは今年のGI4勝目。「3歳4冠」は1994年のナリタブライアン以来17年ぶり史上3頭目の快挙。また、2009年の優勝馬である兄・ドリームジャーニーとの「兄弟制覇」も達成しました。鞍上である池添謙一騎手は、2年ぶりの有馬制覇で同レース2勝目。今年はオルフェで4勝、スプリンターズSでカレンチャン、マイルCSでエイシンアポロンとのコンビで勝利し、最多タイ記録となる年間GI6勝をマーク。正しく池添イヤーでしたね。
池江泰寿調教師も年間GI5勝を果たし、オルフェ1着、トゥザグロ3着、ジョーダンが5着に入り、所属厩舎の3頭とも掲示板に載りました。池江厩舎の馬達は本当に優秀だなあ。名調教師だった父の泰郎さんに並んだというより、超えたんじゃないかと思います。

それにしてもオルフェーヴルは強くて素晴らしい!3歳牡馬クラシックが始まる前は有力候補と言われていましたが、皐月賞とダービーを制して一気に主役に躍り出て、菊花賞では完勝で3冠馬になりました。そして迎えた有馬記念、道中は後方待機、直線で外からまとめて差し切って優勝。歴戦の古馬達を退け、国内最強を証明してみせました。超スローペースで進む中、後方でじっくりと我慢し続け、うまく折り合った事が勝利につながったと言えるかも。
スプリングステークス以降6連勝、4冠制覇で2011年の年度代表馬は決定的。国内は敵無しとなり、来年は世界への戦いに挑むことになると思います。池江調教師が凱旋門賞挑戦を明言し、状態次第ではドバイ国際競走に登録する予定だという。オルフェーヴルがドバイやロンシャンなど世界の競馬場で駆け抜ける姿をテレビで目撃したい!もちろん国内でも強い走りに期待してますよ。



ブエナビスタは引退レースで7着に終わり、GI通算7勝目ならず。4番手からの競馬でしたが、向正面で行きたがるところを見せれば、最後の直線では前が詰まって失速。勝利で飾れなかったけど、最後まで無事に完走できてよかった。レース後には引退式が行われ、ファンに別れを告げました。2008年に2歳女王、3歳時は桜花賞とオークス制覇。2010年にはGI2勝を挙げて年度代表馬に選ばれました。今年はドバイW杯で惨敗、国内でも勝ちきれないレースが続きましたが、ジャパンカップで復活Vを果たしました。
生涯成績23戦9勝、GI通算6勝。ブエナもまた記録にも記憶にも残る歴史的名牝の一頭でした。今後は北海道のノーザンファームに移り、繁殖牝馬となる予定。初年度の配合相手はキングカメハメハが候補に挙がり、第1子が順調に育てば2015年にデビューします。ブエナの子が大いに活躍し、競馬界を盛り上げてほしい。ブエナビスタ、今まで本当にお疲れ様でした。これからは素敵なお母さんになってください。


今年の中央競馬もこれにて閉幕。東日本大震災で中山競馬場や福島競馬場が被害を受け、開催地が大幅に変更したりと競馬界も震災の影響を大きく受けました。震災の悲しみが続く中、ドバイW杯でヴィクトワールピサとトランセンドが1,2フィニッシュを果たし、日本の競馬ファンに歓喜と勇気、そして感動を与えました。オルフェーヴル3冠達成、ディープインパクト産駒からGI馬が誕生、秋天衝撃レコード決着と色んな名場面がありました。
来年は2歳女王・ジョワドヴィーヴル、2歳牡馬チャンプ・アルフレード、ラジオNIKKEI杯2歳ステークスを勝ったアダムスピーク、ディープブリランテといった2歳時無敗馬たちがクラシック戦線を盛り上げるのではないかと思います。
新年は1月5日に中山金杯と京都金杯でスタートし、8日に京都競馬場でシンザン記念、9日には中山競馬場でフェアリーステークスが行われます。来年は今年よりも明るい一年でありますように。




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