秋のマイル王者決定戦・第41回マイルチャンピオンシップ(GⅠ・芝1600m 17頭立て)が17日、京都競馬場で行われました。④ナミュールと⑬ソウルラッシュの昨年の1,2着馬、2年前の勝ち馬⑮セリフォス、昨年のエリザベス女王杯を制した②ブレイディヴェーグ、富士ステークスを勝った⑤ジュンブロッサム、オーストラリアで5億円を手にした⑥オオバンブルマイ、天皇賞秋からの連戦⑦マテンロウスカイ、⑰エルトンバローズ、さらに海外からジャックルマロワ賞など欧州マイルGⅠ3勝の⑪チャリン(イギリス)が参戦しました。
単勝オッズは、1番人気ブレイディヴェーグ(3.7倍)、2番人気ナミュール(4.8倍)、3番人気チャリン(5.1倍)、4番人気ソウルラッシュ(5.3倍)、5番人気のジュンブロッサム(9.7倍)まで10倍以下でした。
スタートでジュンブロッサムが出遅れ、チャリンもあまりいいスタートではなかった。先行争いで⑭ウインマーベル、⑩レイベリング、⑨ニホンピロキーフが出ていく中、③バルサムノートが先手を取る。2番手レイベリング、3番手ニホンピロキーフの5枠2頭。4番手に①コムストックロード、5番手⑧フィアスプライド、6番手ウインマーベル、7番手エルトンバローズ、ブレイディヴェーグは8番手。中団9番手にオオバンブルマイ、その後ろのナミュールとマテンロウスカイが並んでいる。12番手にソウルラッシュ、外側13番手にチャリン、14番手⑫アルナシーム、後方勢はセリフォスとジュンブロッサムが15,16番手で並び、⑯タイムトゥヘヴンが最後方。
外回り3コーナーに差し掛かり、先頭のバルサムは坂の上りで後続を引き離す。2番手争いはレイベリング・キーフ・コムストック・マーベルの4頭。ナミュールは6番手に控え、エルトン8番手、中団勢はブレイディ・オオバン・ソウル・セリフォスの4頭が固まっている。チャリンとジュンブロはまだ後ろのポジション。
4コーナーからラストの直線で、バルサムノートがまだ先頭、真ん中からニホンピロキーフ、外からウインマーベルが並びかける。残り300mあたりでマーベルが前に出る。ソウルラッシュ4番手、ブレイディヴェーグとナミュールはまだ馬群の中、ジュンブロッサムとチャリンは大外に持ち出す。残り200mでソウルがマーベルとキーフに襲い掛かると、一気に先頭に躍り出る。後続からエルトンバローズ、さらにはブレイディとチャリンも追い上げてきたが、ソウルラッシュが完全に抜け出して先頭ゴール!団野大成ゴール手前でガッツポーズ!そして2着争いはエルトン・マーベル・ブレイディ・チャリンと激戦となりました。
【マイルチャンピオンシップ 全着順】
1着⑬ソウルラッシュ
2着⑰エルトンバローズ
3着⑭ウインマーベル
4着②ブレイディヴェーグ
5着⑪チャリン
6着⑮セリフォス
7着⑯タイムトゥヘヴン
8着⑨ニホンピロキーフ
9着⑧フィアスプライド
10着⑤ジュンブロッサム
11着⑫アルナシーム
12着⑥オオバンブルマイ
13着③バルサムノート
14着⑦マテンロウスカイ
15着①コムストックロード
16着⑩レイベリング
17着③ナミュール
【払戻金】
単勝 ⑬ 530円
複勝 ⑬ 180円 ⑰ 440円 ⑭ 770円
枠連 7⃣-8⃣ 1,260円
馬連 ⑬-⑰ 3,000円
馬単 ⑬-⑰ 5,660円
ワイド ⑬-⑰ 830円 ⑬-⑭ 2,260円 ⑭-⑰ 6,080円
3連複 ⑬-⑭-⑰ 29,110円
3連単 ⑬-⑰-⑭ 128,450円
混戦と言われた今年のマイルチャンピオンシップは、4番人気だったソウルラッシュが、ゴール残り100mで抜け出し、最後は2着に2馬身1/2差をつけての完勝。昨年2着のリベンジを果たし、GⅠ初制覇を果たしました。2着には7番人気のエルトンバローズ、3着には10番人気のウインマーベルが入りました。1番人気のブレイディヴェーグは4着に敗れました。同じ初マイルのマーベルと明暗分かれました。イギリスから参戦のチャリンは5着。現役最後のレースだったんですが、スタートで後手を踏んだのが痛かった気がします。
そして2番人気のナミュールは、最下位の17着。残り200mあたりからスローダウンし、ゴール直後にクリスチャン・デムーロ騎手が下馬しました。脚には異常はなかったってことは、ガス欠なのか、急にやる気を失ったのか?このまま引退→繁殖入りになるかもしれません。
優勝したソウルラッシュは、読売マイラーズカップ以来となる重賞4勝目で、通算でも8勝目。鞍上の団野大成騎手はマイルチャンピオンシップ初勝利で、GⅠ通算2勝目。ゴール手前からスタンドに向かってド派手なガッツポーズを見せて喜びを爆発させていましたが、「適切な騎乗姿勢を取らなかった」として過怠金5万円が課されました。着差があったからあの行動に出たけど、下手すりゃ落馬負傷か油断騎乗で逆転されてたかも。池江泰寿調教師はこのレース2勝目。池江厩舎のGⅠ勝利は2022年のスプリンターズステークスのママコチャ以来です。
これまでGⅠに国内外合わせて6度挑戦してきましたが、3年前のマイルCSで4着、昨年はあと一歩のところでナミュールの強襲に遭いました。今年6月の安田記念でも3着とGⅠ制覇まであと一歩。そして7度目のGⅠ挑戦となった今回、魂の力走で惜敗続きに終止符が打たれました。ここまで辿り着くまで長くかかりましたねぇ。12月の香港マイルにも挑戦予定だそうで、もう一度魂のこもった走りを見せてくれるはずだ。