ゆうしゃケン  小心翼翼・平々凡々

団塊世代の技術系サラリーマンだった。引退した今は妻と二人で平和な生活を願いつつ、趣味と独り言でストレス発散

江戸前寿司

2007-01-21 21:20:38 | 平々凡々

   海峡たこフェア


 蛸は明石が有名であるが、わが街北九州市でも関門の潮の流れで身が締まった?蛸を売り出している。その名も(関門)海峡蛸である。市や漁協では、折に触れ宣伝やフェアをしているが、昨年10月のフェアで、長女がアンケートかクイズに回答していたら、それが当たって江戸前寿司の3000円サービス券を獲得していたらしい。その使用期限が1月末らしく、流すのはもったいないとのことで、良ければと私たちに回ってきた。美食家の娘なのに、どうして?と思ったが、ありがたく頂戴することにして、早速妻といってきた。

 場所は歩いて15分ほどの落ち着いた山の手の一角にあり、「二鶴」という。こじんまりした店だった。息子が東京で修行し、帰ってきて親が従業員で3人でやっているようだ。出前はお父さんが、裏方はお母さんが担当しているみたい。カウンターが7席の家庭的なミニ寿司屋であった。

 実は、私は江戸前寿司は始めてである。寿司なんて高級なものは食べる習慣が無かったし、食べてもせいぜい出前か、回転寿司だったから。だから、江戸前寿司がどのようなものなのか知らなかった。まぁ、寿司には違いないだろう、くらいにしか思っていなかった。

歩いて行く道すがら、妻が話し出したところによると、この寿司屋に妻は娘2人と行ったことがあるらしい。だから江戸前寿司が何たるものか知っていたが、それによると、握り自体がまず小さい。シャリがびっくりするほど小さいらしい。それに魚は何らかの加工を施したものが多いそうだ。それからこれが一番大事なことだが、価格が高いとのことだ。知らなかった。だから、私が娘たちを誘って、と言ったのに乗り気でなかったのだ。

椅子に坐って、とりあえずビールを注文し、メニューから特上寿司を選ぶ。基本メニューは上寿司と特上寿司しかない。あと、お任せなるものが書いてあったが、価格が書いてなかったので貧乏人には手が出ない。お客は他に常連さんらしい人が一人。熱燗を飲んでいる。それを見て私も酒が欲しくなったので銘柄表から新潟の八海山の原酒を頼んだ。冷酒だったが、実にうまかった。

板前さんは良く切れそうな包丁を数本使い分けて、見事な腕を振るっている。この前私が釣ったコノシロよりまだ小さなコノシロを上手に切ってシャリに載せる。イカも小さな切り目を入れる。ぶった切りの刺身を載せたような寿司しか食べたことが無いので、ままごとみたいな感じもするが、食べると結構美味しい。

 二鶴の番付表

ネタが番付表に載っていたが、横綱は「小肌」と「中トロ」。大関以下はアナゴや赤貝などで、タイやアジなどのいわゆる活きの良い魚が乗ってない。やはり江戸の寿司なのだ。

酒をもっと飲みたかったが、どうも高そうなので焼酎のお湯割りに替えた。これも美味しかった。寿司を味わうのではなく、酒を飲みに来たようだ。結局、焼酎もお代わりして、寿司は最後は巻き寿司で終わった。ネタが何だったか良く覚えていない。小肌、シャコ、イカ、いわし、トロは食べた。巻寿司も。

 二鶴の店内と板前さん

板前さんに、ブログに載せてもいいか、と尋ねると喜んでどうぞ、というので店内の写真を撮らせてもらった。男前の板前さんだった。感じもいいのでファンが付くかも。

さて、会計だが1万円弱だった。確かに高いと思う。回転寿司だったら、活きが良いものをたらふく食べて飲んでも2人で7千円程度だろう。九州では活きが良い魚が多いから、わざわざ江戸前にする必要もなかろうから、お客が多くなるとは思えない。先行きを気に掛けながら、千鳥足ですっかり暮れた道を家路に向かったのでした。

コメント (24)
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