どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

ALWAYS 三丁目の夕日'64、鑑賞

2012年07月22日 17時15分38秒 | 映画
シリーズにおいて、最初からBlu-rayでリリースされた作品となりますね。

しかしもう足かけ7年にもなる大作シリーズになりましたねぇ。21世紀の寅さんみたいな感じになりつつあるみたいな(^_^;

1作目には、自分の感覚・妄想みたいなモノとのギャップで違和感を覚え、2作目ではそれに馴染んだ上で、作品性・世界観を純粋に楽しむことができました。

その上で、いよいよな3作目。。。

う~~~ん、結論から言うと自分的にはダメでした(^_^;

いや、映画として2時間22分を飽くことなく観ることができたので、充分及第点に達してるとは思えたんですが、なにか2作目までの良い部分が失われているなぁと。

詳しい話しをすると丸々ネタバレオンパレードになってしまうので避けますが、どうも全体的にセリフ過多で説明的。

なので、一言一句をちゃんと聞き取って理解してないと、話しの繋がりが判らなくなってしまうんです。見終わったあと、?と誤解だらけになってしまったようで、ストーリーの解釈をめぐってカミサンと大論争になってしまう有様(´Д`;)

プレイバックとカミサンの解説で、?と誤解はかなり解消されましたけど、こんな判りにくい話しでどれだけの割合で観客に伝わっていたのか。。。

映画はセリフに頼らず、画で見せるべきモノが自分なりの信条なので、説明補足が必要と言う時点でアウトだなぁと。

主にはラストの方での、茶川と淳之介の絡みなんですが、言われてみれば伏線も多く張っているんですが、肝心のシーンでそれが伝わらない情報過多な映像だし、茶川の仕掛けた小芝居がうまく機能していないと感じた次第で。

シリーズも3作目にもなれば、慎重にもなるでしょうし、脚本段階でいろんな人が、あ~でもないこ~でもない言ってきて稿のバージョン数もかなりなものになったんじゃないかなと(^_^;

それとは別に画作りの問題なのですが、三丁目の街並みが時代なりの変化を受けているのは丁寧で良いなと思いました。

が、なんかうまくそれを使いこなせていない感じがしましたね。メーキングを見ると監督がセットの出来に圧倒されている様子が映し出されてますけど、そういうの見ると映画監督の権限って小さくなっているんだなぁと、ちょっと気の毒になります(^_^;

まぁそれはそれとして、今回のテーマは東京オリンピックなワケですけど、その時代表現が地味だなぁと。

ほとんどはテレビを通じて皆で見ている場面ばっかりで、ここは東京のど真ん中なんでしょ!?会場はすぐだし、もっと肌で感じる表現できないのかなぁと。。。

開会式で有名なブルーインパルスの飛行機雲で五輪マークを描くシーン、最初はテレビで見ていて、茶川が外へ出て空を見ろと促すワケですが、アレですよ!まさにアレ!

例えば大通りがマラソンコースになっていて、みんなで沿道に立って応援するみたいなシーンとか、今すぐそこでやってる感をもっと出してほしかったと思うんですね。

まぁテレビ局資本で作られている映画ですから、テレビを蔑ろにできないのはわかるんですけど、もうちょっとバランスとってほしかったなぁと思います。

本作は3D立体視を前提にしてますので、対応テレビで鑑賞できれば、もうちょっと違う感想になったのかもしれませんが、純粋に映画として観た場合、いろんな意味でアラと表現不足を感じた次第です。

なんとなく全体的に、ストーリーも映像も、強い産みの苦しみみたいなモノを感じた3作目ではありました。。。