どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

「石森章太郎」に浸れた週末の夜...。

2018年09月10日 22時55分00秒 | TV
Eテレ「100分 de 石ノ森章太郎」、とても良い番組でした(^_^)

論客は各世代から...石森作品に触れた時期によってイメージが随分違うのも面白かった。

個人的に驚いたのは夏目房之介さんの変化...。

お姿拝見したのはひょっとして「BSマンガ夜話」以来?...ひょっとして10年以上ぶりかのかもしれません。

白髪交じりな御髪の印象ありましたけど、キレイにシルバー化されお髭まで...ケンタッキーおじさんみたいになられていた(^_^;

...と、それはともかく...番組は4章に分け、各論客が世代と性別によって受けた印象と影響を語る形で進めていく構成。

1962(昭和37)年生まれの私にとって出会いのキッカケは「仮面ライダー」第1シリーズでした。アニメ版の「サイボーグ009」も見てはいたけど、作者を気にするとかではなく、まだまだ子供視線でしかなかった。

「仮面ライダー」をキッカケに石森章太郎を知り、過去作を後追いしていったという感じです。

番組で紹介されていた作品もほとんど持っています(^_^)

やっぱり「マンガ家入門」は石森ファンにとってはバイブルなんですよねぇ...。

最後の第4章「ヒーローの父」で語る宇野常寛さんが印象的でした。

「昭和53年生まれのボクが石ノ森章太郎さんの特集番組にいるっておかしい事なんですよ」と謙遜しつつ、平成「仮面ライダー」シリーズにその遺伝子が見て取れると熱く語るその姿が。

見ていて「なるほどねぇ...」と思いつつ、「でもなぁ...」と思っているところで夏目さんの感動しているという一言が刺さりました。

これはボクは語れないんだよ...世代が違うから。宇野さんのコンセプターという言葉が凄く良いと思う。もうね、マンガ家じゃないんだよ。コンセプターとしての功績なんですよ。その能力があったんですよ。なかったら途中で終わってる筈ですよ。

石森さんは凄く辛かったんじゃないかって思うんです。作家としての自意識が強い...作家になりたかったワケですからね、映画監督であれ、小説家であれ、マンガ家であれ、作家でありたい。で、抵抗したんですよ。

ライダーがさ...このマスクが本物で、オレがニセモノだって言うのは、その葛藤なんだよな。葛藤はあった...でも彼の不幸は子供にとっては幸福だったんですよ。



世代は確実に移り変わり、引き継がれていく...これから先は宇野さんのような方がヒストリーを語り継いでいくんでしょうね(^_^)

今も大事にとってある、デパート屋上で書いてもらったボロボロになったサイン色紙。

これを見ると、握手してもらったその手を洗いたくない!って気持ちがわき出てきます(^_^;

98年没...享年60歳かぁ...早くも20年、本当に若すぎる死でした。