どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

「シン」シリーズの着想は8年前だったのか?

2021年02月21日 20時20分00秒 | 映画
何とはなしに2013年1月22日に行われたイベント「ヤマトーク」に興味深いコメントが...。

庵野さん「ヤマトは老後の楽しみだったのに...」

これは「宇宙戦艦ヤマト2199」第四章の劇場公開を記念して行われた監督の出渕裕さんとの対談のヒトコマですが、それに続けてこんな事言っていたんですね!

庵野さん「出渕さんはイイナァ...仮面ライダー、ヤマト、ガンダム全部やれて...ボクは何故か縁が無い。これでゴジラとウルトラマンやったらグランドクロスですよ!」

ゴジラとウルトラマンを口にしている(*^o^*)

この時は単に出渕さんへの嫉妬をこめたリップサービスなんだろうと思っていたんだけど、実はもっと深い思惑あっての発言だったのではないかと...。

それというのも「ジ・アート・オブ シン・ゴジラ」に収録された庵野さんインタビューに...(インタビュアーは氷川竜介さん)。

─では、庵野さんが「いつなぜ『ゴジラ』に着手したか」から伺っていきたいです。庵野さんにとっては、どこが始点になるのでしょうか。

庵野さん「2013年の1月21日ですね。スタジオジブリの鈴木(敏夫)さんのお誘いで東宝の副社長らと同席する食事会があった帰り際に、東宝の市川南取締役が僕を呼び止め、「『ゴジラ』の新作をやってくれないか」と打診されました。おそらく「特撮博物館」(2012年開催の展示イベント)を見て『庵野だったら』と思われたみたいですが、即答で固辞しました」


なんとヤマトーク対談の前日じゃないですか(^_^;

庵野さん「無理です。やりません」と。そもそも怪獣が主役の映画に対して僕はそんなに積極的ではないし、制作中の『シン・エヴァ』(『シン・エヴァンゲリオン劇場版』)の作業もありますから、とても出来ないと」

...とまぁその時は全くその気なしという意思を示したものの、翌日ヤマトリメイクである2199と出渕さんに接し、なんかムクムクし始めたのではないかと。

出渕さんにこのままグランドクロスされたくないな〜とか...(^_^;

とはいえ、この後いろんな人から説得されるもなかなか気持ちが前向きになれず、

庵野さん「確か5月中旬ぐらいに『政治家か官僚を主役にすれば可能ではないか』と思いついたことで、少しだけ光明が見え」て、やってみようと決心がついたみたいですが。

インタビューでは触れていませんけど、ヤマトークでゴジラとウルトラマンをポロッと言ってるあたり、この2作をセットにして構想し、これを条件にしたのかもしれないですよね。「ゴジラだけで終わらせたくない。ウルトラマンも作らせてくれるならやりましょう」とかね(^_^;

となると「シン・ウルトラマン」は「シン・ゴジラ」の続編的な要素が強くなりそうだと期待していいのかもしれません(*^o^*)

おそらく仮面ライダー、ヤマト、ガンダムは庵野さんによる「シン」シリーズに組み入れることはないと感じられます。

出渕さんに先に手を付けられた...という事もありそうだけど、庵野さんの大きなテーマとなる「巨神兵」の世界観に組み入れることができない...シン・エヴァとの連なり、そしてその先の帰結点は...やはり「ナウシカ」じゃないかな。

実際にスタジオジブリの鈴木さんによれば作りたいと話しているみたいですしね(^_^)

庵野さんは自ら影響をうけた特撮・アニメの名作の数々を...単なるリメイクではなく、エヴァを中軸とする世界に結びつけ集束するという壮大な構想をもって進めているのか?...さすがに誰もやったことがない試みで...こりゃトンデモナイことになりそう(^_^;

なんでもかんでもエヴァかよ!と不快に思う向きもあるとは思うけど...私はそういうの好きだし、「シン・ゴジラ」のエヴァテイストも全く抵抗なかったし大歓迎!同作における庵野さんの換骨奪胎指向はホント気持ちよかったしね(^_^)

そんなこともあって...今見えている「シン・ウルトラマン」と「シン・エヴァ」とその後の展開がどうなるか楽しみでしょうがないのです\(^o^)/