どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

馴れ合い、しがらみ、ムラ社会

2020年07月24日 21時12分00秒 | 映画
WOWOWで放映していた政治をテーマにした作品をまとめ見。

「記憶にございません!」「新聞記者」、そして「i-新聞記者ドキュメント-」。

「新聞記者」は去年映画館で観ましたが、他は初見。

喜劇・悲劇、そして現実...という切り口が違う作品ですが、まぁ...大枠で同じこと言いたい感じだよなぁと。

政権側も官僚もメディアも絶妙な関係で成り立っていて、自己防衛のため常に馴れ合っている。

お互いの利益のために、誘導する材料を常に握っていたり、時には捏造をし、しがらみの中でバランスを取っている。

そんな平和なムラ社会を時にかき乱す者が現れて...とまぁ...そんな事を描いているワケです。

現実を描く「i-新聞記者ドキュメント-」は東京新聞社会部の現役記者・望月衣塑子さんの仕事ぶりを追いかけている作品。

官房長官会見では記者クラブの隅に追いやられつつ、2問だけ許された質問をぶつけ、毎度のれんに腕押し、糠に釘する調子、その上広報に邪魔される...。

高く分厚い壁に対し、虚しい姿にも見えはするが、反面とても楽しい毎日なんだろうなとも(^_^;

望月さんも「東京新聞」という看板があるから、記者会見の場にいられるワケで、ドキュメンタリーを撮っている監督・森達也さんなんて何のバックボーンもないから、どんなにあがいても立ち入ることができない。

見ていると途中から望月さんと森さんの...組織人と個人の対比みたいな構造も炙り出されて...それもまた日本の社会らしい話しだよなと冷めてみえてしまう。

終盤、森さんは第二次大戦のパリ解放後に起きた集団ヒステリーによるリンチ・処刑を取り上げ、なんらかの集団や組織に与することへの忌避を語っていたが...まぁ自分としてもここは共感できるなぁと思いました。

個人として生きていくことは頼れる保証もなく、助けてもらう存在もないけど、反面シガラミもないし、余計な苦悩もせずに済む。

人間としてどっちが正解なのかは判らないけど...要は好みの問題なのかな(^_^;

まぁ色んな思いや気づきもあって、三本続けてみて有意義な時間は過ごせたかなと感じます。




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