どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

隠し砦の三悪人・赤ひげ(生誕100周年記念上映)、鑑賞

2010年04月10日 22時16分43秒 | 映画
今日は上映期間土日最終でイベントもありで、満員御礼状態でした。観客の皆が熱い想いでスクリーンに向かっているのが伝わって、場内はとても雰囲気がよかったです(*^o^*)

両作品共にシネマスコープで大迫力!画質も鮮明でモノクロのコントラストと豊かなグラデーションを堪能しました。「隠し砦」の白い岩山の陰影は立体感も十分で、思わずハッとさせられ、これが50年も前もの作品とは思えないくらい美しい映像です。「赤ひげ」の舞台である小石川養生所の黒々とした背景も重厚感タップリで見ているだけでウットリです(^_^)

・隠し砦の三悪人
この作品は太平と又七の掛け合いで始終笑わせてくれます。何度観ても笑えてしまうこの可笑しさは、今の低俗で薄っぺらなお笑い芸人など足元にも及ばないと思ってしまうくらいです。敵中突破もスリル満点で、関所越え、馬上格闘、田所兵衛との槍試合などアクションシーンも盛り沢山ですね。

特にラストの「裏切り御免!」のシーンの痛快さは何度観ても鳥肌モノです!姫もイイ!(*^o^*) 最後の城内での対面シーンのカッコヨサと言ったら、筆舌に尽くしがたいですよねぇ…。こりゃルーカスもマネしたがる気持ちもわかりますね(^_^;

・赤ひげ
三船敏郎出演最後の作品ですが、三船さんの重厚感が極まってます。もうどのシーン見ても素晴らしい(*^o^*) この時45歳くらいですよ…この深みと重み…この歳を越えてしまった今の自分と比べると情けなくなりますわ(´Д`;)

今日あらためて感じ入ったのは、主に後半で登場する二木てるみと頭師佳孝の子役の演技。二木の虐待され精神を病んだ迫真の演技と、目だけでも演技をする情感タップリの頭師。もう天才的だったんだなぁと感心するばかりです。黒澤特有の長尺シーンにも耐え(それどころか堂々とした連続演技!)、魅了されるばかりです。加山雄三もこの作品を契機に俳優として生きることを決意したとのことですが、子役二人にも大きく感化されたんじゃないですかねぇ…。

それと、雨や雪の情景描写がホント凄いです。雪解け水の爽やかな滴りの中、笠智衆と田中絹代を交えて祝言を上げるシーンは観客を否応無しに魅了。ラストの三船のセリフ「お前はバカだ!」で大団円。あ~もう映画ってこうあるべきなんだなぁ!最高の作品なのかもしれません。

上映後はお楽しみのトークイベント。今回は香川京子さん。黒澤作品には5作品出演で、女優では最も多いんだそうです。香川さん的には「どん底」のおかよが印象的で、「まあだだよ」の奥さん役が一番自分に近い感じなんだとか。「赤ひげ」の狂女役は相当に戸惑い、悩んだみたいですね(^_^;

サプライズゲストで、作曲家で「影武者」以降の黒澤作品の音楽を担当した池辺晋一郎さんが登壇。「赤ひげ」上映前に映画館前でお見かけし、あー見に来てるんだぁと思ったのですが、まさか仕掛けだったとは(^_^; 香川さんとは親戚関係で「しんちゃん」と呼んでいた関係だったと頬笑ましい逸話も披露され、本当に楽しいイベントでした(*^o^*)

ああ、本当に今回の記念上映は黒澤明ファンにとって最高のプレゼントでした!毎回見た後に心地よい余韻に浸ることができました。来週の金曜日までありますが、恐らく今日で最後かなと思います。非常に寂しくもありますが、11本もの作品をスクリーンで観ることができたなんて、今も夢のような気持ちでいっぱいです。可能なら全部観たい想い!

関係者の方々、本当にありがとうございました!

今日も(^_^)/

2010年04月10日 08時15分47秒 | 生活
これから黒澤明映画祭に出動です。本日のメインエベントは香川京子さんのお話しです。いくつもの作品でヒロイン役をやっていた方なので、どんな逸話を聞かせていただけるのか非常に楽しみです(^_^)

今日も頑張って二本観る予定ですが、来週は仕事でバタバタし始めそうなので、これで最後になっちゃいそう(T^T) まだまだ観ておきたい未練タップリな作品が残っているんですけどねぇ…。現実との折り合いは厳しいです。とはいえ…数週間の内にこれだけの映画を観たなんて生まれてこのかた初めてなんですけどね、ハッキリ言って尋常じゃないです(^_^; こんなにも黒澤作品が好きだったんだなと我ながら呆れ驚いています(苦笑)



黒澤作品4本(生誕100周年記念上映)、鑑賞

2010年04月09日 15時12分21秒 | 映画
一昨日昨日と連続で観てきました(^_^) いやーやはりモノクロスタンダードとは言え、スクリーンで観ると迫力がありますねぇ…。あらためて溜飲が下がる思いです。

・姿三四郎
監督第一回作品です。黒澤さんの師匠である山本嘉次郎監督の下から離れ、「達磨寺のドイツ人」や「敵中横断三百里」などの脚本を書きながらも、戦時中の諸事情によりお蔵入りにされ、苦渋の果てに映画化を実現させた作品です。

さすがに今の視点でみると、テンポもゆるいし、?な演出もあるのですが(^_^;、スクリーンで観るとなかなか迫力ありました。やはり最後の決闘シーンは画角の取り方がすごくカッコ良いです(^_^)

面白かったのは、他の観客の反応。やはり高齢者の方が多いのですが、笑うところが意外で。門馬との試合で、三四郎に背負い投げされて壁にぶち当たるところで声を上げて笑っている人が何人もいました。ここ笑うとこ?と不思議な気持ち(^_^;

・蜘蛛巣城
「影武者」や「乱」などの後期戦国モノ大作のエッセンスが、すでにこの作品で完成されているのに驚かされます。馬の戦慄き、ティンパニーを鳴らしての重み付けなんか、みていてウットリします(*^o^*) 合戦シーンの壮大感やスピード感は物凄いです。

シェ-クスピアのマクベスをベースにしているのですが、今風にみると完全にホラー映画なんですよね。森のお婆さんが恐いです(^_^;

・どん底
ロシア文学のゴーリキーを原作として、日本の江戸時代幕末にアレンジし貧困な庶民を描いています。今までDVDでも何回みても良く判らない作品でした。映画音楽らしいBGMはまるで無し。淡々と会話劇が続くので、テレビでみていると途中で辛くなるんですよね。いつの間にか寝ていたり(^_^;

でもスクリーンで観ると、まるで違う!これは舞台演劇なんですね。群像劇でもあるので、明確な主人公はいません。そうかなと思えるのが、左卜全さん演じるお遍路のお爺さん。これが凄く良い味を出しているキャラで、見入ってしまいました。卜全は後々この作品が代表作と言っていたそうですが、頷けます。きっと過去には悪い事や嫌な事ばかりだったと仕草やセリフの端々で臭わせて、周囲の人に惚けたり、慰めたりしていく様に圧倒されました。これまで判らなかった作品の良さが少しわかったのは、スクリーンのせいか、私も年を重ねたせいなのか(^_^;

・羅生門
言わずと知れた、氏の代表作の一つですね。これも何回観たかわからないほどです。唯一のセットらしいセット、羅生門自体の巨大感に圧倒されます。存在感が半端じゃないです。

宮川カメラマンを起用しての、光と影のコントラストの効いた絵作りが素晴らしい。スクリーンでさらにフィルムで観ると、グラデーションも自然だし、色さえ感じ取れますね。モノクロ映画の美しさは、下手なカラー以上の豊かさを持っているとあらためて思わされましたねぇ。

もうホントに、どの作品もすごいスケール感があって見応え十分です。氏の凄さをあらためて感じさせられます。公開当時にリアルタイムで観ていたら、斬新で、実験的な映像もありで、観る度に楽しかったんだろうなぁと思いました。



今日も(^_^)/

2010年04月08日 11時46分31秒 | 生活
昨日に引き続き日比谷通い。ココまでくると、ほんとバカですねぇ~って感じです(^_^;

昨日は「姿三四郎」と「蜘蛛巣城」を観てきたのですが、帰ってきたのが20時ころ。その後仕事を片付けバタバタしてしまって感想書く時間が無くなってしまいました。平日はやはり余裕がないですねぇ…。後日まとめたいと思っています。

今日は気温は低めですが、春らしい気持ちのいい晴れ。そよ風付きです(^_^)



今日も(^_^)/

2010年04月07日 12時19分14秒 | 生活
仕事の合間をぬって、日比谷に出撃です(^_^;

こう集中的に通っていると、学校に行くような気分に…いや!まさに受講でしょう(*^o^*) 映画館のスクリーンで見ることは"体感"であり"体験"でもありますね。黒澤作品はどれを観ても勉強になります。一本一本が授業という感じです(言い訳くさい?(^_^;)

本当は30作品全部観たいくらいなんですけどねぇ…、さすがにそこまでは無理そうです。頑張ってもせいぜい半分に届くか届かないか程度。こんな貴重な機会はもう無いと思われるので、できる限り観ておきたいところです。



満開!

2010年04月06日 14時16分54秒 | 生活
…って感じですよね?去年とほぼ同じペースです。




公園には子供連れの人たちが繰り出して、桜を楽しんでいる感じです。今日はあったかいですしね。ちょっと雲が多いのが難点ですけども(^_^;

鼻にもビンビンきてますよ、ええ!(´Д`;)



Xperiaを触る

2010年04月04日 15時49分38秒 | ケータイ
昨日、映画観た帰りに有楽町のビックカメラの店頭でデモっていたので、ちょっと弄ってみましたが…。でもまぁ想像通りというか、何の感慨も湧きませんでしたね。サクサクとは動いてましたけど、なんだかWindows Mobileが進化したみたいな感じでした(^_^;


iPhoneを模した感も強くて、似たようで違う操作感の違いでイライラしてしまう。これってMacとWindowsの違いにやはりにています。自分にとっては縁のないモノだなと感じましたね(^_^;

それに対して、昨夜から今日にかけて、米国ではiPad発売の日を迎え、Ustreamはお祭り状態(笑) 開封の儀やセッティングやってる人の映像を見ましたけど、こっちは物欲刺激してくれます(´Д`;) Appleってやはり一枚も二枚も上手だなぁと思わされましたね。



用心棒・椿三十郎(生誕100周年記念上映)、鑑賞

2010年04月03日 22時32分52秒 | 映画
今回の上映会で、初めて観た事になるシネスコサイズの作品です。スクリーン目一杯に投影された画面は迫力いっぱいです(*^o^*) 構図の立体感とワイドな左右を効果的に使っていて、非常に立体的で、イマドキの3Dなんてどこ吹く風って感じです(^_^;

ストーリーについては今さら言う事もありません。漢の中の漢、スーパー素浪人三十郎が両作品で画策し、疾走し、叩き斬りまくります!黒澤作品としては2時間に満たない非常にコンパクトで娯楽性に富み、入門として観るに適したものです。「あばよ!」→「終」のエンディングで毎度痺れっぱなしです(^_^;

今日はもう一つのお楽しみ、仲代達矢氏と野上照代氏によるトークイベント。ファンとしては最高のプレゼントです!語っている内容はこれまでテレビや本などのインタビューと差ほど変わりありませんが、ご本人が目の前で(生で!)お話しされているってだけでウットリ夢心地であります(*^o^*)

印象に残ったのは野上氏による、「影武者」主演交代劇の顛末。勝新太郎氏がキレて降りたその現場に立ち会った"生き残っている最後の人間"と称して語っている姿は頬笑ましくもありました。仲代氏もこの一件で苦慮されたようですが、今となっては良い思い出なんでしょうね。

野上氏、元スクリプターなので時間管理が厳密。イベント時間35分になったところで「35分です」を連呼してたのが笑えました(^_^)

本当に楽しいひとときでした。来週のゲストは香川京子氏。これも行きたいと思っています(^_^)

今日も(^_^)/

2010年04月03日 11時00分52秒 | 生活
黒澤明映画祭に行って来ます!通ってるって感じですね(^_^;

今日は仲代達矢氏のゲストトークがあるので、気合いがはいります(*^o^*) 氏は故三船敏郎氏に次ぐ、黒澤作品の主演俳優なので、どんなお話しが聞けるのか楽しみ!生で(それも黒澤映画のコメントを)拝めるなんて、これで最初で最後のチャンスでしょうしね!

今日の演目は「用心棒」「椿三十郎」の二本立て。黒澤作品の中でも大好きな二本です(*^o^*)