リバーリトリート雅樂倶には和食とフレンチの二つのレストランがあり、どちらかを選ぶことになります。今回はフレンチレストラン「L'evo」を選択しました。
食べログ評価4.45点は富山県第一位、全国でも東京、大阪、京都の高級店ひしめく中堂々の62位という、非常に高い評価のレストランです。
「L'evo」は本館の地下一階にあります。以前に来た時にはここに普通のレストランがあったはずです。一般の方も利用できるようですが、浴衣でOKになっています。
入り口は鏡張りで、異界への入り口のようです。右側の壁にある青と赤の光は単なる飾りではなく、実はトイレの入り口です。
内部は木をふんだんに使用したシンプルな内装です。
無垢の木のテーブルは引き出しがついており、その中に箸以外の食器とお品書きが格納されています。
これだとテーブルの上が広く使用でき、なかなかのアイデアだと思います。
まずはprologue、前菜です。
prologueといいながら全く異なる趣の料理が6品出てきます。それぞれ説明を受けましたが忘れてしまったので省略します。
前衛的と称するだけあって、非常に凝った料理と盛り付けです。
これは多分能作の製品ですね。
アルコール類は日本酒、ワインともにグラスの種類が充実しています。日本酒はコストパフォーマンス的に良くないかもしれません。
パンは3種類、全て温かい状態で出てきます。どれもおいしいですが、最初に出てきた米粉のパンが非常においしかったです。
米粉を使った製品でおいしいと思ったものは初めてかもしれません。
パン用のバター。練りこんであるものが何かはわかりませんでした。
二品目、新湊の桜鱒。桜鱒もそうですが、付け合わせの野菜がとてもおいしいです。
野菜のおいしさとしては、昨年訪れた小豆島の「島宿 真里」に匹敵します。魚介がおいしい宿は結構ありますが、野菜がおいしいと思う宿にはなかなか出会えません。
四方 蛍烏賊。四方は富山の地名で、どこ?と思ったら今回の旅行の一日目、富山駅から新湊に移動する途中で通過していました。
ハーブとオリーブオイルのシンプルな味付けですが、ホタルイカはこれで十分です。
Virgin Egg。鶏が初めて産んだ卵とのこと。
出されたときはモノトーンですが、食べようとしてかき混ぜると、鮮やかな色に変わります。この辺の演出もさすがです。
L'evo鶏。契約農家で飼育した雛鶏ということです。驚くほどジューシーで、柔らかです。
岩瀬の平目。春っぽい色合いが素敵です。
池多牛。池多ファームという牧場の牛とのこと。脂は少なく、しかし柔らかく、とてもおいしい肉です。
デザートは二品です。
婦中 春苺。
スライスした乾燥苺とクリーム、苺のジュレ、ソース、ソルベと、幾重にも重なっていて、食べ進むと味も食感も変わっていきます。圧巻の一品です。
もう一品は山椒/柑橘。
チョコレートのムースに山椒と柑橘で風味をつけたもの。スパイス入りのチョコレートは最近ではべ図らしくありませんが、それを山椒で行っているのが一味違うところです。
気が付くと3時間近くが経過していましたが、あっという間だったように感じます。噂通りの素晴らしい食事でした。特にデザートは過去に宿泊した宿では間違いなく一番です。食事のおいしい宿でもデザートは?なことは少なくありませんが、ここはデザートであっても全く手を抜いた感じはありません。
食事を終えると雲がなくなって良く晴れていました。久々に北斗七星の柄の部分の二重星を見ました。
<4日目に続く>