新湊から能登半島を北上し、輪島に向かいます。
途中、雨晴海岸によってみましたが、天気は良いものの立山連峰は見ることができず。かなり風が強く、砂埃が舞い上がります。
このあと氷見番屋街にも立ち寄りましたが、非常に混雑していたため、何もせず一気に輪島に向かいます。
以前に来た時は氷見から七尾間は道幅が狭く、カーブや勾配の多い海沿いの国道160号しかなく、かなり時間がかかりましたが、現在では能越自動車道が開通しており、非常に楽になりました。
七尾から能越自動車道~のと里山海道、途中から一般道を通り「道の駅 輪島ふらっと訪夢」に到着。
ここは元JR七尾線、その後第三セクターに移管されのと鉄道七尾線の終点、輪島駅があった場所です。
1991年に七尾線和倉温泉電化時に、七尾~輪島間がのと鉄道に移管され、そのわずか10年後に穴水~輪島間が廃止されています。JRに切り捨てられ、石川県にも見捨てられた感じです。
個人的には公共団体は赤字覚悟で公共交通機関を維持すべきと思っています。公共交通機関の維持は、過疎化を防ぐための最低限の条件と考えます。乗客が減少していたとはいえ、のと鉄道の廃止は輪島に与えた影響は少なくなかったと思うのですが。
現在でもこの前の交差点は輪島駅前、大きなロータリーがあり、バスの発着所、タクシーも多く、依然輪島の中心であることには変わりありません。
そして、道の駅の建物の裏側に、かつて駅があったことの証拠が残されています。
このあと、本日の宿に入る前に、白米千枚田に向かいます。
それにしても、輪島市内、ほとんど観光客の姿を見かけません。ゴールデンウィーク初日、まだ15時前ですが、町の中心部でも歩いている人自体見かけません。先ほどの道の駅でも客は数えるほどでした。
輪島から10kmほどのところに白米千枚田があります。
こちらは結構観光客でにぎわっていました。輪島市内よりも多いかもしれません。
日本各地に千枚田はありますが、海に面している千枚田は珍しいのではないかと思います。そして、それが絶景を生み出しています。
水は張られていますが、まだ田植えは始まっていません。
この千枚田には道の駅が併設されています。宿に入る前ですが、多少おなかがすいたので、ここで軽く食事をとることにします。
棚田米おにぎりとえがらまんじゅうソフト。
おにぎりは天然塩が非常においしいです。
ということで天然塩となぜかほししいたけを購入。
本日の宿は「海遊 能登の庄」。輪島と白米千枚田の中間にあります。
部屋数19室のそれほど規模の大きくない旅館です。館内は畳敷、食器や調度品は輪島塗が多く使用されています。
この宿は、担当の人が部屋まで案内をし、部屋でお茶を入れてくれます。夕食、朝食も同じ人が担当する、伝統的な日本の宿のスタイルです。石川県にはこのようなスタイルの宿がいまだに多いのかもしれません。
今回は二階の浜千鳥という部屋を予約してあります。和室とベッドルームのついた部屋です。
テーブルや菓子皿も当然輪島塗です。
部屋からの風景です。目の前に道路と電線がありますが、なかなか良い景色です。交通量自体が少ないせいもあり、騒音はそれほど気になりませんでした。
冷蔵庫にはぜんざいが冷やされており、それと一緒にお茶が出されます。
「海遊 能登の庄」には二か所の大浴場があります。一階には露天風呂付の大浴場がありますが、22時まで外来入浴可能のため、かなり混雑するとのこと。
もう一つは2階にある宿泊者専用大浴場、露天風呂はありませんが日本海を見ながら入浴できます。この大浴場は今回宿泊する浜千鳥の部屋の目の前にあり、近くて便利です。
こちらは宿泊客専用なので混雑することもなく、ゆっくり入浴することができます。
さて、この宿の特徴の一つが温泉の泉質です。お湯に入ると、びっくりするくらいぬるぬるします。
お湯自体は飲むとわずかに甘みを感じる無色透明無味無臭で、お湯自体がぬるぬるしているわけではありません。だから湯上りにべとべとする感じはなく、湯上りはさっぱりしています。
これは日本でも有数のpH10.5のアルカリ性単純温泉だからで、皮膚の表面のアルカリ性のお湯が反応し、ぬるぬるした感触を生み出しているのです。
しかも単純泉なので強すぎることはなく、ゆっくり温泉を楽しむことができます。非常に良い温泉です。
<その3に続く>