ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ランナウェイズ

2011-03-10 14:44:55 | ら行
YouTubeで昔の映像を見たら
ダコタ・ファニング(左)もクリステン・スチュワートも
本物にそっくりでした。



「ランナウェイズ」57点★★☆


1976年に
♪チ・チ・チ・チ…チェリーボム!という曲を
大ヒットさせた
元祖ガールズバンド“ランナウェイズ”の

結成から解散までを描いた作品です。



1975年、ロサンゼルス。

ジョーン・ジェット(クリステン・スチュワート)は
ロックをやりたくてたまらない15歳。

しかし
学校でもギター教室でも
「ロックは男のもの」取り合ってもらえない。


あるとき彼女は
有名プロデューサーと出会い
デビューのチャンスを掴む。

さらにルックス担当の
シェリー・カーリー(ダコタ・ファニング)をスカウトし
ガールズバンドを結成。

たどたどしい練習のなか
即興で作った
チェリー・ボムが大ヒットし――?


う~ん
若さとピチピチ感は伝わるんだけど

ドラマにインパクトがなく
いまひとつピンとこなかった。


バンド結成の裏側も
セックス&ドラッグの日々も
まあまあ派手に見せてくれるんですが

起こる問題が結局、メンバー間の嫉妬とか
方向性の違いとか
フツーなんだもん(笑)。


もともと
シェリー・カーリーの自伝本が原作だそうで

ショービズ界の渦に巻き込まれる
少女らの幼なさを
そのままなぞったような感じ。

まあ実際にバンド創成や
ブレークのきっかけなんて
こんなふうにテキトーと偶発なのかもしれませんが。

ただ
「女の子がバンドをやる」なんて
数年遅れの我々世代では当たり前のことが

当時、こんなに大変だったんだ
というのには驚いた。

彼女たちの功績は確かに
後の世代に継がれたのかもしれません。


ボーカルの足腰たたなさを
小鹿のようなダコタ・ファニングが
演じたのはピッタリで

「トワイライト」のクリステン・ステュワートも
達者な歌で驚かせてくれました。


でも一番、インパクトがあったのは
レズっけも満々な彼女らが
ファラ・フォーセットを
オカズにするシーン。

ふうん。こういう女性がねえ・・・(笑)

★3/12からシネクイントほかで公開。

「ランナウェイズ」公式サイト

おなじみ『週刊朝日』の最新号(3/12変則発売)
ツウの一見で
フォトグラファーの畔柳ユキさんに
お話を聞いてます。

学校の机に乗っかって
「チ・チ・チ・チ・・・♪」をやったというユキさん(笑)
後に来日したジョーン・ジェットの
撮影もしたそう。

貴重なお話が満載です。
ぜひご一読を~
コメント (2)
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