サム・メンデス監督、
「レボリューショナリー・ロード」より
断然よかったですよう。
「お家(うち)をさがそう」76点★★★★
アン・リー、コーエン兄弟らに続き
サム・メンデス監督が
自分の撮りたいものを撮った、
「監督至上主義プロジェクト」第3弾です。
米コロラド州に住む
バート(ジョン・クラシンスキー)と
ヴェローナ(マーヤ・ルドルフ)は
友達みたいな仲良しカップル。
暮らしはそこそこだけど
まあ気楽にやっている。
そんなある日、ヴェローナが妊娠し
バートは大喜び。
少々不安はあるものの
「まあ、なんとかやっていけるでしょ」と
思っていたのだが
近くに住むバートの両親が
第二の人生を求めて他国に移住すると言い出した。
ん?
なら私たちも別に
ここにいなくていんじゃない?
と、二人は理想の土地を求めて
アメリカを横断することになるが――?
アン・リー監督の
「ウッドストックがやってくる!」も
そうだったけど
本作もとてもリラックスして作られたような
抜け感が気持ちいい作品でした。
まず
「34にもなって、生きる基盤も
定まってない私たちって、負け犬?」とつぶやく
主人公たちの等身大加減さがいい。
でもこのカップルは
それを逆手にとって
何処へでも行っちゃおう、という軽やかさを持っていて
そこが
ディカプリオの
「レボリューショナリー・ロード」と
違うところ。
あれも
「ここではないどこか」を
夢見たカップルの話だもんね。
人間にとって
「どこに住むか」は結局
「どう生きるか」探しでもあるということ。
さして特徴もないようなアラサー男女が(失礼!)
それを模索する過程に
誰もが共感できるのではと思う。
石垣島移住を企んだ過去のある
番長にはなおさらでしたね。
主人公たちが移住候補地で出会う
友人や知り合いたちは
みんな「ここに住みなよ!」「ここはいいよ!」と言ってくれて
はじめはどれも「他人の芝生」で
よく見えるんだけど
実はそれぞれに事情や
問題を抱えているのがわかったりするのも
おもしろい。
別にどの人物が特別にヘンとかイヤとか
そういうのではないんだけど
付き合っていくうちに
「あ(自分の居場所は)ここじゃないな」という
カンってあるじゃないですか。
そういう微妙な描写がうまいんですね。
作り手の高度な人間観察力の
なせる技だと思います。
そして二人が最後に見つける
「完璧な」おうちとは――?
どうぞみなさんで確かめてみてください。
★3/19からヒューマントラストシネマ池袋ほか全国順次公開。
「お家を探そう」公式サイト
「レボリューショナリー・ロード」より
断然よかったですよう。
「お家(うち)をさがそう」76点★★★★
アン・リー、コーエン兄弟らに続き
サム・メンデス監督が
自分の撮りたいものを撮った、
「監督至上主義プロジェクト」第3弾です。
米コロラド州に住む
バート(ジョン・クラシンスキー)と
ヴェローナ(マーヤ・ルドルフ)は
友達みたいな仲良しカップル。
暮らしはそこそこだけど
まあ気楽にやっている。
そんなある日、ヴェローナが妊娠し
バートは大喜び。
少々不安はあるものの
「まあ、なんとかやっていけるでしょ」と
思っていたのだが
近くに住むバートの両親が
第二の人生を求めて他国に移住すると言い出した。
ん?
なら私たちも別に
ここにいなくていんじゃない?
と、二人は理想の土地を求めて
アメリカを横断することになるが――?
アン・リー監督の
「ウッドストックがやってくる!」も
そうだったけど
本作もとてもリラックスして作られたような
抜け感が気持ちいい作品でした。
まず
「34にもなって、生きる基盤も
定まってない私たちって、負け犬?」とつぶやく
主人公たちの等身大加減さがいい。
でもこのカップルは
それを逆手にとって
何処へでも行っちゃおう、という軽やかさを持っていて
そこが
ディカプリオの
「レボリューショナリー・ロード」と
違うところ。
あれも
「ここではないどこか」を
夢見たカップルの話だもんね。
人間にとって
「どこに住むか」は結局
「どう生きるか」探しでもあるということ。
さして特徴もないようなアラサー男女が(失礼!)
それを模索する過程に
誰もが共感できるのではと思う。
石垣島移住を企んだ過去のある
番長にはなおさらでしたね。
主人公たちが移住候補地で出会う
友人や知り合いたちは
みんな「ここに住みなよ!」「ここはいいよ!」と言ってくれて
はじめはどれも「他人の芝生」で
よく見えるんだけど
実はそれぞれに事情や
問題を抱えているのがわかったりするのも
おもしろい。
別にどの人物が特別にヘンとかイヤとか
そういうのではないんだけど
付き合っていくうちに
「あ(自分の居場所は)ここじゃないな」という
カンってあるじゃないですか。
そういう微妙な描写がうまいんですね。
作り手の高度な人間観察力の
なせる技だと思います。
そして二人が最後に見つける
「完璧な」おうちとは――?
どうぞみなさんで確かめてみてください。
★3/19からヒューマントラストシネマ池袋ほか全国順次公開。
「お家を探そう」公式サイト