ビートルズネタって、尽きないっすねえ。

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「愛しのフリーダ」68点★★★☆



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ザ・ビートルズの11年間に
秘書として寄り添った女性フリーダ・ケリーが
当時を語るドキュメンタリー。

1961年、リヴァプールで
17歳のフリーダは会社の昼休み、地下の小さなクラブに出かける。

汗臭いその場所で演奏をしていたのが
ザ・ビートルズ。





すっかりファンになり、何度も通っていた彼女は、
あるとき秘書に抜擢される……という話。



めちゃくちゃ美人じゃないけれど
個性的な美しさと意志の強さをうかがわせる彼女は
メンバーたちからのめちゃくちゃ信頼されていたそう。

そんな彼女がいま
「誰にも語ったことない」当時の話を初めて語る――!っていうことで
野次馬根性も沸きますが


少し話を聞いていれば
これが“ゴシップ”“スキャンダル”や
“暴露話”の類いでないことはわかる。

あくまでも
伝説のグループの歴史に“生”で立ち合った人の回顧録であり
彼女の目を通して「ビートルズとはなんだったのか」が
また新たに、刻まれる感じでしょうか。


ずっと口を閉ざしていた彼女が
「なぜ、いま語るのか?」の疑問も映画のなかで明かしてくれています。

と、主軸たる人物への長時間のインタビューで作り上げられた
まっとうなドキュメントですが
映像としては
当時のビートルズの写真
(彼女が発行していた『ファンクラブ通信』から使用していると思われる)と
彼女の一人語りがほぼ全てなので、
やや引きは弱いかな。

このたび、ポール・マッカートニーの来日公演に合わせて
来日もしたそうですが
彼女自身も言うようにこの映画は
「ただ一度だけ残す記録」なのだろうな、と感じました。


もちろんファンは必見だけど
あまりビートルズを知らない人にもよさそう。
いま誰かのファンクラブを運営している人とかにも
参考になりそうですね。

★12/7(土)から角川シネマ有楽町ほか全国順次公開。
「愛しのフリーダ」公式サイト