ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ハンガー・ゲーム2

2013-12-23 16:01:06 | は行

誰がなんと言おうと
ワシはこのシリーズ好きなんじゃい。

「ハンガー・ゲーム2」73点★★★★

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独裁国家パネムが毎年開催する
<ハンガー・ゲーム>。

12の地区から若い男女二人を選出し
最後の一人になるまで闘わせる残酷な死のゲームだ。

先のゲームで優勝した
少女カットニス(ジェニファー・ローレンス)と
ピーター(ジョシュ・ハッチャーソン)は
各地区をまわる凱旋ツアーを行うことになる。

が、各地でカットニスを
英雄視する動きが広まっていた。

革命を怖れたスノー大統領(ドナルド・サザーランド)は
再びカットニスを
過酷な闘いの場に引きずり出そうと策略し――?!

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しょっぱな、ジェニファー・ローレンスが
静寂の湖畔(だっけかな)で遠い目をしている。

この場面だけで
よーし、キタキタとにんまり(笑)

それほどに彼女の存在感が立つ映画。

はじめは前作から少し間が空いたんで
凱旋ツアーとか「?」だったんですが

カットニスが再びハンガーゲームに
参加させられる展開に最大級ハラハラする。
146分があっという間。
続いてくれるのが嬉しい数少ない映画っす。


設定が“殺し合いゲーム”ということで
いやな感じを持つ人が多いのかもと思うんだけど、

単なるバトルロワイヤルではなく、
圧政や格差社会を誇大化した、アホみたいに理不尽な世界設定にこそ
この話のおもしろさがある。

理不尽だけど、しかし確実に
いまの世の中の鏡ではある世界で

そのなかで
自分の命を賭しても「正しき行い」を貫こうとしたりする
ヒロイズムは

人々にくすぶる不満や反抗心の
かりそめにせよ、有効な解放手段であり、

それによって少しずつ、人々が変わっていったりする様も
神話や古典物語に通じる快感と
酔いをもたらす構図なのだと思う。

まあなにより最高にヒロイックな
主人公に
ジェニファー•ローレンスを当てたのが勝因ですな。

カットニスは民衆を解放するシンボル、
ジャンヌ•ダルクになれるのか?!
そして、
出たなフィリップ•シーモア•ホフマン、怪しいぞ!(笑)

前作をめちゃくちゃ引きずっているまっとうな「続編」なので
前作、見ておくことをオススメします。
そして、さらにまだまだ続きます!(笑)

★12/27(金)から全国で公開。

「ハンガー・ゲーム2」公式サイト
コメント
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