意外に?(なんて失礼な!笑)おもしろかった。
「インヒアレント・ヴァイス」70点★★★★
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1970年代のロサンゼルス。
ヒッピーで私立探偵の
ドック(ホアキン・フェニックス)の前に
突然、元カノのシャスタ(キャサリン・ウォーターストン)が現れる。
シャスタは不動産業界の大物と付き合っており
トラブルに巻き込まれ、ドックに助けを求めてきたのだ。
いまだに忘れられない元カノのために
調査を始めたドックは
けっこう根深い問題に首を突っ込むことになり――?!
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「ブギーナイツ」「マグノリア」「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
そして「ザ・マスター」の
ポール・トーマス・アンダーソン監督が
トマス・ピンチョンの原作を映画化。
――って、かなーり
クセモノ感漂っていますが(苦笑)
決してセンスやムード、理屈先行でなく
ちゃんと話が形になっている。……というと失礼だけど
話が破綻したり、幻覚だったり、過剰にバイオレンスだったり
観客置いてけぼりだったり、とかがなく
「ああ、そこが繋がってたのか!」と
ちゃんと“探偵話”として展開し、オチに進んでいくのがいい。
でも余韻として残るのは
心地よいヒッピー&グルーヴィな
70年代ロサンゼルスの脱力の風で。
なんていうんだろう
「そんなにがんばらなくていいじゃん?」と
リラーックスしていながら、
でも意外とね、仕事はしてまっせ、みたいな?(笑)
それ理想だよねー、という。
セリフとシチュエーションが生み出す
クスッと笑いとともに
肩の力抜きたくなりました。
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」「ザ・マスター」に
今ひとつ乗れなかった人にも
(あんま、いないか。笑)
これはいいかも。
★4/18(土)から全国で公開。
「インヒアレント・ヴァイス」公式サイト