僕の1番大好きな「邦画」は、古いと言われるでしょうが黒澤明監督の「生きる」です。学生時代、黒澤明の作品を片っ端から観たことがあり、その面白さに夢中になりました。名作だらけの中でも、この「生きる」が僕のベスト1です。その気持ちは今も変わりません。
テレビから録画した「生きる」、市販VHSビデオの「生きる」、レーザー・ディスク、DVD、ブルーレイの「生きる」と全ての「生きる」に目を通して来ましたが、昨年2023年3月に発売になった4Kリマスター 4K Ultra HD の「生きる」は、画質・音声共に驚くほど綺麗になりました。
これは今年初めにNHKで放送された「生きる」を撮影したものです。これまでのDVD等の映像は、これと似たり寄ったりの画質でした。
そしてこちらが・・・
僕が今日購入した4Kリマスター 4K Ultra HD の映像です。雪の中、主人公が出来たばかりの公園でブランコをこぐ場面です。動画で観れば、もっと大きな差を感じます。4Kリマスター 4K Ultra HDの方では静かに雪が降っているとハッキリ分かりますが、TVでは雨?と言いたくなるほど暗いのです。
こちらがこれまでのソフト映像。
こちらが4Kリマスター 4K Ultra HDの映像です。
これまでのソフトでは画面の中心から端に行くほど暗くなり、フィルムの傷も多く、音声も聞き取り難かったのですが、今回、本当に家庭で鑑賞できる最高のソフトを手に入れることが出来ました。
「生きる」は1952年の映画。これだけ古い作品が、こんなに綺麗に修復されるとは凄い技術です。今後は「七人の侍」「椿三十郎」を購入し、今はまだ未発売の「赤ひげ」も発売されたら買いたいと思います。
ビル・ナイ主演、ノーベル賞作家カズオ・イシグロ脚本による「生きる」リメイク版「生きる LIVING」が、70年の時を経て2022年に英国で公開されましたが、とても黒澤版とは比較になりませんでした。老若男女を問わず、「生きる」は多くの人に観てもらいたい映画です。4Kリマスター 4K Ultra HDは、対応再生機でないと見ることが出来ませんので、ご注意下さい。ちなみに少し値段の安いブルーレイ版でも、映像の美しさはそんなに変わらないし、これまでで最高の映像美ですよ。