最近はTV番組をほとんど見なくなりましたが、見ていて思うのはコマーシャルが昔と随分変わったこと。オシャレで人気のCMと言えば、ウイスキーやタバコのCMが定番でしたが、今はそういうCMは流れていません。自動車のCMさえ見掛けない。スマホやゲームの宣伝ばかりです。
もう1つ昔と違うのは、最近は最後まで見ても何の宣伝なのか分からないコマーシャルが多い事。昔はとにかく会社名や商品名を連呼するCMが多く、50年以上経った今でも、忘れられない記憶に定着したCMソングも少なくなりません。「ロート、ロート、ロート、ロート製薬♪」や「明るいナショナル、みんな家中なんでもナショナル♪」「タケダ、タケダ、タケダ~♬」のタケダ製薬など、人気番組を一社提供してオープニングでこういう曲を流していたので、嫌でも記憶に残っています。
それと同じように名前をとにかく売り込むのが、選挙でした。
この写真は大阪府池田市五月丘の昭和38年(1963年)、市議・市長選の投票所付近の家族連れ。周囲は全てをかき消すように、候補者名のビラで一杯です。ところがこれ、当時の選挙制度上、何の問題もありませんでした。選挙になれば普通に目にする、今ではあり得ない光景です。
「とにかく名前を売り込む」ことが、当時は重視された時代でした。